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釣り合わない

事件について追う姿が似ていた2人は意気投合をしたのだ。轟にとって話し合える大切な仲間ができたのだ。二課と言えどもっぱら会社の社長やら役員やらと接する機会が多いことで何処かで踏み外すときがくるのだろうかとも思っていたのだといっていたこともあった。警察の落ち度として挙がるのはもっぱら初動捜査の悪かった捜査一課の所為にしているのだという。

「轟さんもそういう意味では刑事部長のお気に入りだったわけじゃなかったんですね。」

「まぁ、そうだろうな。同じような考え方の奴が増えて事件を解決していくと上の所為にされてしまうこともあり得てしまうからな。」

宗はそういうとソファに腰かけた。先ほどまでいた明光の温かさを感じてしまうしかなかったのだ。明光はきっと心配になって来たのだろう。養護施設での生活に慣れてしまっているのだろうから、此処に来るのは億劫になってしまわないかとも思ってしまうのだ。

「それにしても明光さんもあっけらかんとした感じで来ますよね。」

「そりゃ息子に会いに来ているんだよ。探偵をしていることで事件を口実に来れるだろう。・・・あの人は宗に探偵になってほしくなかったんじゃないか?」

「そうだよ。探偵っていうのは危険が伴う仕事だから。それに警察と一緒で恨まれるかもしれないからやめてほしかったんだよ。」

龍哉のいうことはわかっていた。それでも突き進まないといけないとダメなんだとも思ってしまうのだ。当時の刑事部長も今や警備会社の役員になっているが、コネの影響もあってかダメージを食らっていなかったのだというのだ。政治家のための警備会社といっていいと思うほどの件数なのだというのだ。

「龍哉さんの手を使ってその警備会社ってつぶせませんか?」

「俺だけじゃ無理だけど、奏斗と宗の力を借りれば簡単だよ。ああいう会社には確実に裏がはびこっているんだよ。」

龍哉にとって弁護士としてもつぶしたい会社の1つだった。ぬくぬくとやっていてまるで関係ないという顔をしているのだ。警備会社というのはあまりにもはったりの聞いた建前にしか思えない。

「そういう人っていうのは嫌なんですよ。自分の力じゃない癖に自分の力だと思って勘違いを起こしてしまっているのすら気づかないんですから。」

ドアがノックせずに急に開いた。そこに立っていたのは高そうな黒スーツに不釣り合いなぐらいに汚れたスニーカーを履いた男性が立っていた。顔を見るとほほえましいくらいに笑っていた。

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