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進道

そんな過去の経緯を並べたところで今の依頼にはたどり着けないのだ。宗は何時も警察に聞くのは信頼した人のみにしているのだ。いくら許可を得た探偵事務所だとしてもしょせん探偵だとして見てくれないのは知っているからだ。

「龍哉は言われないのか、親から。」

「何をだよ。」

「此処で弁護士事務所をしていないで、大手の弁護士事務所に行けってな。」

龍哉は此処にいるのはもったいないほどの腕の持ち主にも関わらず、大手の弁護士事務所をやめてから他の事務所から声がかかっているのに断っているのを知っている。

「言われても知らないというだけだよ。したい事件や事故を担当にしてくれるわけでもないんだ。それにこれから開く弁護士事務所が腕利きで行けるわけでもないんだよ。ピンキリの世界になってしまったには付加価値をつけている此処にいるほうがよっぽどいいんだ。」

隣の席で資料と戦っているようだった。次の裁判の資料で奏斗に作り上げてもらったものでもあるのだ。サンズの残業代未払いの件を争っているようだが、勝てるといっているのだ。相手は大手の事務所から駆り出されているが、調べるのは1人だけといったところで此処よりは優遇がないといったほうがいいのだろう。

「それにしても国選に選ばれたとしても金にならないのはどうにかしてほしいよな。」

「しょせんは犯罪者の弁護士という扱いだろうし、決まって勝てるとかわかっていることもあるから断ることも多いんだよ。同情できる案件なら悩むさ。それ以外なら断る。」

小さな事務所になるほど金にならないとわかっているのならやめるのが手っ取り早いのだ。それでも全てを切らないのもまた心情の中にあるのだ。

「需要にあふれた人間は弁護士としての仕事もできてないんだから、ありがたいよな。宗といるだけで一緒にできるだけなのに・・・。」

宗と龍哉は高校の時に出会ったのが、その時に仲良くなったのだ。部活が一緒ということで意気投合したことにもあったのだ。その時から龍哉は弁護士になるという夢があったのだ。その夢をかなえたすごさを感じるのだ。

「奏斗、いい感じになっているか?」

「はい。調べている限り、山田剛三についてはいい話はないですよ。浮かれた存在といったところですかね。轟さんの情報を得て作っていきます。」

「わかった。頼んだぞ。」

轟との連絡はネット上で行うことが多い。そのほうが情報が的確に上がってくるのだ。轟を警察の眼に会わせないで済むということも含んでいる。

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