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「生徒会長さんが、一生徒に何のようですか?」


 目の前の桐崎 花蓮に問いかける。

 彼女は俺が気づいていたことに面白くなさそうにしていたが口を開く。


「今日の模擬戦見ていたぞ」


 試合の時感じていた視線はこいつだったのか。


「それは無様な試合を見せてしまいましたね」


「いやとても面白かったし興奮したぞ。まさかこんなところで貴公に会えるとはな。」


 微笑を浮かべているが、その目は鋭い。


「俺みたいなボンクラそこらへんにいますよ。」


「あくまで惚けるか。仕方ない、説明してやろう。私がまず疑いを持ったのは、途中の高速回避だった。至近距離で放たれた光の矢を避けるなんて芸当私でも難しい。ましてやあの速度の不意打ちだ」


「あんなのまぐれですよ。たまたま横に動いたらよけれただけです」


「あの身の動きは、まぐれではない。とても洗練されていた。まるで幼い頃から、訓練をしていたかのような」


 こいつは知っているのかもしれない。

 彼女はそして、と続けた。


「回避した後の、貴公の足元は凍り始めていた。貴公の能力は炎を出す能力だ。そう調査書にも書いてあった。じゃああれは何だったのか。私が答えてやろう。あれも貴公の能力だ。貴公の能力は炎を出す能力ともう一つ、氷を作る能力だな。正確には、周囲の温度に干渉し発火、凝結、液体化、気体化など様々なことができるのだろう?あの床は水蒸気を凍らせたのではないか?」


「だったらどうしたっていうんだ?」


「実はな、私は貴公と同じ能力を持つ人間を知っている。少し前に姿を消したがな。

彼の名前は『ヒョウ』

二つ名は『氷焔(ひょうえん)の死神』

彼はまだ幼いのにもかかわらず戦場に駆り出された。何故なら年齢を感じさせないほどの力を持っていたからだ。戦場での氷と炎を操る圧倒的な力からそう呼ばれている。正確にはいた、か。私も昔は魅了されたものだ。今は生きているかも定かではない。もし生きていたら貴公と同じ歳だな。はて、貴公は名前も似ているな。能力も同じ。これを偶然と言い張るか?」


「あぁ偶然だな。そんな怖いところに放り込まれたら俺なら即死だな」


「ほう。そうか。まぁ貴公が姿を消した理由は知っている。いつまでもあんな小娘に取り憑かれて滑稽だな。ヒョウ」


「もう一回言ってみろ」


「どこの部分だ?理由のとこか?ヒョウと読んだことか?それとも、あんな小娘というところか?」


 刹那、辺りが白銀に染まる。

 壁も床も、電柱やそこにいた猫でさえも全てが凍っている。

 当然花蓮もその範囲内だ。

 しかしどこにも花蓮が凍っているのは見つからない。

 凍った電柱の上にカレンは立っていた。


「流石だな。腕は衰えていないか。最も精神がそんな状態じゃ雑魚同然だがな。昔は貴公に憧れ、目標とし、隣で戦うために鍛錬を重ねたのだが呆気なく貴公は消えた。そして会ってみればここまで腑抜けた。昔の貴公なら今の攻撃で私を殺せていたぞ。」


「黙れ。お前が勝手にどんな推測をしようが何だっていい。あいつを()()()をテメェが語ってみろ。



必ず殺すぞ」


 周りの氷が全て砕け散る。

 俺は氷を解いていない。

 つまりやったのは、


「いい度胸だ。私に殺すなんていう人間は一人もいなかった。楽しみだな。久方ぶりに血が漲る。是非とも殺して見せてくれ」


 目の前で興奮して、身を悶えさせている、こいつ(桐崎 花蓮)しかいないだろう。

 どんな能力かは分からなかった。

 俺に全く悟らせないほどだ。

 こいつはやはり強い。

 だがそんなことは関係ない。

 シャルを語る奴は全員殺す。

 ただ、それだけだ。


「ふふっ今日は素晴らしい日になったな」


「要はそれだけか?さっさと失せろ」


「威勢だけはいいな。まぁいい、素晴らしい日だ。気分がいい。いいことを教えてやろう。あの小娘はまだ()()()()()()





「あ?今なんて言った?」


「聞こえなかったのか?小娘は生きているぞ」


「どういう意味だ!」


「それは秘密だな」


 花蓮がニヤリと笑う。


「答えろ!」


 花蓮に向かって氷と炎が唸りを上げて襲い掛かる。

 先程まで花蓮がいた場所を中心として爆発する。

 だが、


「今のはなかなか良かったぞ?」


 俺の渾身の一撃は彼女の頬を少し切っただけだった。

 頬の傷をペロリと舐めながら続ける。


「だが、足りないな最後の日の貴公を見せてくれ。戦場を地獄に変えたあの力を。生徒会まで登り詰めてこい。その時には教えてやろう。最も今の貴公では不可能な事だがな」


「逃すと思ってるのか!」


 再び攻撃をする。

 しかしその場にはもういなかった。

 そして気配が完全に消える。


「くそッ!くそっ!」


 周りを燃やし尽くす。


 シャルが生きている?

 そんなわけはない。

 あの日俺の手の中であいつは死んだ。

 花蓮の事を信じる必要なんてない。


 しかし、あいつ、御堂愛光はシャルにありえないほど似ている。

 確実に何か関係しているだろう。

 絶対にこの謎は解き明かす。

 そのためならこの忌まわしいクソみたいな力だって使ってやる。

 まずは生徒会だ。

 ポイントなんて余裕で集まる。

 そしてあのクソ女を殺して吐かせる。

 他に邪魔する奴がいるなら容赦なく殺す。

 もう生きる意味なんてない。

 あの日、彼女を失った日からからそう思っていた。

 だがシャルが生きている可能性がある。

 それだけで俺の生きる意味は変わる。

 俺の力はシャルのためだけにある。

 俺は必ずもう一度愛しい彼女に会う。







『殺してよ!なんでよ!』


『あなたって優しいんだね』


『私はシャルロットって言うの!シャルって呼んで!』


『ヒョウガ?うーん、そうだ!ヒョウって呼ぶね!』


『ヒョウの名前って氷って意味でしょ?ヒョウの能力には炎もあるのにね。それに、ヒョウは氷なんかよりあったかいよ?』


『ヒョウって名字ないんでしょ?私が決めてあげるよ!考えてきたんだ!えっとねー』


『ヒョウ!苗字気に入ってくれた?良かった!私が将来なる名前だからしっかり考えたんだ!いや、ちょっと待って今のなし!』








そして、








『ヒョウは私が殺すんだからね!

 それまで絶対に死んじゃダメだよ!

 約束だからね!』

















殺してもらうんだ。

ここでプロローグ終了となります!

次幕間を挟んで第一章ですね。

次の更新は少し開きます。

3、4日ぐらいですね。

ここまで読んでくださってありがとうございます!

感想、レビュー、ポイント、ブクマよろしくお願いします!

全て吸収して、より良いものにします!

これからもよろしくお願いします!


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