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Rebecca Trilogy / レベッカトリロジー  作者: 桃太郎V
The End of Story
17/29

Episode16:世界への切符

 問題集を全問正解すると、情報がもらえるという「Dr.デカボット」からの挑戦を受けて立った「ブラー」は、子供だましの問題を解いていく。


「(ブラー:)なんだのらー。簡単すぎるのらー。」

「(アルターエゴM:)《では最後の問題です。》」


 「ミュゼット」に似たAIが最後の問題を出していた。誰でも解ける簡単な内容だった。


「(アルターエゴM:)《結果発表。100点満点、おめでとう。》」

「(ブラー:)よっしゃーのらー!!!らららのらー!!!!!...で、情報は?」

「(ドクター:)情報なら既にお主が掴んどるはずじゃ。」

「(ブラー:)えぇぇ、そんなぁ!!それじゃあただただ、簡単な問題集を解いただけじゃんらー。」

「(ドクター:)この問題集の意味はいずれわかる時が来る。用件はそれだけじゃ。」


 「ブラー」は彼の意味深なメッセージを受けとりながらも、喫茶店を飛び出た。


 引き続き道端を走っているなかで「マリア愛美」と「ハーヴ」を見つける。


「(ブラー:)愛美見つけたのらー!!おーい!!」


 二人に接近する「ブラー」。


「(ハーヴ:)なんで愛美を知ってるだべ?」

「(ブラー:)知り合いから聞いたのらー。」

「(マリア愛美:)あら、兄さんの知り合い?」

「(ブラー:)あ、そうそう。用件はそれなのらー。ハルミの言う、『一人で深追いしてはならない。』その理由を教えてらー!!」

「(マリア愛美:)わかった。深追いしてはならないという理由を教えてあげる。いい?とても恐ろしい人にあたし達を含めた原作者と関わった人間は殺される。」

「(ブラー:)...やはり、とても恐ろしい人はテリーの事なのらー。」


 「ブラー」はそう考えた途端に、突然笑いだす。


「(ブラー:)......はっはっははははっははははははっはっはっHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!!!!!!たった今気づいた、あの問題集の解答欄はテリーの情報のことだったのらー。分かったような気がするのらー。よし、ツイてるのらー!!」


 彼の言葉を耳にした「マリア愛美」は厳しい顔をする。


「(マリア愛美:)...今、何て言ったの?」

「(ブラー:)テリーのこと言ってるのらー。」


 険しく、荒らげた声で怒鳴りつく。


「(マリア愛美:)ふざけないでっ!!恐ろしい人の名前を口にしてはいけないのよ!!あなた、何をしているのかわかっているの!?」

「(ブラー:)決まってるのらー。エルエーにテリーの記録を差し出せば、昇進はもちろん、真の平和が約束されるのらー。悪いか?」

「(マリア愛美:)......!!」

「(ブラー:)そういうことららら、君に何を言われようらブラーの自由なのらー。」


 おしゃべりしている間に、「例のあの人」に仕えるシモベを名乗る三人が現れる。


「(ブラー:)やっべぇ...ブラーは逃げるのらー!!エルエーの元へ戻るのらー!!」


 「ブラー」は「マリア愛美」と「ハーヴ」を置いてトンズラしていった。


「(マリア愛美:)あなたは...追手なの?でも、恐ろしい人はあなたのような輩を率いるような人じゃない...。そうでしょう?」

「(セシル:)俺はセシル。ご主人様に仕えるシモベ。」

「(シルビア:)いや~、これはこれはハーヴ。実に勇敢でございますよ~。」

「(アリサ:)その先いいものあるもん、この嘘ホント。」


 狡猾さを持つリーダー格「セシル」とその手下こと、ごますり「シルビア」とウソつき「アリサ」が、彼女たちの前に立ちはだかったのだ。


「(ハーヴ:)おまえ、愛美に手を出したらぶっとばすだべ!!」

「(マリア愛美:)あたしたちを囲んでどうする気?」

「(セシル:)決まっているじゃない。お前たちを生け捕りするのだよ。」


 「シルビア」と「アリサ」は二人を押さえつける。


「(マリア愛美:)きゃっ!!離しなさいよ変態!!」

「(ハーヴ:)離せ!!離すべ!!」

「(セシル:)ふふふふ。さて、お楽しみはこれからだ。ご主人様の城へと転送させる。」

「(マリア愛美:)転送させるって...E.G.とドクターが作ったものじゃないとできないのに、どうしてそこまで言いきれるの?」

「(ハーヴ:)E.G.に頼まないと、そんなことできないだべ。デタラメはやめるだべ。」


 「セシル」はビデオチャットを通して、証人を召喚する。


「(???:)誰がE.G.なしでは実現不可能と言った?」

「(ハーヴ:)だからおまえのような知らない人にはできないって言ってるだべ。」

「(???:)では表の顔なら実現できるといったら、はい、その通りです。」


 その証人とは「エルエー」のことだった。


「(ハーヴ:)...そんな。エルエーが手引きしたってことは...。」

「(マリア愛美:)無断で不届き者との取引なんて...立派な背信行為じゃない!!」


 文字通り、二人とも「エルエー」のウラの顔にショックを受けていた。


「(セシル:)さてと、お二人を送るとするか。シルビア、アリサ、いくぞ。」


 「セシル」は二人をイレギュラー本城に転送する手続きをした。「エルエー」も届けた二人を受け取る準備ができている。


「(エルエー:)では、こちら側で届くのを待っていますよ。我がぎみのためにな。」


 不気味なウラの顔に変化して待つ「エルエー」...いや、「コチウニ」。「セシルたち」は二人を押さえつけたままイレギュラー本城に転送した。


「(マリア愛美:)きゃああああああああああああ!!!!!」


 その頃、支部で待機している「レベッカ」は胸騒ぎがして落ち着かない様子。


「(レベッカ:)なんか落ち着かないな...。何事もなければいいが...。」


 そして、「アレグロ雪郎たち」のパトロールはもうすぐ終わる頃だ。


「(ハルミ:)パトロールは終わりね。さあ支部へ戻りましょう!!」

「(アレグロ雪郎:)そうだな、じゃあ戻るとするか。」


 パトロールを終えた三人は支部へ戻ることになった。


「(ハルミ:)ん???」

「(アレグロ雪郎:)誰かがいる。一体何があったのか?」


 そこには「ヒメ」と「ロドゆい」がいた。


「(ヒメ:)あの...実は......。」

「(ロドゆい:)リサななが拉致された。」

「(ヒメ:)なんとかならない?」

「(アレグロ雪郎:)しゃあない。一緒に行動しよう。」

「(ハルミ:)あなたは誰?まだ名前聞いてない。」

「(ヒメ:)あたしはヒメ。...あなただけは初対面って感じ。」

「(ロドゆい:)僕は、ロドゆい。去年の海水浴以来だね雪郎くん。」

「(ハルミ:)私はハルミ。初めまして。」

「(ミュゼット:)私はミュゼット。同じく初対面。」

「(アレグロ雪郎:)ジャーナリストにはもう俺を存じているだろう、だが中には初めて見る者がいるだろう改めて自己紹介をする。俺はアレグロ雪郎。それより俺の妹こと愛美はどうした?」

「(ヒメ:)ごめんなさい。あれから散らばって、一度も会っていない。」

「(アレグロ雪郎:)まあ心配することはない。ブラーが探してくれるそうだ。」

「(ロドゆい:)そうなんだ。」

「(ミュゼット:)そんなことより、さっさと合流したらどう?」

「(ハルミ:)うん、わかった。一緒に行こう。」


 二人と合流し、引き続き支部へと向かう。


「(ロドゆい:)ところで雪郎くん。ハルミのことはわかるけど、ミュゼットは雪郎くんの知り合い...なの?」

「(アレグロ雪郎:)いや、日本から逃れてきた亡命者だ。聞きたいか?」

「(ミュゼット:)そんなに私を知りたいの?じゃあ話すからよく聞いて。」


 「ロドゆい」は「ミュゼット」の話を聞くことになった。


 「ミュゼット」こと「ミュゼッタ・ヴァンガード/Musetta Vanguard(日本名:財前未夢)」は「Dr.デカボット」に拾われたアセアン諸国の少女であり、フォルテ中学三年生。学校が違うといえど、「大原雅史」をはじめ樋串武学園の生徒「杉本杏璃」とは知人関係、フォルテ中学校の風紀委員「南和子」、今は樋串武学園の風紀委員「黒井清子」とは顔見知りかつ友人関係にあたる。「雅史」とともに都市で起こる様々な事件を解決してきたが、彼がアメリカ・ニューヨーク州に亡命すると同時に「ミュゼット」は「アレグロ雪郎」のいるカリフォルニア州に逃れてきた。事情を話したのちに保護され、情報操作員として共に活動することになった。


「(ロドゆい:)そうなんだ。でもどうしてドクターじゃなくて雪郎くんなの?」

「(ミュゼット:)それは......ドクターの活動拠点は日本じゃないから。仮に彼の下にいても何の利益もないし。」

「(アレグロ雪郎:)ああ、その通りだ。いけ好かない伯爵のことだ。あまりおすすめできないだがな。」

「(ロドゆい:)そっか。納得した。...それよりレベッカ後輩が待ってるかも。」

「(アレグロ雪郎:)おいおい、まだ焦ってるのか。ブラーや支部の様子は、情報長官であるエルエーに聞いてみるんだな。」

「(ロドゆい:)うん。」

「(アレグロ雪郎:)じゃあ、通信回路を繋ぐか?いつでも準備できるぜ。」


 本部の通信回路を繋ぎ、ビデオチャットを開く。


「(アレグロ雪郎:)エルエーよ、俺だ。あっちの様子はどうだ?」

「(エルエー:)はい、特に挙動不審はありません。問題ナッシングです。...そうそう、レベッカなら支部にいますよ。他の二人もね。...それより、渡航の準備はもうできています。早急に支部へ戻りましょうよ。」

「(アレグロ雪郎:)...そうだな。とっとと戻り、準備せねばな。」


 「エルエー」の言うとおり、一同は急いで支部へと戻った。


「(アレグロ雪郎:)さて、8名揃ったな。」

「(レベッカ:)愛美の兄のお出ましか。」

「(ミュゼット:)私の忘れ物を取りに行かないと。あれがなきゃ、どうも調子が出ないし。」

「(ミント彩香:)忘れ物か?じゃあ、私が取ってきてあげようか?去年に一度だけE.G.本部に出入りしたことがあるし。エルエーにお願いするという手もあるが、やっぱ私が。」

「(ミュゼット:)悪いね白女。」

「(ミント彩香:)自己紹介はまだだったな。私はミント彩香。白鳥彩香っていうんだ。」

「(ミコ:)私はミコ、異世界の半獣人みゃう。」

「(レベッカ:)私のことはわかるよね?レベッカだよ。君たちわかったかね?」


 去年に一度顔を合わせた「アレグロ雪郎」はもちろん、「ハルミ」や「ミュゼット」も2008年のフェスティバルで見たという声もあった。


「(アレグロ雪郎:)さて、本部にいる訓練生を引っ張りたいところだが、バサカは職務質問の途中で逃げ出すわ、ガジュやデイカは恐怖のあまり辞退するわ、どうしたものか。俺がしっかりしておけば、こんなことにはならなかっただろうか...。」

「(ロドゆい:)じゃあ、僕達にも手伝わせてよ。」

「(ヒメ:)そうよ。あたし達に出来ることはまだあるから。」

「(アレグロ雪郎:)頼もしい他の仲間が出陣してくれるとは感謝する。ただし、奴に消されないようにな。」

「(ロドゆい:)よし、そうこなくちゃ!!」

「(ハルミ:)よし、みんな!!仲間を集めるために海外へ出発!!」

「(アレグロ雪郎:)というわけだ。エルエー、まずはブリテンで仲間を集めるんで、手続きを頼む。」

「(エルエー:)承知しました。」


 「レベッカ達」は世界各地の仲間を集めるためにワープゾーンを(くぐ)った。


 ここはイングランド。ユナイテッドキングダムの一部である。仲間を集める前に「アレグロ雪郎」は忠告した。


「(アレグロ雪郎:)E.G.に所属していないあんたらの行動を見張るお目付け役がいることを忘れてはならん。いいな?」


 お目付け役の件を承知した。この国の探索をしつつも、イングランドに知り合いなんかいるだろうか?と疑うほどであった。去年にイングランド出身の人物に接触した経緯のある「レベッカ」は、心当たりがあるのであった。


「(レベッカ:)この国に狙撃手がいるとしたら...?」

「(アレグロ雪郎:)どうするもなにも、...検討が必要だな。俺の知り合いはブラー以外考えられんからな。とりあえず、近くのレストランで話そうや。」


 とりあえず、付近のレストランに寄る。


「(経営者:)ようこそ、ワタシのレストランへ。」

「(アレグロ雪郎:)とりあえず、カレー頼む。さあ俺の奢りだ。ゆっくり話そうか。」


 店主は料理を作っている間に、一同は話し合っていた。


「(レベッカ:)この国に他の知り合いなんているのかな...。」

「(アレグロ雪郎:)知らん。せめてアーサーほどの人なら。」

「(ヒメ:)Król Arturのこと?といっても、しょせんおとぎ話の人物でしょうが。本当にいると思うの?」

「(アレグロ雪郎:)あくまで可能性って話だ。実在するかは怪しいが。」

「(レベッカ:)この国の事じゃあ、あの狙撃手以外考えられんな。なにか面白い話ない?ないなら、しりとりやろうよ。しりとり。」


 一同は適当にしりとりでも遊んでいたが。


「(ロドゆい:)クビの次は、ビ...ビィ...?あー、忘れてた。バラバラになって三ヶ月経ったけど、ニューヨーク州に逃がしたビィはどうしているかな...?」

「(アレグロ雪郎:)弟分のことか、あいつならE.G.本部が保護したそうだ。」

「(ロドゆい:)本部ってメリーランド州でしょ?かなりの距離で、どう保護されたかは想像つかない。でも雪郎くんて、カリフォルニア州出身のはず。どうやって通学するの?」

「(アレグロ雪郎:)...俺の祖父はメリーランド州で仕事しているからな。だが、E.G.附属大学とE.G.本部とは別だ。俺の通っている大学は、あくまで支部のひとつに過ぎない。とはいえ、FBI志願の俺には関係ないことだがな。FBI長官とE.G.最高責任者の両立は非現実的だ、祖父は創設者に過ぎん。そこでだ、俺の叔父にしておふくろの...」

「あー、話が長くなるからもういい。」


 経営者が料理を運んできたようだ。


「(アレグロ雪郎:)変わったカレーだな。......ヨーグルトのような食感。」


 カレーを注文したのは「アレグロ雪郎」だけ。


「(レベッカ:)私たちはこんなところで食事をしている場合か?仲間は例の狙撃手しか思い付かないし、どうするのかな。」

「(アレグロ雪郎:)まあ、そのうちなんとかなるさ。...それにライスではなく、なぜライ麦パンなんだろうか。」


 そう話しているうちに、日本から逃れてきた日本人と未来からやってきた未来人がこのレストランに入ってきた。「アレグロ雪郎」はそう睨む。


「(未来人:)2011年より奴を野放ししたことで引き起こされた内戦を止めるための作戦を考えよう。」


 「ミント彩香」の未来とは違う。十中八九。見知らぬ未来人に声をかける。


「(ミント彩香:)おかしい...。2015年に起きるはずの出来事が、4年早くなってる。どういうこと!?ねぇ!!」


「(未来人:)見かけない顔だな、君は。」

「(ミント彩香:)私はミント彩香。それより私の問いに答えて。凌魔の母親は暗い表情の女であってるのか?」

「(未来人:)...Dr.デカボットの妻のことか?あいつは暗い表情というより絶望に満ちた顔してたな。ウェーブがかった黒髪に。」

「(ミント彩香:)は!?違う...。私の時代では金髪って聞いてるけど、まさか...。未来が変わった...なんてことはないのか?」

「(未来人:)...話はそれだけか。我々は奴を倒さねばならない。絶望の未来を変えるために。」

「(ミント彩香:)待てよあんた。何者だ?」

「(未来人:)俺か?俺は未来からやってきた立花ジンだ。この人は俺の元へ逃れてきた安藤アイ。」


 もう一人の未来人との遭遇、衝撃の話に驚きを隠せない「レベッカ達」であった。

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