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炎の魔法少女、長門 火色。  作者: 謎の火焔
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第一話ステッキを取れ!

第一話 ステッキをとれ!


 201x年、日本は崩壊していた。 人々は困窮してもなんとか新しい社会を築こうと抗ってはいたが世界から日本は取り残されてしまっていた。そして、女の子達は魔法少女に変わってしまっていた。

魔法少女撃剣杯を開催している魔力統一組織は日の本一の魔法少女にのみ願いを叶えると宣言した。

ある者は欲望の為に、ある者は人生を切り開く為に、ある者は復讐の為に、そしてある者は大切にしていた幸せの為に…少女達は己の欲望の為、魔法少女になって戦っていた。

これは、日本という島国で史上最強の魔法少女を目指す、1人と仲間の物語である。


 ○長屋町


長門 火色「くそ!!家が貧乏で嫌だから魔法少女トーナメントに参加してお金持ちになるという願いを叶えたいのにこの家…wifiも繋がってなければスマホもない!チャットGPTのイケメンボイスと会話すら出来ない!あたしの家だけ江戸時代かよ!くそが!」


長門 火色「あたしんちはどうやって社会と繋がりを保ってるんだ!?のろしか!?鳩か!?それともテレパシーか!?」


長門 火色「魔法少女撃剣杯…この前、参加したいが為に町の図書館にあるパソコンで登録しようとしたら!」


 図書館のパソコンの前で怒りを堪えつつ画面を見る 長門 火色


長門 火色「まさかのセーフサーチ、18禁扱いかよくそが!!」


長門 火色「てゆーか魔法少女の戦いを主宰している魔力統一組織ってなんなんだよ!? 裏でエロアニメでも売ってんのか?だから18禁なのか!?」


長門 火色「んで、職員に見つかって18禁サイトを見るなと言われて相手が男だったから腹いせに胸見せてセクハラ問題にしようとしたら図書館を出禁にされちゃったよ!」


長門 火色「くっそー、どうやって参加すれば良いかなあー……………そうだ!!」


長門 火色「近くに魔法統一組織のビルがあるから、襲撃して脅して参加の登録させたろ!」


 この女、ろくでもない


長門 火色「よし行こう!我が鍛えし最強の武術、空手!躰道!合気道!全盛り武術の真髄を見せてやる!」


 家の玄関の引き戸を開ける長門 火色、開けると見知らぬ中年の髪をしっかり整えたスーツの眼鏡をかけた男が立っている。


長門 火色「ん?」


世末(よすえ) 成吉(せいきち)「(静かに微笑みながら)…こんにちは わたし、魔法統一組織、参加普及担当の世末 成吉と申します。」


長門 火色 「やべえ、襲撃がばれたか。」


世末 成吉「は?」


 ○大和家 茶の間


世末 成吉「成る程、我々が主宰している魔法少女撃剣杯に参加したいと切望していたのですが、御家庭の環境のせいで参加登録もままならない状況だったとは…」


長門 火色「おう。」


世末 成吉「…そして悩みに悩み我が本部に襲撃してでも参加したくなったと、それ程までに追い込まれてたんですね」


長門 火色「追い……?……あ、うんそうそう。(やべえ、プロレスの場外乱闘にワクワクするようにうっきうきで襲撃しようとしてたんだが。)


世末 成吉「…大変に、申し訳ございませんでしたーっ!!!」


長門 火色「!?」


世末 成吉「我々の普及活動による体制に不備があるが故に、お嬢さんのような参加出来ない人を見捨てていたとは…断腸の思いです!反省します!」


長門 火色「はあ (どういう事? …まあ、参加出来るならいっか!)」


世末 成吉「しかし普及の為に一件ずつお尋ねしたのは正しかったですね、参加希望の方を1人見つけたのですから」


世末 成吉、鞄からタブレットを出す。


世末 成吉「いかがでしょう、今この場で御登録を済ませませんか?」


長門 火色「マジで!?やったぜ!これで貧乏から脱却できる!金持ちになったら金のなる木を育てまくるぜー!!」


ーーー


世末 成吉「登録が完了致しましたのでルール説明をさせて頂きます。ルールは簡単ですよ、相手の魔法少女をギブアップまたはノックアウトさせれば勝ち、服従させて仲間にしても構いませんよ どんな方法を使っても構いません この世にたった1人の史上最強の魔法少女を目指して下さい」


世末 成吉「ただし、闘う為の魔法具はご自身でお探し下さい」


長門 火色「え?くれないの?魔法のステッキ?」


世末 成吉「ええ、別に可愛らしいマスコットになる妖精もいませんから 魔法具は様々な方法でご自身で用意して下さい 人によっては作ったりしてますよ」


長門 火色「え!?魔法具を作るの!?」


世末 成吉「まあ、一番多い例は気づいたらそこに魔法具があったとか、召喚または発見したとかですかね」


長門 火色「…発見!?つまり、インディ・ジョーンズみたいな事しなきゃなの!? 魔法具見つけるのに映画5部作分もかかるのかよ!」


世末 成吉「大丈夫です、登録をしたのですから 必ず直ぐに見つかります。」


長門 火色「え?なんで?」


世末 成吉「そういうシステムだからです。ではわたくしはこれで……そうだ、召喚方法で呪文を唱えて魔法具を出す方法がありますので、魔法書を差し上げましょう。試しにどうぞ。」



長門 火色「え、さんきゅ!」


世末は火色宅から出て行った。


長門 火色「よし!さっそく召喚して魔法具を手に入れてみよう」


 長門 火色はチョークを出し、地面に魔法陣を描く。


長門 火色「えーと、呪文とか何を唱えりゃ良いんだ?

えーと?…………爆勝宣言!ボンバイエ!王者の魂よ!!輝きの中で風になれ!ライガー!!!」


 魔法陣が光る


長門 火色「……いやこれ、本当に呪文?全部プロレスネタ……お、すげえ!!光ってる!何が出るんだ!何がでるんだー!」


 扇風機が出てくる。


長門 火色「…………は?」


 扇風機には リバプールの風という名札貼られている


長門 火色「ああ、リバプールの風ね、奴はリバプールになったから……て、プロレスオタクじゃねーと知らねーだろリバプールの風なんざ!!」


長門 火色「くっそーもっかいもっかい!」


長門火色、もう一度 魔法陣に向かって呪文を唱える


長門火色「えーと、よし!これだ!スパゲティは世界を救う!スパゲティは世界を癒す!スパゲティは人類を幸せに太らせるーーーーー!いやなんでスパゲティ!!」


また魔法陣が光る。


長門 火色「よし今度こそ!!でろ!ステッキー!」


 スパゲティモンスターがビクビクしながら魔法陣から出てくる


長門 火色「…………は?」


スパゲティモンスター「……(震えてる)」


長門 火色「…………………………帰れや」


スパゲティモンスター「え?俺のスパゲティ食わないの?上手いよ?」


長門 火色「気持ち悪いから無理」


ーー


長門 火色「はー、……諦めずにもう一回、えーと次は……ん?」


魔法書から声が出る


魔法書「無料期間が終了しました。使い放題による有料魔法書をを購入しますと魔法陣が使えます。

登録の御検討は如何でしょうか?」


長門 火色「え………何円かかんの?」


魔法書「3000円かかります」


長門 火色「金ねえよ」


魔法書「じゃあ聞くな、貧乏人が! 印刷した渋沢栄一でも数えてろ!」


長門 火色「いやそれ偽札…いいやもう、意味がわからん」


長門火色、魔法陣を足で消す


長門 火色「……どうしよう魔法具なんて作り方わからないしなあ、どうしよう〜…あ、そうだ。」


○誰も使ってない跡地


 そこで魔法少女2人が戦っている。


魔法少女A「おーっ!」


魔法少女B「だーっ!」


ステッキとステッキの激しいチャンバラだ。


魔法少女Bが一瞬、よろける。


魔法少女A「!! 今だ!受けるが良い 我が聖なる光芒よ!この世を縛る禁忌の鎖を破戒せよ汝に命ずる!エクストラ!バイナリー!プロクラ…」


長門火色「喋りがなげえよ、ステッキ頂戴」


魔法少女A「え?うげあっ!??」


魔法少女B「!!?」


長門火色の延髄蹴りが決まる。


ステッキを拾い、取り敢えず振り回す 長門火色。


長門火色「…駄目だ、これじゃない」


 ステッキを捨てる

 長門 火色、魔法少女Bを見る


長門 火色「……ステッキ、頂戴(ニヤァ)


魔法少女B「…………え?」


○どっかの街


魔法少女c「お前かあ!片っ端から魔法少女の魔法具を掻っ払ってる野郎はあ!!」


魔法少女D「そんなに魔法具を集めて何をしよーってんだ! 具なだけに闇鍋か、ごらあ!!」


魔法少女c「度胸のある野郎だ!あたいら真っ赤なブラッドトリオがてめえをギッタンギッタンに」


長門火色「ステッキーーー!!!」


魔法少女c「!?」


ーーーー

ーー

 場面が変わり、2人の魔法少女が、街中を走っている。


魔法少女E 「やったね!遂に魔法少女になれたよ!」


魔法少女F「ええ、私達2人の夢、イケてる女になってイケイケ顔のメンズを侍らせましょう」


魔法少女E「ふふっ!下品ね!でも素敵!」


魔法少女F「わたくし、あなたと会えてしあわせです。」


魔法少女E「わたしもだよ!さあ行こう たたかいぬいて モテモテな私達…の…」


路上に倒れ込む多数の魔法少女と、折れた魔法具。 そこに居たのは悪鬼の顔をして魔法少女の胸ぐらを掴んでいる長門 火色だった。


長門 「…おまえら、魔法少女か?」


魔法少女E「………辞めよっか、魔法少女。」


魔法少女F「え、ええ、けがしないのが一番です。」


長門火色「魔法具!よこせ!」


魔法少女E・F「ギヴアップします!!!!」


長門火色「え?」


 ○しばらくして


長門火色「ごめんね 脅してギヴアップを言わせる気はなかったんだけど。」


魔法少女F「自分からギヴアップ宣言をして辞める羽目になるとは、別にいいんですけどね……」


魔法少女E「宇宙人に魂をエントロピーされたわけでもないし、私も別にいいです あなたみたいな化け物、相手にしたくない」


長門火色「へー、そうなんだ。照れるなあ」


魔法少女F「なんで照れるんですか…」


魔法少女E「…ヤマタノオロチという無法者魔法少女軍団がいるのですが、ここを仕切ってる骨付き魔法少女、スネ川骨美は強いわ

魔法少女になれてないあなたじゃ歯が立たない」


長門 火色「え?変な名前の魔法少女だな、つえーのか?」


魔法少女F「意外と強い」


長門 火色「へー、骨付きなだけに美味そうな奴なんかな? なんでそんな事教えてくれるの?」


魔法少女E「いや、美味しくはないと思いますよ。…見逃してくれたからかなぁ あなた、暴力的だけど敵意を向けなければ害はないみたいなので。あ、それとあなたにぴったりなステッキがあるかも!それも教えてあげる!」


長門火色「え、ステッキを!?ありがとう!」


魔法少女F「……そのステッキを手に入れましたらスネ川骨美を倒してくれませんか?

奴らは危険です、一般人すら巻き込んでしまう連中なんです。場合によってはこの街も破壊してしまうかもしれません」


長門火色「………ふーん、そんな危ないんだ。わかった!なんとか倒してみるよ!」


魔法少女E「………話せる人でよかった」


長門火色「で、あたしに合いそうなステッキの場所は?」


魔法少女F「とある発掘現場から掘り起こされたらしく、何故か重機を使っても抜けないステッキなんです。 発見した学者がつけたそのステッキの名は、火焔。」


○夜・発掘現場。


ぐるぐるメガネの発掘員「たく、なんで僕がこんな夜中に発掘現場に出たこのステッキを監視しないといけないんだ。人間は夜は寝るもんなんだぞ

これじゃあ朝になったら灰になってしまうじゃないか いや吸血鬼かっつーの」


ぐるぐるメガネ「まあ、これで5万も貰えるから楽勝なんだけどねえ 楽天も楽勝に楽々と日本一狙えるってか いやあ、楽ちんな仕事だあ!

はっはっはっはっは…は…は、は」


 深夜の中、佇み 発掘員を見る 長門 火色。


ぐるぐるメガネ「………いつからそこにいたの?」


長門 「吸血鬼の話しから。つまんない独り言だったね 因みに吸血鬼が灰になるようになったのは ドラキュラが映画化するようになってからなんだよ」


ぐるぐるメガネ「は、はあ。」


長門 「あなた、タイプだから 灰になったらふりかけにして炊き立てご飯にかけて食べるね

絶対に灰になれ、命令だ。」


ぐるぐるメガネ「!?」


長門「その情けない無精髭ともじゃもじゃ頭、良いわー あたしあんたみたいな 頼りない感じの男、タイプなの。無精髭、がぶりつきたいわ〜」


ぐるぐるメガネ「ひっ!?よだれ垂らしてる!?」


長門 「ねえ、その地面に埋まってるステッキ

あたし欲しいの、ぬくね」


ぐるぐるメガネ「え、ダメ」


長門 火色「なんで?」


ぐるぐるメガネ「それ学術的に価値があるから

盗まれないように見張ってるんだよ なくなったら今日の賃金も貰えな」


長門 「10万やるよ」


ぐるぐるメガネ「!?」


長門「あんたの教授から許可は貰ってるんだ

教授の将棋ドミノを手伝ったら あのステッキ、抜けないし見てて飽きたから抜いて持ってって良いってさ メガネクソ野郎には金を掴ませとけと」


ぐるぐるメガネ「何それ!?メガネクソ野郎!?

てかあの教授、将棋は棋士並みに強いとか言ってたのに打ってないじゃん!」


長門 「将棋のルール知らないんだって ハゲててやばかった」


ぐるぐるメガネ「!?」

ーーー

ーー

ポツポツと、雨が降り始める。


ぐるぐるメガネ「雨…雨合羽、ほ、ほら君も」


長門「ぬおーーーーー!! はあ、はあ、はあ。

ぬがーーーーー!!! はあ、はあ な、何がなんでも抜く!ぬがおーーー!」


ぐるぐるメガネ「やっぱり抜けないんじゃ…」


長門 「ううう…うがーーーーー!」


一瞬、懐かしき人の走馬灯が 長門の脳内を通り抜けた。


長門「はっ!? ……あっ!ぬ、」


ぐるぐるメガネ「抜けた!」


長門「やったぞーーー!遂に我がステッキが手に入ったぞーーー!なじむ!なじむぞこのステッキは! ふははははははははははははっ!」


雷と雨がまるで長門火色を祝うように轟く


ぐるぐるメガネ「ひっ、ひ〜〜〜〜…」


○朝の発掘現場


長門「じゃあなー、ぐるぐるメガネさん!

あんたは年上すぎて付き合えないからー!」


ぐるぐるメガネ「あは、振られた… さて、お金は…いや、4万しかないやん。10万どころか6万足りねえ」


○朝の公園


長門「さあ、さっそく魔法少女に変身だ!

どんな感じで身構えりゃええんだ?……えーっと…

そうだな、うん。 へんーしん!…………あれ?」


 変身できない長門 火色。


長門「え? なんで? ど、どうすれば

あー、いでよ!我が魂!」


長門「だめ? そ、それじゃあ えーっと

シュワっチ! えーと、上にかざしても 駄目、だと…」


長門「な、な、なんで…あー、シェケナベイベー!ロックンロールの神様!魔法少女にして!」


長門「くっ!ダメか! ふざけやがって魔法少女にしやがれ!このバカステッキ!あ痛たあ!」


 ステッキとプロレスをするが 逆にステッキで頭をぶつける長門。踏んだり蹴ったりだ。


○夕焼けが美しい河川敷


長門「はあー、魔法少女になれねえ なんでなれないんだろ もーわかんないや」


長門「こんなのガラクタだよ 世界はガラクタばかりだからなあ…ゴミに囲まれても幸せにはなれない」


長門「どうしよう…あたしは一生、貧乏人のまま

野垂れ死になんだろうか 誰か骨でも拾ってくれるかなあ いや、灰になって消えたほうがマシか…吸血鬼になりたい」


長門「…つまんないなあ、帰ってプロレスを観よう」


スネ川骨美 「お前か! 私の部下をボコボコにしたのは!」


長門「…あ?」


スネ川骨美「私は!骨付き魔法少女!スネ川骨美!そしてえ!」


部下A「部下の助骨魔法少女です。」


部下B「部下の大腿骨魔法少女です。」


長門「あだ名が骨の部類のみ!?」


スネ川骨美「因みに街でステッキを奪われてボコボコにされた部下は恥骨魔法少女だあ!」


長門「ひでえ名前だな」


スネ川骨美「よくも私の部下のステッキを折ってくれたなあ!おい!」


長門「骨までしゃぶってやったよ ざまあみろ」


スネ川骨美「黙れえー!お前を倒して部下の無念を晴らす!いくぞー!」


長門「おう!ん? お前確かそこそこ強い…」


スネ川骨美「おらあ!」


長門「!?くっ!」


ステッキでなんとか防御をするが、まだ魔法少女になっていない長門は防御とかわすのが関の山、

苦戦をする


スネ川骨美「よし!勝てる!勝てるぞ!こいつは大した事はないなあ!」


長門「まずい…変身しないとやられる…火焔よ なんであたしに力を与えてくれないんだ?」


 ステッキは反応してくれない


スネ川骨美「お前らあ!よくみとけこれが骨美様の実力だあ!


部下A「頑張ってー」


部下B「応援してますー」


スネ川骨美「なんか淡白すぎない!?」


長門「そ、それがてめえの人間性の限界だバーカ

うごあっ!?」


スネ川骨美、無言で長門を繰り返し執拗に攻撃する 不快に感じる事に触れてしまったそうだ

倒れ込む長門。


長門「うっ…が…」


スネ川骨美「……決めた お前が住んでる長屋町を燃やす」


長門「なにっ!?やめろ!」


スネ川骨美「お前、ムカつくから大切な物を燃やす!魔法少女は何やっても良いんだよ! その為の力だ!!

我らがヤマタノオロチのリーダー、大和 巨美(なおみ)様も自由にやり、世を憎しみに満たせと仰られたからなあ!

なんでも好きにやる。だから、お前の住んでる地区を燃やす」


部下A「くくく。」


部下B「ひひっ!」


長門「この、悪魔共めー!」


スネ川骨美「魔法少女なんだから悪魔に決まってんだろ!!私の親父は不動産会社の営業マンだった、大手のな。

何故か威張るが優しい父親だった。ある時、部下のハラスメントをしてたとかで解雇された!

そして親父は時給の仕事に落ちぶれた。

ひとを見下して良い暮らしが出来なくなったと嘆いた挙句に、金の為に犯罪を犯して人まで殺してしまったよ!

おかげで私は嫌いな母親と肩身の狭い生活!

母親は精神に異常きたしやがって私をいじめるようになった!……邪魔だから母親は消した!」


長門「!!!」


スネ川骨美「私はクズな母親から生まれた由緒正しいクズなのさ!弱い奴がいるから私は平穏になれない!だから弱い奴なんざいなくなればいいーーー!」


長門「………」


スネ川骨美の開き直った狂気の文句を聞いて

 圧倒される 長門。


長門「あ、あたしだけが目当てだろ!あたしの住んでる場所は関係ない! うがっ!?」


 攻撃される 長門。


スネ川骨美「お前、人の話しをちゃんと聞けや

貧乏人が嫌いなのさ!主張ばっかで努力もしない闘う気もない貧乏人がさあ 嫌いなんだよ!」


長門「あがっ!?」


スネ川骨美「中流だろうが負け組がいればそれで幸せだったのに!ま、今の私はなんでも出来る!おい、お前ら適当なガソリンスタンドからガソリン強奪してこい」


部下A「はいはい」


部下B「かしこまりましたー」


スネ川骨美「いやだからお前らは本当にやる気あるのか!?」


長門 火色「このままじゃあたしの住んでる長屋町が、火の海にされる お父さん、おじいちゃん、おばあちゃん…あたしは、どうすれば良いの? どうすれば………………」


その時、一瞬 かつての懐かしい人の姿が頭に浮かんだ。


???「火色」


長門 「…………………………火焔よ、我に怒りを…」


スネ川骨美「あ?なんだ?」


長門「火焔よ、我に怒りを…憎めよ嫉妬、燃やし尽くせ憎悪よ…」


長門のステッキである火焔が震え出す。


長門「こいーーーーーー!火焔ーーーーー!」


スネ川骨美「!?ま、まずい お前ら戦闘体制に入れ うわぎゃっ!?」


長門の元にステッキ、火焔が来る 炎に包まれる長門、遂に変身だ。


長門「ヴォーーーーーーー!!!!」


 叫ぶ 長門、まるで火山のようだ。炎の魔法少女、長門 火色の誕生である。


スネ川骨美「!?」


長門 火色「この世の憎悪!全て燃やし尽くしてくれるわーーー! 我が名は炎の魔法少女、長門 火色!なり!」


スネ川骨美「………………あ、駄目だ勝てない」


部下A・B「え!?」


スネ川骨美、一瞬で実力差が覆った事を諭される。


スネ川骨美「に、逃げ」


長門 火色「逃すかあ! あたしが愛すべき住処を黒焦げにしようとしたその傲慢さ!許さん!!くらえ!これが我が必殺技! 火焔噴射だ!」


 口から火を吐く 長門 火色。


スネ川骨美「いや、ステッキ使わないんかーい!!!

ぎゃああーーーー!!」


スネ川骨美、炭にされ倒れる。


スネ川「ギ、ギヴアップ…(バタリ)」


長門「……」


部下A・B「」


長門 「逃がさん。」


部下A・B「」


   ギャーー!

ーーーー

 ーー

 ー

3体のギヴアップした、魔法少女が 河川敷に無造作に倒れている。


長門「ヤマタノオロチ、大和巨美はいったい何ものなのか…魔法少女になれたんだ!これでトーナメントに参加出来る! あたしの幸せを掴むぞ!

待ってろよー!魔法少女共ー!はっはっはっはっは!」


 夕焼けの中、高らかに闘う覚悟を宣言する長門 火色。これから彼女にどんな人生とどんな仲間が出来るのか


 end


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