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6

 あの瓦礫は無事に消滅したみたいだ。

 まぁ当然のことだが。

 戦場で生き残るなら核兵器にも匹敵するほどの力が必要だ。

 それに比べたらあのガラクタの塊なんて恐るるに足りない。

 そして、目の前で蹲っている神楽坂を見る。


「おい」


 神楽坂はピクリと反応し顔を上げる。

 その目は心なしか憑物が落ちたような顔だった。


「なによ」


 なんだこの女。

 完全に負けたのにこの強気。

 この試合が終わったら俺の奴隷になることわかっているのか?


「もういいだろ、降参しろ。お前じゃ俺には勝てない」


「分かってるわよ。はいはい降参(サレンダー)します」


 そう神楽坂が言うと、目の前に半透明のモニターが現れる。

 そのモニターには、「win」と出ていた。


「で?私はこれからどうすればいいのよ。あんたの奴隷になっちゃったからね。約束は守るわよ」


「はぁ。その態度はどうにかならないのか。俺はおまえの主だぞ?」


「何言ってんのよ。私の方が年上よ。あんたに敬語を使われる理由はあっても使う理由なんてないわ。どうしても使って欲しいなら命令することね。敬語でも、ご主人様でも何でも言ってやるわよ」


「命令、俺に出来る限りの甘えた声と口調で喋れ。」


「ちょっ!ひょうくーん。そんなのやめてよぉー。うふふ。私こんなの言いたくないのにぃー。やめてくれないとぉー殺しちゃーうぞー?」

 

 その口調とは正反対に顔を鬼のように歪める。

 歯を食いしばっており、今にも歯が砕けそうだ。


「命令、やめろ」


「何してくれてんのよ、この変態!」


「お前がしてみろって言ったんだろう」


「本当にするとか思ってないわよ!あんたまさか、私にこんなことさせるために受けたんじゃないでしょうね!」


「そんなことには興味ない。命令、俺に敬語は使うな。それに、おまえから敬語だなんて気持ち悪いからな」


「殺すわよ?」


「命令。それはダメだな」


「チッ」


 決闘が終わったため決闘場が消える。

 一瞬光で視界が埋まったと思うと、次の瞬間にはたくさんの男達が泡の塊の中にいる様子が見えた。

 この能力は、


「あれぇ〜貴方たちはぁ〜生徒会の書記さんとぉ〜うちのクラスの焔君じゃないですかぁ〜聞きましたよぉ〜それに見ましたよぉ〜とっても強いんですねぇ〜桃ちゃんびっくりですよぉ〜隠してたのはちょっとイラッとしますけどねぇ〜」


 俺達の担任である五月女だった。

 イラッとしているのは本当のようだ。

 目が笑っていない。

 側に愛光もいる。


「こちらには何故って聞くのは愚問ですね。御堂さんが連絡してくれたのでしょうか」


 神楽坂が聞く。


「そうなんですよぉ〜貴重な放課後によびだすなんてぇ〜先生も暇じゃないんですよぉ〜それはそうと、何故書記さんはここにいるんですか?」


 隠すのは無理じゃないか?

 どうするんだ?

 というのを目で聞くと


「私は今日問題のある生徒達が、コソコソと動いていたので尾行したところです」


「そうなんですかぁ〜それはお勤めご苦労様ですぅ〜じゃあ彼と決闘していたのはなんですかぁ〜?」


「彼も実行犯の一人ではないかと思ったので、嘘がつけないのを条件として決闘をしました。彼は無罪だったのですけどね」


「一応筋は通ってますねぇ〜納得しておきますぅ〜」


 やはりこの教師侮れない。

 腹の中ではまだまだ疑っているだろう。

 しかし捕まえられた生徒が吐いたらどうするんだ?


「契約してるから大丈夫よ。決闘の応用よ。覚えておきなさい」


 そう思っていたら、心を読んだかのように囁くような声で言ってきた。

 しかしそんなことも出来るのか。

 便利だな。

 

「じゃあ桃ちゃん行きますねぇ〜じゃあばいばーい」


 そうして、男達を連れ学校の方向へ行った。


「行ったみたいだね。氷我くん!よかったよー!勝ったんでしょ?」


「あぁ、勿論だ」


「次は必ず勝つわよ」


「もうやるつもりはないぞ」


「あんたに拒否権はないわよ」


 本当にこの女は…


「ず、随分と仲良くなったみたいだね」


「どこがだ。失礼だぞ。俺に」


「どこがよ。失礼よ。私に」


「う、うん」


「さてと帰ろうか。じゃあ神楽坂、勝手に帰れ」


「あんたに言われなくても帰るわよ!」


「さ、さようなら。神楽坂先輩」


「ふん!」


 大股で数歩歩いた後に振り返る。


「今回私が負けた件で、生徒会も含めた上級生が動くわ。私からは決闘の条件があるから言えないけど、そのうちあんたのことはバレるわ。せいぜい足掻くことね!」


 そうして、地面を踏み空に向かって飛んでいった。

 すぐに目で追えなくなった。


「こ、怖い人だけど、さっきのってつまり、気をつけてねってことだよね」


「そうかもしれないな」


 そうして二人寮へと歩き出す。


「今日はありがとね。私を守ってくれて」


「元々俺のせいだからな、お礼を言われることはしていない」


「お礼は素直に受け取ればいいの!」


「そうか。どういたしまして」


 歩いて数分、女子寮へ着く。


「じゃあ、また明日愛光」


「うん、じゃあ…」


 心なしか声が暗い。


「どうかしたか?」


「…ねぇ氷我くんってさ…いや、やっぱいいや!また明日!」


 月明かりに照らされた彼女の顔には影が落ちていた。

すいません!

遅れました!

更新は止まりませんので(あしたとは言ってない)

これからもよろしくお願いします!

感想、レビュー、ポイント、ブクマ待ってますよ!

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