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つなぎとめる声

テレビをつけてみると何処か慌てているアナウンサーがいた。速報が入ったといって報じ始めたのは増岡のことだった。データがすべて明らかになっているらしく、政治家に歯向かう勇気さえあればマスコミに情報が洩れていることの証明だった。

「一体どうなっているんだ。」

奏斗が慌てているわけでもなく、ただ純粋にパソコンを眺めていた。そこに表示されていたのはマスコミの名前と記者たちの名前だった。プラス脅迫じみた言葉だけだった。

「お前がしたのか?」

「してないですよ。もともとの設定としてあったんです。恐らく高橋小太郎と宗さんの生み出したプログラミングだと思っています。だって・・・。」

田代の名前が挙がっていたこともあった。田代には責務を背負えるのかと説いたことがあったと聞いたことがあった。書く腕があるのに一面が書けないのは可笑しいと漏らしていたことも多かったのだ。宗にとって真実から目をそらすことばかりを促す世間を見つめているばかりでは何も生まれないのだ。突き進むくらいの勢いが必要なのだ。奏斗は遠巻きにそれに加担されていたのだと思った。それで同じ事務所に必要だったのかと聞かれると困ってしまうのだろうから。

「宗を守ってくれたんだ。有難う。」

明光のひっそりとした声が抜けていった。

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