前へ目次 次へ PR 17/31 十七話:図書館の本 図書館で文庫を借りてきた。今日帰ってきた本の棚に並んでいた。この本の背表紙をみたとき、これはいいとぴんときて、そのまま本棚からとって貸出カウンターへと足を向けた。帰宅後、早速読もうとその本を開くと、名刺ほどの紙が一枚ひらりと床に落ちた。誰かの栞だろうか。裏返してぞっとした。印字で誰かの住所と名前が書いてある。恐ろしくなって元の通りに挟み直した。閉館時間までにその本を返すために、全力疾走をしている。