第22話 鏡邸
「おぉ、ここって……」
社長さんの家があるという場所、そこはこの辺りで高級住宅街として有名な場所だった。
周りにある家は城のようなものばかりで、とてもじゃないが俺なんかがいていい場所ではないのは分かった。
「社長さん、やっぱりあんた凄い人なんだな」
「やっぱりとはなんだ、私が凄いのなんてグローディを見れば分かるだろう?」
「あーはいはい……」
社長さん、随分自信満々だ、ちょっと抜けている部分はあるがな。
「でも社長さん、日本に来てそんなに経ってないんだろ? 日本に持ち家なんてあったのか?」
「あぁ、元々日本における拠点……所謂別荘だったんだが、クビになってからは自宅兼オフィスって感じだな」
「ほう」
なるほどな、だったら納得だ。
「着いたぞ、アレだ」
「アレ? ……わお」
社長さんが指を差した先、そこに見えたのは、他の家よりもめちゃくちゃデカいお屋敷だった。
複数の灯りがスポットライトのように家を照らし、「鏡」と書かれているデカデカとした表札に「株式会社zAI 本部」と書かれた看板が表札の上に掲げられていた。
車が近づくと門がひとりでに開き、俺たちは敷地の中へと入っていった。
☆
「さぁ、ゆっくりしていけ」
「お、おぉ……」
中に入った瞬間、圧倒されてしまった。
俺の今住んでいるマンションの部屋よりも数十倍は広い居間、シャンデリアのような電灯が太陽のように部屋を照らしている。
たが引っかかったのは。
「その割には家具が浮いてるな」
「そりゃ家具なんかに金を掛けるわけが無いだろう」
置いてある家具は、大手家具メーカーの質素なものばかりだった、CMでこれらの家具を何度も見たことがある。
テレビやエアコンと言った家電もどれも質素なものばかりだ、テレビに至っては、この部屋と比べると明らかに小さくて浮いている、まぁ、それでも俺の部屋にあるテレビよりかはデカいが。
「いいじゃないか別に、お値段以上なものばかりだぞ」
「そりゃな……」
無駄なものには金を使わないとか社長は言っていたが、部屋のインテリアぐらいは気にした方が良いと思うが……。
「ま、とりあえず皆で飯でも食おうじゃないか、ジャスミン」
「はい、少々お待ちくださいませ」
ジャスミンさんは社長さんの指示を聞くと、裏へと消えていった。
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