第85話 脅し
「くっ……」
重い瞼を開け、俺はゆっくりと体を起こした。
ここは……居間か? どうやら2人はソファーまで運んでくれたようだった。
「……起きましたか」
「あぁ……運んでくれてどうも」
ジャスミンさんとミオちゃんは、真剣な表情でテレビを観ていた。
「……どうかしたんですか?」
「これを見てください」
「……え?」
目眩が残る中、テレビに焦点を当てた。
そこに映っていたのは……
「な、なんだこれ……」
第一印象は……巨大な山。
場所的には、ここからそう遠くない場所のように見える。
どうやら規制が張られているらしく、規制が張られているようだ。
しばらく放心状態で映像を見ていたのだが、突如、映像の中で違反が起きた。
「ひ、人!?」
金髪の女性が突如山の中から現れたのだ。
その姿を見て……ジャスミンさんは。
「こ、こいつは……」
「ど、どうしたんですか?」
拳を作り、険しい表情を浮かべていた。
今までそんな姿を見たことが無かったので、困惑してしまった。
「この女は……ルカ様と私を襲った奴です」
「えぇ!? ってことは……」
こいつが……社長さんを……
「社長さん……」
俺もジャスミンさんと同様に、ふつふつと怒りが込み上げてくるような感触に見舞われた。
そして……映像の中の女は……
「な、なんだこれ……」
近づいてきた警官を一般大衆に目掛けてぶん投げた。
映像の中にいた人々は散り散りになっていった……そして、女は狼のような姿に変わった。
警官や自衛隊が立ち向かい、銃撃を開始するも、奴は腕一振りでそれを退けた。
「つ、つよすぎる……」
映像の外でもわかる迫力、それに圧倒され、怒りが消えて恐怖が勝ってしまった。
そして奴は、カメラを奪い取って語り掛けてきた。
『……ダンジョンに対抗する愚か者ども、これは宣戦布告だ、いますぐこの洞窟へ来い……決着をつけてやる……12時間以内にやってこなかった場合、都市の一部をダンジョンで覆いつくす……』
そう言うと映像が乱れ、砂嵐になり……スタジオの映像に切り替わった。
キャスターたちは慌てふためくも、俺たちを含む視聴者に落ち着くように繰り返し訴えた。




