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無駄

「明光さんって捜査一課のエリートだったとか言われていることもあって、かかわった事件が警視庁にとっても触れてほしくないものだとしか思えないな。」

「そうだろ。親父と轟がかかわったとなるとろくな事件じゃなかったじゃないか。政治家とかが絡んだとしか思えないんだよ。それが嘘でも認めると思うか?嫌がってさ、マスコミを書き立てて終わるだけだろう。」

村上はそっと聞いているだけしかできなかった。それでもそれが重要なのは仕事柄知っていることでもあるのだ。村上はすっと済んだ顔をしていることが多いがそれが真剣な時の顔であることも知っているのだ。

「嘘に染まった組織なんて信用されないんだよ。・・・そうだ。今、お前のところでサンズのことを扱っているんだろ。裁判とか。」

「そうだよ。・・・依頼者のほうがかなりのデータをもっていたりして勝てそうとかいっているだけ裁判官にゆだねていることもあるからわからないままなんだよ。裁判もいうほど動いていないんだよ。会社側の弁護士が嫌がって変わったこともあって、弁護士同士の伝達もままならないままで進んでいないらしい。協力的じゃないことも相まって何もできていないのだという。

「相手によって変わってくるんだよ。嘘でしかないといわないから。龍哉にとっては楽な裁判になってしまっているんだよ。弁護士も逃げ出す会社として悪名がついてしまったら困るから公にはしたがらないとくるわけさ。相手が悪いんだよ。」

笹田はそういって告げたのだ。龍哉はすぐにでも裁判をしてもいいといっているのだが、相手が全くと言いほど準備ができていないといって期限になっても来ないことで負けが決まっているのにかかわらずそれでも抵抗をしているのだ。

「金は払わないから裁判をさせろって裁判所にいっているらしいんだよ。それじゃあ太刀打ちができないからと思ってしまうから。裁判所の請求すらも飲み込まないこともあって弁護士事務所の存続に影響していることすらも考えてないんだよ。」

裁判の要求を受け入れようともしない姿を見て裁判官も霹靂しているのだ。それでも上告するだののんきなことをいっているが、最高裁まで行くほどのことではないのだということもわかっている。

「弁護士が騒いでいることもあって弁護士会のほうがその弁護士事務所自体の権限をなくそうとしているらしいんだよ。そこまで来たら普通はお手上げだろ。それでも抵抗して戦おうとするんだからさ。」

笹田にとっては無駄な時間としか思えなかった。

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