花より咲春へ
「この三人が出会えたことはきっと、運命なんだ!」
高校生入学の朝、鈴城 咲に人生で初めて友達ができた。
「運命」だと恥ずかしげもなく言い切った、春。
あの日見た桜のような微笑みの、花。
変化は唐突にやってくる。
自分の知らない内に始まり、いつの間にかその渦に呑み込まれている。
大きい小さいを問わず。 望む望まざるに関わらず。
常に私たちの周りを取り巻いている。
興味のなかった日常が、少しだけ違うものに変化してきていた。
けれどもそれは、いつの間にかカウントダウンへと変わっていた。
咲、春、花の三人の高校生が織り成す、儚い青春物語。