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詩全集3

私は春を嫌う

作者: 那須茄子

春の訪れは

そっと忍び寄る

心に触れないでと

何度願っても

それは日差しの隙間から

滑り込む揺れる花びらのよう


春が嫌いだ

髪が伸びる

遠い記憶が指先に絡みつく

その一本一本が

過ぎ去った時だというのに


短く切ったはずの髪が

知らぬ間に背中を覆い始める

それは何かを隠そうとしているのか

それとも何かを呼び戻そうとしているのか


桜が咲く季節に

髪は風を捕え

結び目をほどいてしまう


春は嫌いだ

髪が伸びる


私を追い越し

向かおうとするから  


何度春を迎えても

この気持ちは変わらない

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