第51話 トムの決意
結論を言うと……建物の中にいた人たちは……奇跡的に全員無事だった。
しかし全員無傷ではなく、重傷を負った人も沢山いて、しばらくして、建物の外には救急車と警察車両が集結していた。
「常盤くん! 無事でよかった!」
「部長も無事で何よりです」
部長は軽傷を負ったが、無事だった。
一方で……
「常盤くぅん! 酷いじゃないか! 置いていくなんて!」
先輩は無傷だった。
置いていくも何も無事だったんだからいいだろうが。
「これで死んじゃったらどうすんだよぉ!」
「黙れ」
俺は本能的にキレて、先輩に平手打ちしてしまった。
しまった、これじゃあ先輩も軽傷だな、まぁいいか。
「とにかく、無事でよかったな! これもスーパーエリートな私とお前の協力、そしてジャスミンの後方支援のおかげだな!」
「え? そういえばジャスミンさんは?」
「あぁ、多分この近くにいるんじゃないか?」
「え? あんたバイクで来たんじゃ……」
「まぁそれについては後でな……ところで」
社長さんは、丸腰のアピールのように両手を上げるが、どう見ても社長さんは武装をしている。
「なんだよ、アメリカの時の癖か? 俺は銃なんて向けてないだろ」
「違うわ! ハイタッチだよ」
「あぁ……そういうことか」
「はい、いぇーい!」
「いぇ、いぇーい……」
いや、どういうノリだよこれ。
「いやはや、日本では目標達成した時にこういう事をやると聞いたもんでな! 今回はその記念だ!」
「あぁそう……目標達成ね……」
「そうだ! 超エリートな私と共に達成したんだ! 誇っていいぞ!」
「達成か……」
目標の達成、今の仕事でもノルマはある、けれども達成できてもあんまり達成感は無かったし、上司らも喜ぶことはなく、淡々と仕事に追われるばかり……
でも、今回は目標が明確だ、洞窟を消して皆を救う……
この社長さんと一緒なら……
「それじゃ、私は部外者だから出るぞ、バイクを路駐してしまったからな、罰金を取られるのはごめんだ……」
「あぁ、社長さん、ちょっと待ってくれ」
「どうした?」
「あのさ……この間の……あんたの会社に入るって話なんだが……」
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