エピローグ
エピローグ: 新たな始まり
決戦から数日が過ぎ、世界はようやく静寂を取り戻した。リュフティアを倒し、宇宙の支配者たちを退けた後、残されたのは荒廃した景色と、変わり果てた街並みだった。だが、平穏の兆しは少しずつ見え始めていた。
俺は、葵と共に街の復興の手伝いをしていた。あの壮絶な戦いの後、すぐに何もかもが元通りになるわけではない。しかし、少なくとも人々が再び希望を持つことができるようになったのは、確かなことだった。
葵が手を止め、少し疲れた様子で俺に向かって微笑んだ。
「健斗、あの時のこと、少しだけでも思い出してみようか?」
俺は少し考えてから頷いた。あの戦い、そしてあの瞬間のことを。リュフティアとの激闘、宇宙を超えて繰り広げられた戦いの後、俺たちはようやく平和を取り戻すために歩き出した。
「うん、少しだけ…」
俺たちは並んで歩きながら、かつての戦いを振り返った。
「でもさ、あの時本当にすごかったよね。あのバグ技…何度も自分でも信じられなかったけど、最終的にあれが決め手になった。」葵が話を切り出すと、俺も少し照れくさそうに返した。
「本当に…信じられないくらい強くなってた。でも、あれだけの力があったからこそ、リュフティアに勝てたんだろうな。」
葵は少し微笑んで、空を見上げた。「でも、あれが全てじゃなかったよね。あなたが最後まで諦めずに戦い続けたからこそ、みんなが助かったんだと思う。」
俺はその言葉を胸に刻みながら、少し黙った後に言った。「ありがとう、葵。君と一緒に戦って、少しずつでもこの世界を取り戻せた気がするよ。」
葵は顔を赤くしながら、恥ずかしそうに微笑んだ。「ううん、私も一緒にいたからこそ、頑張れた。あなたがいなかったら、あんなにうまくいかなかったと思う。」
二人の会話は、何気ないようでいて、かけがえのないものだった。戦いの最中は必死すぎて感じる余裕もなかったけれど、今になってようやく心から安堵できる瞬間が訪れた。
「でもさ、これからどうするんだろうね、健斗。あの神々との戦いが終わって、みんなが安心できる未来って、どうやって作っていけばいいんだろう。」葵がふと不安そうな表情を浮かべた。
「それは、まだわからない。でも、これからだよ。俺たちが、みんなで力を合わせて作っていく未来なんだ。」
俺はそう言いながら、彼女の肩に手を置いた。「君がいるから、俺も頑張れる。今は、少しでも平穏な日々を過ごして、次の一歩を踏み出す準備をしよう。」
葵はその言葉に力を込めて頷き、俺の目を見つめた。「うん、私も一緒に頑張るよ。」
二人で並んで歩きながら、再び街の復興作業を続けた。その日から、新たな始まりが、静かにそして確実に動き出していった。
終わり
ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!ここまで続けてこられたのは、みんなさんのおかげです!短い間でしたが、ありがとうございました!




