仕組んだ罠
「お前はまだわからんのか。まぁ、いい彼らにお茶くらい出しなさい。此処から縁を切ることはできないのならそれくらいしなさい。・・・ただし、お手伝いさんに頼ったら許さんぞ。」
勉は見立てはよぼよぼそうにしているが、覇気を保っているように感じてしまったのだ。雄二は従うしかないという感じでいなくなってしまった。
「あれはもともと政治家にならすつもりもなかった。もっぱらなりたいとも言わなかったから放っていて失敗した。まさか、殺人教唆に値することは容易にしてしまう子になってしまったんだから。」
「でも同罪ですよ。それを此処まで黙っていたんですから。あんたが早く警察に全てを話していれば大きくならなかったんです。買った情報屋は驚いたでしょうね。殺人犯の名前を借りて生きるなんて馬鹿な事を選んだって。」
恐らく情報屋は驚いただろう。国会議員の家族の戸籍を持っているってことになると安易に売ることもできなくなってしまったのだろう。だから、情報屋はかかわっていると思われたくなかったがためにずっともっていたのだ。それを今更警察に明かすことにしたのは、前川総一郎が出頭すると聞いたからだろう。埋もれていた事件がいくつもあってそれが少しずつではあるが、砂がはねのけられていくように明らかになっていく。勉の様子は慌てている様子もないのは悟りを開いているのか、開き直っているのかしか思えない。




