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独白  作者: 吉田
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シナリオ

踏切と信号機に何らかの関係がある、ということを証言する。


まず、踏切の近くに私の家がある。

昼夜問わず人を乗せた箱や、荷物を大量に乗せた箱、荷を下ろし切った体の軽い箱が通る重い音が聞こえるような地の近くに住んで20年以上になる。物心がつく前から鉄の塊が来る合図で起床して、ダダンダダンが聞こえながら就寝するような生活を送っている。


そして、1年前から、家の近くの信号機は鳴き声がするようになった。本当に家の目の前の信号機なので、許可位とって欲しかったと思う。私はシステム開発の仕事をしており、家で作業をするのがほとんどだ。余程、重要な会議や打ち合わせ、機材を家に持ち込めない場合等、よっぽどのことが無い限りは家で仕事をする。ちょうど、仕事をしている時間に朝は7時から、夜は6時まで一定の間隔でぱっ↑ぽ↓ぱ→ぱ→ぽ↓、ぱっ↑ぽ↓ぱ→ぱ→ぽ、ウ→ウー↑、ウ→ウー↑と規則的に鳴く信号機。集中力が途切れた時なんかに耳にすると「だれかが何かの目的のために歩いてるのか、自分も作業を進めよう」と鼓舞されることもある。余計なお世話だとも感じる。

視覚や色覚に自由が無い人々への配慮なのだろう。車道が6車線の国道は広いし、車だけではなく歩行者の利用も多い。

今まで無かった方が不自然だったのかもしれない。


さて、私はここに踏切と信号機の話をした。この2つには因果関係があるように思える。

根拠としては信号が鳴くようになってから踏切事故が7件発生しているのだ。一つの踏切で年間7回以上の命が空に昇っていくことに疑問が沸いても仕方ないはずだと思った。


そこで同僚に話をしたのだが「吉田くんって面白いね」と笑われ人間的な距離を保たれたような反応をされたので私は、この場所を使って、自分が調べ考えた「推理」を独白することに決めた。




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