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問えるべき果て

「やっぱり、2人とも残るのね。」

「あいつが残したものですから。まぁ、少なからず俺もそうですけど。明光さんがどうなってしまうのかと思ってしまうんです。」

宗を思っていたのはきっと明光や轟のほうが上だろう。警察も観念したかのように政治家の癒着を会見で話していたが、何の情けかすらも分からないほどの言い訳だった。何時になったら信頼を取り戻すつもりなのだろうか。テレビでは連日、警察の批判も大きくなっていた。政治家の関わりの制限をかけるようにとも言っていた。茶番でしかないのかもしれない。

「彼ならたぶん、大丈夫よ。警察に戻ってこないかって話もあったみたいなんだけど、2人とも断ったのよ。誰も救えないままの警察に戻っても全くもって戻る意味がないってね。・・・息子を救えなかったのよ。」

差し伸べた手すら感じられない世間の風当たりの強さなのかもしれない。明光も捜査一課に戻ったとしても立ち直るには時間がかかる。養護施設の職員として働くのが最適だと思ったのかもしれない。轟は情報屋としての仕事は足を洗ったのだ。黙認をすることには変わりないがそれが決まりみたいなものだったからだ。

「奏斗、それでよかったのか?」

「俺の腕を認めてくれたのは貴方たちですから。」

照れ臭そうに笑った。苦笑いにも近かった。

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