第31話 弁明
「ふぁー……ってここは? あぁそういえば……」
目が覚めると知らない天井が見えていた……ここでいう天井は大概白いものだが、ここの天井は若干グレーに近い。
そういえば昨日、地下鉄で地震に遭遇したかと思ったら、変な洞窟に入ってて、やばい怪物と戦って、そこで出会った社長さんがすごい背が低くて、そんでもってAIを活用しながら戦って……随分濃すぎる一日だったな。
そんで社長さんの家に泊ることになって、そんで風呂場で社長さんの……
「やっべぇ、社長さんとジャスミンさんに変質者扱いされてたんだった」
は、早く弁明しないと……
☆
俺は足早に居間へと歩き出した、早い所誤解を解かないと……
俺は何とか平常心を保ちつつ、居間の扉を開けた。
「おはようございます、いやぁ昨夜は大変でしたねぇ、ご機嫌麗しゅう、ははは……」
居間に行って開口一番、俺は最大限の丁寧口調で一向に挨拶をする。
部屋に入った時には社長さんとジャスミンさんが談笑しながらコーヒーを嗜んでいた。
「おぉトム、おはよう……なんだその気味の悪い口調は」
「いやいや、昨日からずっとこういう口調でございますよ、それよりお風呂場の件でございますが、是非とも弁明を……」
手でごまをすりながら、腰を低くした俺だったが、社長さんは呆れ気味にため息をついた。
「あぁもうそれならいい、冷静に考えたら私も悪かったよ、よく確認せず脱衣所に入ってしまったしな」
「なんだよ、人が折角改まったのに、変な口調にする意味がッ!?」
やべぇ、ジャスミンさんの視線が完全に殺そうとする人のアレだ
「お、俺も悪かった! この償いは小指でも詰めて!」
「いやいらないわ! というかそんなことするな! もういい、この話はもう終わりだ、もう水に流そう。な?」
「あ、あぁ……」
ふぅ……とりあえずこの話は丸く収まった……のか? ジャスミンさんは少々不満そうだが……
「あ、あの……おはよう……ございます」
ミオちゃん!? い、いつのまに!? さ、さっきの会話聞かれてたのかな?
「おぉ! ミシェール! おはよう! ジャスミン、全員揃ったところで飯にしようじゃないか! コーヒーも出してやれ」
「かしこまりました」
ジャスミンさんは立ち上がって朝食の用意をしに向かった……去り際に俺を睨みながら。
社長さんは許してくれたが、ジャスミンさんは許してくれていない様子だ。
はぁ……困ったな、まぁここにいるのも最後だし、別にいいか。
第2章開始です!
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