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探偵と死と恋  作者: 湯島 喜備
第一部:調査(概要)
7/8

調査、一日目(5)

現代。

しばらくしてぼっーと巧は立っていると、やがて、一人の刑事が戻ってくる。

「どうぞ。中にお入りください」

「わかった……」

刑事に言われ、巧は家の中に入って行く。


「おう、担任の教師はあんたか」

「はい……」

刑事のおっちゃんは巧をジロジロと見る。

「まぁいい…、俺は河田(かわだ) 安来(やすぎ)。被害者の川崎 若菜は知っているな」

頭をポリポリと後ろで掻いて、床を見てから、巧を見る。

「はい。確かお亡くなりになりましたと、聞いております」

「ああ、そうだ。死んだ原因は、鋭利なものを心臓に刺されて即死。被害者と犯人が揉み合った形跡が有りだが、彼女に怨みを持つ人は?」

「いません……。学園生活でも積極と言いませんが、そこまで態度は悪くないですし、恨みを買うような人ではありません」

「そうか……」

「あの、発見場所は何処でしたが?」

「ああ、天城院学園の構内だ」

「学園の構内ですか……」

「そうだ。担任の先生にはこれ以上、教えることはない。さっさっと帰れ」

「(これ以上、教えてくれそうにないな)……わかりました」

巧は若菜の家を後にした。







「どう? 解けそう……」

「ん……、まぁ……って、幽霊!?」

声をした方に巧は向くと、そこにいたのは、わかなの魂だった。

「幽霊って、失礼ね!! 貴方が、そうしたんじゃない!!」

「ああ……」

巧はあの日の事を思い出していた。






「わかったよ。ちゃんと、川崎 若菜が死なないようにすればいいんだな」

「そう!! もちろん、人の記憶は見ないでよね。プライバシーの侵害だから!!」

「了解。なら、わかなは、当分幽霊……」

「幽霊なの!? いつまで?」

わかなは驚いた表情で巧を見る。

「そう、幽霊……。事件が解決するまではね……」

「しなかったら……?」

「"死"あるのみだね……」

「ちゃんと、解決しなさいよね!!」


景気のいい音がタクの頭に響いたのである。









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