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探偵と死と恋  作者: 湯島 喜備
第一部:調査(概要)
8/8

調査、一日目(6)

現代。

「って、だったじゃない!!」

「あー、そうだったね……」

タクこと(たくみ)と若菜ことわかなは、事件現場である天城院学園に来ていた。

「……古都先生とは大違いな性格ね」

「……あっちは潜入だったんだよ。演技なの!! え・ん・ぎ!!」

「ところで、何で? 天城院学園に潜入していたの?」

「……野暮用だよ。野暮用……。こっちだって、忙しいの!!」

「うそだーー!! だって、黄泉さんが"今日は平和だね"って……」

「……。黄泉はいつもそーなの!! ネジ一本緩んでるの!!」

ギャーギャー騒ぐ二人。けど、実際的には巧しか騒いでようにしか見えないから、誰もが足を止める。と、言っても足を止めるのは教師だけで、生徒達は事件が発生したため休みである。

「……古都先生なにしているんですか?」

空に向かってギャーギャー騒ぐ巧を見て、教師の一人が飽きれた表情で見ている。その声を聞いて巧は気を取り直してコホンと咳をし、その先生を見る。

「これは、佐々木先生。ちょっとね、虫が飛んでいたので追い払っただけですよ」

「虫じゃない!!」

わかなは巧の言葉を抗議するが、巧は無視している。

「そうですか……」

佐々木先生もわかなが見えていないので無視している。

「佐々木先生は確か第一発見者でしたよね?」

「ああ……、そうですよ。もしかして古都先生は俺を疑っているんですか?」

「……いえ。事件当時の事を知りたいだけです。お話いただけませんか?」

「……巷でいう探偵ですか? いいですよ……。発見したのは、昼休み。天城院学園の中庭で倒れていた」

「そっか……。その後は?」

「……警察に連絡しました」

「……ということは、連絡者は佐々木先生、貴方ですね」

「そうです」

佐々木先生はそう呟く。

「そう。ありがとう」

巧は身を翻し、学園から出ていく。










夕暮れの時、巧とわかなは通路を歩いていた。

「まったく、厄介な謎だな……」

「ちゃんと解いてよね?」

「分かっている」

巧は表をあげて帰って行った。

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