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透明な海

「増岡勉の痛いところは持っているしね。・・・村上、可笑しいと思わないか。」

「何がだ?」

「自分の息子が殺されたにも関わらず、犯人を捜すようにはいっていないというのが・・・。マスコミにも圧力をかけているんだよ。」

普通なら子供が死んでいるのにのうのうとした態度もできないはずだ。それにも関わらず、何処か判明しないことを望んでいるような行動だった印象だ。マスコミにも何処かくぎを刺しているようにも思えてしまうのだ。

「理由は簡単だ。犯人を知っている。それも身内だ。だから騒がれたら困るんだよ。隠居したとは言え、影響力を持っていたのは事実だからな。構図を変えたくないのなら余計だ。」

宗はとどめを刺すような鋭い口調で言った。彼には増岡康太を殺した犯人をわかりきっているらしい。総理大臣の動向がわかるのは近くの人間だろう。下手な予告をしていない限りはわからないものなのだ。勉が守る人物というのは誰だろうか。確か息子は1人しかいなかったはずだ。兄弟だったが、弟がいなくなっている。なくなったとか言っていたことがあったが、どんな事故やら事件に巻き込まれたとは知らない。

「もし弟が生きていたらどうする?」

「検討がついているのか?」

「まぁな。たまたま奏斗が探してほしいといっていた人の写真を出したんだよ。ネットでそしたらその名前の奴の写真が出てきたんだ。・・・そいつは偽名を使ってる。時間がたてばその本人が表れてしまう。どうするかだがな。」

偽名を使っている人間は頭が切れる奴なのだという。兄に汚名を着せたこともあるような人間なのだから気を付けないといけないのだ。伊達な相手を見ているじゃないのだ。

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