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先日の一件からしばらく経過した。
もう五月の中盤だ。
順調にポイントを稼げている。
先月よりは遅くなってしまっているが。
俺個人が警戒されているわけではない。
一人一人に決闘の条件として口封じをしているため俺の存在が明確になることはない。
ただ舐めて決闘を挑む上級生がほとんど居なくなってきただけだ。
佐藤の退学は数日、男女問わず、特に女子だが騒ぎになった。
クラスの中心人物ともいえる男がいきなり退学したのだから当然のことだ。
暴行事件とだけ説明されそれ以上はなかった。
だが今となっては、そんな奴いたなレベルのことになっている。
哀れだとは思うが同情なんてしない。
そして、クラスの中でも派閥ができるようになった。
まずはクラスカーストトップの陽キャグループ。
全員がクラス内で発言力を持っている。
次に真面目で赤クラスを目指しているグループ。
能力はこのクラスの中でも高いものたちが集まっている。
中には何故白なのか分からないものもいる。
次は御堂愛光を中心とした女子グループ。
愛光は先ほどの力が十分にあり、ルックスも良い。
今ではこのクラスの中心人物と言える。
愛光個人の発言力は陽キャラにも勝る。
だが、来月には青に上がるだろう。
後はいわゆる隠キャグループ。
と言っても隠キャ同士で喋ることが多いわけではない。
俺もこの中の一人だ。
最後に不良グループ。
初日に五月女に突っ掛かった男が中心となる。
名前は確か後藤 雄吾。
授業に参加することが少なく、参加しても態度は良くない。
この五グループで構成されている。
今日は何か周知することがあるらしく、全員来るように言われている。
流石に念を押されたため不良グループも登校している。
始業のチャイムが鳴り五月女が入ってくる。
やはり外見は女子小学生だ。
今日はカチューシャをつけて黒いゴスロリを着ている。
トコトコと歩いて教卓まで行き椅子の上に立ってギリギリ教卓の受けや顔を見せる。
クラスを見回して頷くと口を開く。
「はい〜おはよ〜で〜す。桃ちゃんだよ〜みんな揃ってるみたいだね〜」
「その舐めた喋り方やめろよ。さっさと進めろ」
間髪入れずに後藤が強い語気で反抗する。
「はぁ〜懲りないですね〜そろそろ本当に最前線送っちゃいますよ〜?」
わざとらしく首を振って嘲笑混じりに言う。
「くっ」
「ん?言葉はないんですか〜?」
「てめっ!ちっ、すい、ま、せんでし、た」
「良くできましたー」
「ぷっだっさいのー謝るぐらいなら最初から黙っとけよー」
その場が収まるかと思ったが、陽キャグループのギャル、相原 悠理が言う。
「あ?なんつったテメェ。殺すぞ」
「やってみなよ。初日から醜態晒して今も晒してまた晒す?」
いきなり、一触即発の空気が生まれる。
「はい、そこまでだよ〜?それ以上は私が殺しちゃうぞ〜?」
五月女の介入で両者とも黙る。
「じゃあ始めますね〜今日お知らせするのは〜今月末のていうか〜来週末の〜体育大会についてです〜」
体育大会?
言葉から察するに運動で争うのか?
誰一人戸惑いを覚えていないということは小中学校でも行っていたことなのだろう。
「体育大会の種目は…説明しようと思ったんですけど〜めんどくさいのでやめます〜各自スマホの掲示板に載せた詳細を見といてください〜。じゃあ終わります〜」
説明しないのか。
よく教師なれたな。
それよりも終わりだと?
「これから体育大会までは〜毎日その練習と対策をクラスで行ってもらいます〜。最下位は回避できるように頑張ってくださいね〜?最下位になると〜全員のポイントは二割没収されます〜」
二割。
割合としては少ないかもしれないが、俺にとってはそれなりのダメージだ。
「そして残りのクラスには順位や貢献度に応じてポイントが配布されます〜そんなに差がついてない今では事実上のクラス入れ替えになるんじゃないですかね〜でも、元々1番下のあなたたちが最下位になると一気に退学の危険性が増しますよ〜?今回は割合ですが〜次は指定ポイントかも知れませんし〜そんな感じかな〜じゃあね〜」
そうして本当にほとんどの説明をせず五月女は出て行った。
「知ったこっちゃねぇ!俺は帰るぞ。行くぞお前ら!」
そういうと不良グループが次々に立ち上がる。
「ちょっと待ちなよ!」
「相原テメェ、また邪魔すんのか?邪魔はもういねぇし殺しちまうぞ?」
そう言って右腕を膨らます。
「いいよ?私だってさっきのは不完全燃焼だったの。やろうか?」
答えた相原は右足を引き腰を軽く落とす。
はずみで後ろに一つで結んだ茶髪が揺れる。
確か相原の異能は高速移動。
模擬戦では相手を翻弄し勝利を収めていた。
両者が動こうとしたその瞬間。
「二人とも、やめてよ!」
そう言って隣の席の愛光が動く。
「御堂!邪魔するなよ!」
「御堂さん?このバカをぶちのめすだけだよ?」
「やめてって言ってるでしょ!後藤くん、勝手に帰ろうとした君が悪いと思うよ。悠理ちゃん、だからといって暴力はだめだよ。二人とも落ち着いて?ね?」
「ちっ!次はねぇぞ」
「こっちのセリフよ!」
どうやら落ち着いたみたいだ。
やはり愛光には発言力がある。
「えーと、まずはルール確認が大事だよね!みんな時間取るからスマホで体育大会の詳細を確認しよう!」
愛光がクラスをまとめる。
全員スマホを見始める。
俺もポケットからスマホを取り出し掲示板を開く。
そこには詳細が書いてあった。
まとめるとこうだ。
・学年別で行われる。
・種目はクラス対抗リレー、団体模擬戦、個人模擬戦、総力戦の四種目。
・クラス対抗リレーは一度のみ。
団体模擬戦は各クラス二試合。
個人模擬戦は一対一を三試合、
一体一対一を一試合。
総力戦は三つ巴を一度のみ。
・総力戦以外の三つの種目の内どれか一つの種目に全員参加する。
二つ以上の種目には参加できない。
・クラス対抗リレーは十五名。
団体模擬戦は十二名。
個人模擬戦は三名。
足りない場合はクラス対抗リレーで、
一名が二度走ることでカバーする。
・クラス対抗リレーでの異能の使用は原則一名のみ。
外野からの使用は不可。
走っている最中のみ可能。
身体的、精神的の攻撃は不可。
・得点は一位二位三位の順に
クラス対抗リレー 5、3、1
団体模擬戦 10、7、5
個人模擬戦 8、6、4
総力戦 10、5、3
となる。
団体模擬戦と個人模擬戦は一戦ごとに換算。
・模擬戦と総力戦は決闘場を使って行う。
といったところだ。
この体育大会に俺は力を入れない。
確かに二割の没収は望ましくないが、目立つよりはマシだ。
この前の一件で生徒会にも教師にも目をつけられている。
一度平凡をアピールしておかなければならない。
そんなことを考えていると全員がスマホを見終わった。
三章始まりました!
今回は体育大会編ですね。
一年生同士の戦いになります!
複数対複数を描いてみたかったんですよ!
是非お楽しみに!
てことで恒例の感想、
あ!この前初の感想をもらったんですよ!
感想というより質問でしたけどモチベに莫大な影響を与えてくれました!
pvもユニークが1000を超えました!
嬉しすぎて…
これからも頑張ります!
てことで恒例のやつ行きます!
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