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巨神兵と7人のミニスカ侍  作者: 紅頭マムシ
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第八十四話 発言に気をつけよう朝の生放送

「はい、こちらは現場の内田です。昨晩のことです。ここ数日巷を震わせたあの恐ろしい連続放火魔がついに逮捕されました。そしてなんと、犯人逮捕のお手柄を上げたのは地元の高校生カップルということなんですね。恐ろしい放火犯を相手にカップルはどのようにして立ち向かったのでしょうか。その謎に迫りたいと思います。ではお話を聞いてみましょう」

「私はその高校生カップルを確かに見ましたよ。なんせ現場を目にして一早く警察を呼んだのはこの私ですからね」インタビューを受けたのはご存知谷口さんであった。

「カップルはどのようにして犯人を捕まえたのでしょうか?」

「ええそれはね、玉葱をね、ぶつけたんですよ。そのあそこにね。え?これ、生?朝の生放送なの?じゃあ皆まで言わないから察してくださいね。あそことしか言えませんよね、それで倒してしまったんですよ。犯人は泡を吹いて意識を無くしていましたね。本当に痛そうでしたよ」

「そうですか、それは確かにそうですね。あなたはそのカップルとは元から知り合いだったのですか?」

「いいえ、知りませんよ。あの晩に始めて会いましたね。しかし男の子の方は騒ぎの中で私の家の窓ガラスを割ってしまったんですよね。なので今後も弁償のことで関係が続きそうですよ」

「そうですか、犠牲者の方でしたが、それはお気の毒に……」

「いえいえ、いいんですよ。おかげで若い女の子か奥さんとデートにね……すみません電話が……」インタビューの途中だが谷口は電話に出た。

「え、何?カップルじゃない?カップルでもないのにあんな時間に二人で何してたのさ?え、デート、無しだって?ええ、それで、即金で全額お支払いすると!別に無理をしなくても、いえいえ、はぁ……」

「どうなさいましたか?」

「いえいえ、ちょっと無視できない取引先の電話でしてね」電話はスミレからであった。ガラスを割ってしまった関係で連絡先を交換していたのである。それから事件情報の訂正点について指摘された。

「あとね、さっきカップルって言ってたけど違うみたいです」

「へぇそうでしたか、それはこちらの勘違いでした」

「で、その二人について詳しいことは聞けませんか?」

「ええ、二人がメディアで自分達のことをばらすのは止めてくれと言うので私の口からは言えないんですよね。今頃二人は元気に学校に行ってることですよ。はっはは~」

「そうですか、ありがとうございました。以上現場の内田でした。スタジオにお返しします」


「見てよコレ!こしのりとスミレちゃんのことを言ってるよ!」丑光がでかい声で言う。

「俺は別にテレビに出ても良かったんだけどね、スミレがダメって言うからさ」

「というかお前らカップルだったのか?」根岸が言う。

「違うってば、コレを生で見てたからあのおじさんに電話したのよ」とスミレが言った。

「お前達すごいことになってたんだな。あの火事は家からも見えたぜ」堂島が言った。

「で、なんかもらえたんか?賞状とか金とか?」背中をかきながら室が言った。

「なんかもらえそうだったけど、母ちゃんとスミレが辞退した」

 ミニスカ侍達五人とスミレは、こしのりの自室でビデオ録画していた今朝のニュース番組を見ていた。この流れでこのままミニスカ侍ミーティングに入った。

 それから本人希望で伏せた個人情報のことはどこから情報が漏れたのかわからないが、数日の内には犯人を捕まえたカップルはこしのりとスミレであると、彼らの学校内では広い範囲でばれてしまった。私の予想では丑光あたりが口を滑らせたのに端を発して情報が広まったのだと思う。

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