幕間1
暗くなった夜道を一人の女が歩いている。
女の向かう先はこの学校の北側に位置している。
黒のカラーリングを付けた者のみが入ることの出来る「生徒会役員寮」。
この学校でも、数少ない圧倒的な力を持つ者のみが入ることが出来る。
生徒会に入るにはポイントを集めるだけと思われているがその事実は違う。
ポイントを集めた者がようやくその資格を手に入れることが出来る。
これはまた別の機会に語るとしよう。
女はその黒のカラーリングを認証機に当てた。
重い扉が開く。
生徒会役員寮に入ると、赤い髪をツインテールにした少女がこちらに気づく。
彼女も女と同じく腕に赤と黒のカラーリングをつけている。
「会長!お疲れ様です!」
彼女は生徒会役員の書記。
書記と言ってもその役割に特に意味はない。
「神楽坂か。お疲れ」
神楽坂 緋彩。
一年生の終盤で生徒会役員まで上り詰めた鬼才の持ち主。
その強さは、言わずとも分かるだろう。
笑顔でこちらを見ていた神楽坂が急に血相を変えた。
「かっ会長!その傷はなんですか!」
頬を指差しながら慌てて尋ねられる。
「ん?あぁこれのことか」
あの男からつけられた傷。
久方振りの怪我。
あの瞬間を思い出すだけで、体の奥がうずき始める。
今は抑えよう。
「なに、たいした傷ではない。気にするな」
「誰ですか?それをやったのは…」
目に見えて憤慨している。
彼女は私を神のように崇拝している。
怒るのは妥当だろう。
しかし、
「神楽坂、何を考えているかは知らないが、お前では相手にならない。やめておけ」
あの男には、彼女ですら足りない。
無理だとは言ったが、直ぐにあの男は生徒会のためのポイントを集めてくるだろう。
私に会うために。
制限のせいで最低でも十ヶ月はかかるだろうが。
五月女は説明しているのだろうか。
あの女は面倒臭がりだ。
説明を省いている可能性があるな。
まぁいいが。
「どういうことですか?私じゃ相手にならない?」
納得がしていない様子だな。
「そのままの意味だ。お前ではあの男の相手にもならない」
「生徒会役員である私がですか?そんなはずはないです。教えて下さい。決闘でポイントを奪って退学にしてみせます」
まだ甘いな。
冷静に周りを見ることができていない。
「ならば問おう。お前で私に傷をつけることができるか?」
「・・・・っ!」
無理だ。
彼女もその異常に気付いたから何も言えない。
生徒会役員であるからといって、私の足元にも及ばない。
私に傷一つつけることなく倒れるだろう。
それに、
「先程退学にするといったな?そんなことをしてみろ、私がお前を退学にするぞ。最も正攻法ではあの男を退学なぞ、確実に無理だがな」
私としたことが、頭に血が上ってしまった。
殺気を出してしまった。
神楽坂が怯えている。
「な、何故それ程まで入れ込むのですか…」
「決まっている。簡単な事だ。あいつは私を殺すと言った。無論虚言かもしれない。私に手が届く人間なんてほんの一握りだ。だが、あの男は違う。その力を持っている。あの男が私まで届き、私を殺す瞬間。それが楽しみで仕方がないんだ。憧れに殺されるなんて、素晴らしい終わり方だろう」
そこまでいって神楽坂を見る。
良い目をしている。
「そう、ですか。虚言じゃないといいですね」
「そうだな、今日は疲れた。寝ることにする、おやすみ」
「おやすみなさい、会長」
神楽坂の目は憎しみに燃えていた。
「私が、虚言にしてみせます」
私に聞こえないように言ったつもりなのだろう。
だが全て狙い通りだ。
彼女は必ずあの男を突き止め、行動を起こすだろう。
彼女の憧れである私が憧れる。
凄まじい嫉妬が溢れるのは当然だ。
しかし、あの男はその全てを乗り越え私を殺す。
楽しみで仕方がない。
あの男の炎に焼かれ、氷で貫かれる。
ゾクゾクする。
先ほどから体の奥が下腹部が疼いて仕方がない。
秘部はおそらくいや確実に、濡れている。
自室に入ると、ベッドに飛び込む。
一人で自慰行為に更けることにした。
お待たせしました!
これからは3日に一度更新にします。
応援があればもうちょっと早くなるかも。チラッ
でも応援が力になるのは本当です!
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あ、花蓮さんはドMです。




