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AIの力でダンジョン攻略 ~コンシェルジュAIの言う通り~  作者: 立風館幻夢
第四章 進む浸食

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第73話 襲われたときの事

「あの……あの時、何があったんですか?」

「……私も、突然の事で何が何だか……」

「覚えている範囲で良いので」

「……」


ジャスミンさんは心を落ち着かせるためか、深呼吸をし、話し始めた。


「あの時、私はルカ様の指示であの場所へ向かいました、それで……降り立った途端、前の方から変な人が来たんです」

「変な人?」

「あれは……言ってしまえば、狼のような手足を身に着けた人間……と、言いましょうか」

「……言っている意味がよくわからないんですけど」

「私も……それ以上どう表現すればよいのか、そんな人物が突然現れて……私たちに襲い掛かったんです」


ジャスミンさんの困惑気味を考えると、本当にそれ以上の表現は難しいようだ。

手足が狼? 狼人間がまさかリアルにってことか?


「それで……こんな風に」

「はい、私は守ろうとしましたが、そいつに吹っ飛ばされてしまって……ルカ様は……こんな姿に……」

「……」


ジャスミンさんは涙ながらに語った、俺は励ましの言葉を述べたかったが……言葉が出なかった……それがとても悔しかった。


「それで、その狼はどこへ?」

「……動かなくなったのを見た後にどこかへ行きました……確か、『こんな奴らにダンジョンを消されていたの』とかなんとか……」

「ダンジョン……あの洞窟の事か」


狼……怪物……まさか。


「もしかしてですけど……それって、あの洞窟の怪物たちと関連があったりするんじゃ?」

「確かに……ですが、洞窟でもないのに何故?」

「……しかも、何故、社長さんやジャスミンさんをピンポイントで」


謎が多すぎる……社長さんをこんな目にさせるなんて、ただ者ではないし……


「……社長さん」


思わらず俺は、社長さんの手を握った。

何故こんな変わり果てた姿にされなきゃいけないのか、一体社長さんに何の恨みが……


「社長さんの容態はどうなんですか?」

「……なんとか生きている、と言いましょうか、お医者さんも『運良く生きている』と仰っていましたね、一時は本当に危なかったので、まさに奇跡としか……」


これでもマシな方なのか、それは果たしていいのか、悪いのか……


『父さん! 父さん!』


……思い出してしまう、父さんが社長さんと似たような姿になってしまった時の光景が。

社長さん……頼むから、違うところに旅立たないで欲しい、また俺らの所に戻ってきて、引っ張ってくれよ……


「……常盤様、長居をすると病院に迷惑ですし、行きましょう」

「……そうですね」


可能であればずっとそばにいたいが、そうもいかないだろう。

やるせない気持ちはあるが、俺たちは立ち上がった。


「……社長さん、次会った時は……どうか、目を覚ましてくれ」


そう言い残して、病室を後にした。


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