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バスクラ!  作者: アユミ
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1 かんちゃんと音楽

吹奏楽部に入ってたと話すと、何吹いていたの?と聞かれるんです。バスクラ!っていうと、何?って。バスクラリネットを知らない人沢山いるんですよね笑。よく間違って言われるのは、「ああ、金色のカッコイイやつね!」それは、サックスです!笑 サックス、カッコイイですよね!

吹奏楽部だった人も、今まさに吹奏楽部ですって人も、吹奏楽部じゃないけど音楽に興味がある人へ。音楽は本当に楽しい!

吐く息で、もう秋が終わりなんだと感じる。

学校まで下り坂が多いから、自転車のスピードが上がる。冷たい風が頬に当たって、天然の濃いチークになるのがめちゃめちゃ嫌だ。時々マフラーに顔をうずめるも、前が見えなくなるから頬は晒したままになる。

自転車通学がいよいよ辛くなってきたので、母さんにバス通学を希望したが、バス代がもったいないから雪が降るまでは自転車に乗って学校へ行きなさいと言われた。

今朝は目覚まし時計が鳴ってから20分も布団の中にいた。母さんが「亜希!起きなさい!」と部屋まで入ってきてさすがに起きた。

時計が鳴る時間は、学校へ行く支度ができる40分前と割とギリギリの設定だから、かなりのロスだった。

慌てて家を出たから手袋を忘れてしまい、コートの袖に手を入れてハンドルを握る。が、袖から入る風が冷たい。

次の道を左に曲がって、ナナカマドの木が見えてくるとすぐに学校が見えるが、早く学校へ着きたいとは思わない。



布団からでたくなかったのも、寒いからってだけじゃなくて学校に行きたくないっていうのが7割感じている。

高校生になって半年たったが、やりたいこともなくなんとなく1日が終わる日々が続いていた。

勉強もちょっとついていけないし、部活にはいってないし、バイトもしていない。

同じ中学で仲が良い子はほとんど、別の市内の高校へいってしまった。

クラスの子には慣れてはきたけど、とても仲が良いって子はいない。別に感覚が合わないって訳じゃないけど、なんとなく会話が普通で。お互いにつまんなく感じていると思う。来年のクラス替えで、別々のクラスになったら、廊下で会ったら挨拶する程度になりそうな感じだ。

高校生活って、キラキラしているんだと勝手に思ってた。

何をしても楽しいって思える生活で、今までより少し大人になっている感じで、好きな人なんかもできちゃったり?とか。

色々と妄想しまくってたが、何一つ起こってないし。



校門に入るとますます学校が嫌になる。自転車を降りて駐輪場まで押して歩く。

「わたしって今すっごくブルーだわ。」ぽつりと独り言が余計虚しくなった。

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