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小さな余韻

闇に埋もれたままをよしとする検察も警察も嫌なのだろう。だからこそ、選んだ道なのかもしれない。

「父親に勘当されるかもしれないと思ったらしいがならなかったみたいだ。そうだよな。検事の本質を知っているのは長いこといる人間だもんな。」

川城尚子をむしろ探偵にしたのは権力の悪事を暴いてほしかったのかもしれない。それをきっとわかっていたのだろうか、あまり問うことはなかったというのだ。笹田は探偵になった経緯を少しして教えてもらったのだ。弁護士になっても救えないものがあるのだともいっていた。

「金をせびるようなことをしてはいけないし、だとしても信用される探偵にならないと意味がないといっていたよな。」

「川城探偵事務所は十分名が通っているだろ。俺みたいなしょぼくれた小さな事務所とは違うんだよ。」

「しょぼくれていないさ。かなり有名な事務所に成り上がっているぞ。」

村上は吐くようにコーヒーの息を漂っていた。それくらいの決意にも見えるような目をしていたのだ。それくらいの気持ちでしているのだと改めて思ったのだ。

「探偵と弁護士が一緒になると聞いたときにはあくどい手を使う人がやっているのかともいっていたが、探ったらお前だったとはな。」

村上はうっすらと笑った。

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