第46話 今回は大丈夫!
馬車に揺られること3日。やっとこ王都に帰還した。
今はとにかく休みたい。
しかしまずは報告らしい。
幸いというか、貴族の皆様はずっと王都に滞在していたようで、今日中にでも謁見とのこと。
今回はメリアとスルラも同席するのだとか。
一人よりもずっといい。
前回めっちゃ心細かったし。
そんなわけで今回も応接室のような部屋で待つことになった。
「まー今回は伝令が先に報告に向かいましたからねー」
今日中に再謁見ができるのはそういう理由もあるらしい。
それはそうと、スルラがものすごい勢いでお茶請けを食べてるんだけど。
甘いもの、好きなのかな?とか、そういうレベルじゃないのよ。
今回も白髪オールバックさんが案内してくれたんだけど、彼は何も言わずにすごい量のお茶請けを持ってきていた。
もしかしなくてもいつものことなのかな?
僕は柑橘系のフレーバードティをお願いした。
ティと言っても発酵はさせないものなので、ほぼ緑茶だ。
グレフルのピールのようなサムシングが入ってる。オシャレ。
フレーバード緑茶も美味しいよね。
日本にいる時はたまに飲んでたんだ。
こんな西洋風な世界観で紅茶がないのは違和感があったけど、よくよく考えればない方が当然だった。
王女様が発酵させたりしないかなー?
でもコーシー派かもしれないからなー。
ちなみにメリアは寝ている。
それはもう気持ちよさそうに寝ている。
白髪オールバックさんがサッとメリアの肩にブランケットのような何かをかけてたの、格好良かったなー。サッ!
しばらくくつろいで、いるとメリアがぱちっ!と目を覚ました。
目がギョロってしてちょっと怖い。
そっとよだれを袖で拭いたのは武士の情けで見なかったことにしてあげよう。
……と思ったけど、
「使いなさい」
スルラがメリアにハンカチを渡していた。
僕の配慮とメリアの羞恥ー!
この人、善意のノンデリやな。
そう思ったちょうどその時、
コンコンコン。
ノックの音がして扉が開いた。
外には鎧の兵士が立っている。
――あれ?
前回、ノックあったっけ?
いきなり扉バーーーン!で僕はお茶を吹き出しそうになった記憶があるんだけど。
まぁ、毎回あんなんされちゃたまらないから、ノックしてくれてありがたいんだけどさ。
「準備が整いました。お三方は移動をお願いします」
そんなわけでゾロゾロと移動を開始する。
すごい!
二人がいるお陰か、前回より全然緊張してないぞ。
以前見た扉の前まで来たけど、僕の心は落ち着いたものだ。ふふん。
今回は僕がしゃべることもそうそうないだろうし、気楽なものだ。
スルラの後ろに片膝ついて、適当にハッ!って言ってればいいや。ハッ!
扉がゆっくり開きだす。
ここの扉、本当に音が鳴らないんだよね。手入れのたまもの?
「では、粗相のないようにお願いします」
僕の方を見て言われた。
今回は大丈夫。大丈夫。
さあ、再びの謁見だ。




