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時代の転換

「俺は此処までしゃべったとしても警察は来ないだろ。だって親父、言っていたじゃないか?」

「もう違うんですよ。テレビで前川総一郎が出頭したとなったら今、世間を騒がしている人は本当の名前はなんだということになってくる。そうなると、警察が隠していることが自動的に公になるんです。貴方が黒幕で動かしているということが示してくれるんですよ。」

宗は淡々と話している。雄二は彼の言葉に納得しなかったのか、テレビをつけた。ちょうどワイドショーをしていた。そこには偽名で過ごしていたとか書かれていた。前川総一郎は自分であるといっているようだとアナウンサーが伝えていた。戸籍を買ったとか話してるのだろう。そうなると自動的に浮かんでくるのは情報屋を探ることになるということだ。

「親父が言ったのか?」

「違うんです。時を経て俺の部下が貴方に会ってお礼を言いたいとしてネットに写真を載せたんです。それによって、写真に写っている人の名前が違うと話題になって一体誰なんだとなっているんです。そこにはもう誰か特定はされています。逃げたとしても悪事は公になっているんです。・・・それでも貴方は逃げるんですか?」

村上は宗の言葉は挑発ともとれるようだった。警察も立場が変わったように思った。すべての悪事を明かすしかなくなってしまっている。追われるのは一体どちらなのかとも言えている。彼は返す言葉をなくしているように思った。

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