表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
眼力無双~目つきで苦労する異世界転生。平穏なモブ生活への道は遠く~  作者: 唖鳴蝉
第一部 一年生一学期~裏腹な新生活の始まり~
7/338

第一章 学園入学 5.能力測定後日

 ~Side ネモ~


 能力測定は問題無く終わった。

 以下に示すのが、【悪神の偽装】によって作られた、俺の新しい公式ステータスでございます。ちなみに、[ ]で(くく)っているのが本当のステータスな。こっちは二年前の数値と対比させる形で示してあります。



----------


名前:ネモ

種族:人間[転生者]

性別:男

年齢:十二


魔 力:45  [167←87]

生命力:43  [101←80]

筋力値:15   [28←14]

防御値:10   [43←31]

敏捷値:12   [36←27]

器用値: 7   [38←28]

知力値: 7   [63←43]


スキル:【生活魔法】【調理】【狩りの心得】【護身術】【魔力操作】【収納】[【不動心】【状態異常耐性】]


固有(ユニーク)スキル:無し [【眼力(がんりき)】【願力(がんりき)】【悪神の偽装】]


称号:無し [『天界の恐怖』『闘神を威圧せし者』]


加護:無し [『最高神の加護』『闘神の加護』『悪神の加護(いいぞもっとやれ)』]


----------



 ……何も言わなくて(よろ)しい。


 二年前、「祝福の儀」直前の段階で常人離れしていたのが、今回更に馬鹿げた数値になっております。……魔力に至ってはほとんど倍増してるしな。前回辛うじて常識の(はん)(ちゅう)だった筋力も、今回めでたく常識枠を突破しましたよ。えぇ、倍増しましたとも。加護も新たに戴いちゃいましたし。……初回はルビでコメントを伝えるのが、神様界のデフォなんだろうか……?


 こうなると平均値に偽装するのは却ってボロが出そうなので、開き直って少しお高めのステータスに偽装し直した。「祝福の儀」で水晶玉先生が配慮してくれた数値よりも、今回は高めに設定しておく。二年間で成長してないとおかしいしな。


 スキルにしても同じだ。

 ユニークスキル持ちと疑われている以上、全くスキルの無い一般人を装うのは(かえ)って不自然だろう。ここは(むし)ろ、当たり障りの無いレアスキルでも表示しておいて、ユニークスキル持ちではなくレアスキル持ちだったという事にしておいた方が好いんじゃないか?


 そういった考えから、「祝福の儀」の後に発現したという事にして、【収納】の保有をカミングアウトする事にした。【収納】はユニークスキルじゃないが、そこそこ珍しいレアスキルになる。身代わり地蔵には充分だろうし、カミングアウトしておけば都合の好い事も色々と多いしな。


 その他のスキルについてだが、【狩りの心得】と【護身術】は、「祝福の儀」の後に生えてきた。【狩りの心得】が生えたのは、猟師さんたちの後を()いて行って狩りを手伝ったりしていたからだろう。【護身術】は多分、前世で祖父ちゃん祖母ちゃんから()(ほど)きを受けてたのを思い出したからだな。本来なら「古武術」とか「兵法」とかって名前になってもおかしくないんだが……それだと人目を引き過ぎるからって、神様たちが配慮してくれたのかもしれん。


 【魔力操作】だが、これも「祝福の儀」の後に生えてきた。平均より魔力が高かったので、これは本当に魔術師の素養があるんじゃないかと思ってはいたが、何しろ俺が育ったのはド田舎。指導してくれる魔術師なんかいなかったため、唯一使える【生活魔法】を使い倒していたら、魔力らしいものを何となく感知できるようになって、気が付いたら【魔力操作】が生えていたんだよな。

 十二歳にしては魔力がそこそこ高いので、【魔力操作】持ちだという事にしておいた方が無難だろうかと思って、これも表示させる事にした。あと、【不動心】と【状態異常耐性】は隠したままだ。さすがに納得できる説明が思い付かないしな。


 さて、そうした俺の渾身の偽装は……はい、裏目に出ました。それはもう、あっさりときっぱりとさっぱりと!


 ……俺は知らなかったんだが、ユニークスキル持ちとレアスキル持ちでは、魔力波動の色が全く違うらしい。見誤る事などそもそも無いと説明された。


 つまり……俺はユニークスキルを持つ可能性があるだけでなく、レアスキルの【収納】まで持っている事になったわけで……


 あぁそうだよ! 先生方の食い付きが凄かったよ。平穏無事なモブとしての道が、ますます遠離(とおざか)っただけだったよ! ちくせう……



 追伸

 【悪神の偽装】によって国の教育機関を(だま)したという事で、SPが貰えた。……いいのだろうか?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ