表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世魔法師だった私は、2度目の人生を姫様と復讐に捧げたい  作者: ゆうか
2度目の人生 〜5歳〜

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/33

16話 聖女様

「…う、んん」

どうやら、気を失っていたらしい。目を開けたが、中々焦点が定まらない。

だが、そんな事よりも今は…

私の頭の中に、エリザベス・ブローシュではない、別の記憶があった。誰か別の人の記憶、いやこの記憶は私だ。前世の私の記憶なのだ。私の前世は、リーファ・ファムレットだ。間違いない、全て覚えている。


「…っ、私は生まれ変わった、のか…」

はぁ、とため息をつき、ベットから起き上がる。辺りを見回して絶句した。なんだ、この部屋は。

全ての調度品が、一見しただけでも高価なものだと分かる。しかも、部屋の広さが半端ではない。この部屋はまるで前世の元婚約者、王子の部屋のような…


コンコン、と扉が叩かれる。

「どうぞ」と返事をすると、中に先程の神官が入って来た。

「お目覚めですか、聖女様」

聖女様、だと…それはレイラ様の事だ、と反論しそうになる。だがすぐに、聖女様とは治癒師のことだったな、と思い当たり、喉元まで出かかった言葉をグッと押さえる。

今の教会では、レイラ様のことは「()聖女様」として教会の理念を作った人だとしている。


「私、聖女さまなんですか?」

今までと変わらない、5歳児の口調で神官に問い掛けると、彼は頷いた。

「はい。見たこともないような眩しい光の後、茶色、緑色、白色そして透明の4つの色に綺麗に分かれたのです。ですから、土、風、光、無属性に適性があられるのですよ」


神官は、にこにこしながら話してくれるが、私は話半分で聞いていた。

属性は前世と変わらないらしい。そうなると、おそらく私の魔力量も同じだろう。それにしても「聖女様」か。私からすれば、レイラ様の事だからなぁ。


「聖女様?どうかなさいましたか?」

神官の声で、ハッと現実に引き戻される。

「ううん。何でもない!私、りっぱな聖女さまになれるかな」

「大丈夫ですよ。これから私達と一緒に色んなことについて学んでいきましょうね」

「うん!私、がんばる!」

この演技、めっちゃ疲れる。最後、顔を引き攣らせながら私は答えたのだった。


♢♢♢

「これから、ご家族とは離れて暮らすことになります。だから、今日1日はご家族と共に暮らせる最後の1日になのです」

神官に手を引かれて、歩き続ける。

今日1日は、家族と一緒にここに泊まって良いらしい。


「さあ、こちらにいらしていますよ」

扉が開かれると、そこには父母、姉がいた。

私を見ると、母はこれまで見た事がないような笑みを浮かべた。だが、姉は窓辺に腰掛け、外を見ているだけでこちらを見ようとはしない。今までの私なら、どうしてなのか分からなかっただろう。

だが、今は分かる。母は、子供達に対して平等の愛を与えていなかった。母に似ているかどうか、つまり聖女になれるかどうかでしか考えていなかったのだ。


「待っていたわ、私の愛しい娘」

母の笑顔を冷めた気持ちで見てしまう。

だが、それを悟られないよう小さくため息をついて落ち着いた。

そして、母の元へ笑顔で駆ける。

「お母さま!私、聖女さまになれるんだって!」


私はその日、家族との最後の1日を過ごしたのだった。

「面白い」「続きが気になる」となど思っていただけたら、ブクマや『☆☆☆☆☆』マークより、評価を入れていただければ嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ