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プロローグ

激しく頭がズキズキと痛む。 唸り声をあげながら目を開く。


「何処だここ?」


豪華なベットに横になっている、体を起こし周囲を見渡すとなかなか広い部屋で高価そうな調度品が見受けられた。

どう見ても病院のようには見えない。ここは何処でなぜ寝ているのか混乱していると、ノックの音と共に扉が開き誰かが入室してきた。


「失礼します、アレン様お目覚めでしょうか?」


入室してきた人を見て、どうリアクションをとればよいかフリーズしてしまう。

メイド服を来た女性である。某電気街にいるようなミニスカだったり派手なメイド服ではなく、くるぶしくらいまであるスカートをはいている。

ほうけて見つめているとメイド服を着た妙齢の女性は不思議に思ったのか首をかしげつつ近づいてくる。


「アレン様、どうされました?」



(アレン? 誰だそれ? ひょっとして俺の事か...?)


そこまで考えた所で脳に膨大な情報が溢れだしてきた。 あまりの情報量に脳が処理しきれずそのまま視界がブラックアウトしていく。

薄れゆく意識の中、必死のに名前を呼び掛ける女性の声が聞こえた気がした。


長い長い夢をみた。 一人の男の人生の夢である。

日本という国に生まれ35歳まで生きたがそこから先の記憶はない。 たぶん何らかの理由で死んだのだろう。 何故か自分や家族、友人などの名前や顔などはひどく曖昧である。

そして現在の記憶とも上手く統合されていく。


どうやら35歳まで生きた記憶は前世の記憶であり生まれ変わったのだろう。 いわゆる転生である。

今世の名前はアレン・シーヴァスで現在3歳。 前世の記憶が戻ったきっかけは、おそらく3歳上の兄と剣術での模擬戦(ちゃんばら)にて兄の放った袈裟斬りが頭に当たりその衝撃で思い出したのだと推測する。

斜め45度の衝撃を頭に受けて記憶がよみがえるなど、まるで古いブラウン管テレビのようである。 どおりで目が覚めたとき頭が痛かったわけだ。

それにしても三歳で六歳との模擬戦などかなり無理があるのではないだろうか。

剣術指南役の指示で行ったようであるが実にスパルタである。


前世での名前や家族の名前など思い出せないのは少し寂しくはあるが、死んでしまったのならしかたの無いことである。 精一杯今世を後悔しないよう生き抜こうと決心をしたところで、意識が徐々にはっきりしだし再び目を覚ました。



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