ハト日記
2013 6 5
今年度はマンション所有者の義務で、管理組合の理事になりました。
今日はその一回目の会議。議題はこれから暑くなるので、害虫の駆除についてと、野良猫に餌をやらない事を徹底する、そして、鳩の糞害が酷いので鳩がベランダに来たら追い払う事、巣を作られてしまいそうなものをベランダに置かない、などでした。
ところが会議から帰るとウチのベランダの片隅に置いてた、土だけが入ったプランターに鳩が座りこんでいる!
近づくと鳩は逃げ、見るとプランターの中には卵が!!!
ウズラの卵ほどの大きさの真っ白な卵が二つ。
管理組合の理事としては、住民の方にハトに巣を作らないよう、呼びかけていくべき立場なのに。
その、ぼくが、ベランダのハトの巣を放置していたのでは立場がありません…
…しかし、せっかく生んだ卵、命の元を捨ててしまうのはあまりにひどい…
この日、逃げた親バトは逃げたまま帰って来ませんでした。
もう卵は死んでしまっているんじゃないだろうか?
と、 心配になってきました。
2013 6 19
プランターの中に卵を二つも産まれて困っていたのですが、
産んだ当初は3~4時間も卵をホッタラカシにしたりしていたので、「卵は死んでるに違いない」と考えていました。
ところが、卵を産んでから二週間経った昨日、フト見るとプランターの中に、やけにキレイに割れた卵の殻が落ちていました。
よく見ると、プランターのなかでは、スズメの焼き鳥くらいの雛が親鳩にご飯をもらっていました。
鳩の雛は、どうやら鳴かないようなので、生まれたかどうか分からなかったのです。
雛が一匹、そして卵が一つ。
2013 6 20
昨日は孵ったばかりの雛が一羽、卵が一つだったのですが、
今日、フト、プランターを見ると、また、キレイに、カリメロがかぶっている帽子みたいに割れた卵の殻が転がっていました。
覗いて見ると… 良く見えないながらも、奥のほうに雛が二匹!!
無事、二つとも孵化しました。
二つとも孵り、卵が死んでいなかったことに一安心。
2013 6 25
鳩の雛だですが、孵って少し経つと親鳩も少し留守にする時が増えるようです。
親鳩はお腹の中で「ピジョンミルク」というものを作って、吐き出して雛に与えるということです。
先に生まれたほうは、結構大きく、羽も多くなっています。
親鳩はツガイで世話をしているようで、交代で雛の上に腰掛けるようにして雛を暖めています。
交代に来たほうは
「ホロッホー、ホロッホー」
と鳴いて、
今まで雛を暖めていたほうが
「ホ、ホー」
と返事をして暖めるのを飛び立って行きます。
鳴き声で情報交換しているのでしょうか?
雛は一日で驚くほど大きくなります。
2013 6 26
たった一日で大きくなってる。しかも、ハト胸。
2013 6 27
昨日、夕方まで小鳩の元には、親鳩は帰ってこなかった…
小鳩はまだ、羽も生えそろっていないので、さすがに夜には小鳩を暖めにくるだろうと思っていたのだが、とうとう、晩も親鳩は留守。
凍えてしまわないか、飢えて死んでしまわないかと、ひたすら心配でした…
今朝、猫に五時に起こされて、そっと様子をうかがっていると…
親鳩がベランダにやってきて、ホッホロホッホロと鳴くと、今まで静かだった雛がヒヨヒヨ鳴きだして、さかんに動きだしました。
するともう一羽、鳩が来て、一羽が、エサをやっているのか、雛のそばに行き、もう一羽は周りを窺っています。
そのあと、どこやらから、もう一羽がやってきて、何か報告すると、三羽揃って飛んで行った。
なぜ三羽なのかは謎だが、どうやら、親鳩はご飯は持ってくるものの、小鳩と別居を始めたらしい…
でもまぁ、一安心。
仕草が鳥らしくなってきた。
2012 6 27
今日、親鳩が朝にゴハンをあげていることを確認したので、ホッとしたのもつかの間…
しばらくすると、ベランダで激しく「ホッホ!ホッホ!!!」という声と、バタバタという羽音が…!!
見ると、ベランダに三羽の鳩が!
一羽の鳩が、子鳩のいる巣に進入しようとしてもう一羽がそれを阻止しようと、羽で押したり、嘴で突いたり、激しく戦っている!
そして残る一羽は二羽の争いをベランダの手すりに止まって心配そうに見ている様子…
やがて、くんずほぐれつの二羽は巣の中に乱入して、子鳩を踏み付けているようだ!!
子鳩が踏まれて死んだら大変だと、慌ててベランダへ出るも、三羽とも逃げようともしない。
大声で叫んでやっと、三羽は飛び立って行った…
さて、しばらくして仕事に行こうとしていると、またベランダから威嚇するような鳴き声が…
見ると夫婦らしき二羽の鳩がベランダにいて、大きいほうが威嚇の声を出している。
ぼくとしては雛の親に勝ってもらって、雛に元気に巣立って欲しいのだが、こういう野生の争いに介入すべきではないし、
…大体、どっちが親かわからない…
人間の世界でも
「ホントにおれの子か?」みたいなことだってあるのだ。
仕事には行かねばならず、家を出て、ちゃんと仕事は集中してやったものの、帰り道は気が気じゃない…
「熾烈な縄張り争いの巻き添えになって、雛が死んでないか、縄張り争いに親鳩が負けて雛が巣から出されてベランダに横たわっていないか、冷たく硬くなってないか… 怪我して巣から追い出されていたら何を与えて育てたら良いのか??」
走って帰きて、ベランダを見る…
…生きてる!! 見た感じでは怪我もないようだ!!
後はまた親鳩が通ってきたら、安心なのだが…
とりあえず、ハトの事を「ホッホロー」と呼ぶこととしました。
2013 6 28
今朝は猫に5時に起こされました。
起きてしまうと「ホッホロー」のことが気になって眠れない…
朝から、ホッホロー観察をしていた。
昨日、熾烈なナワバリ争いを繰り広げていた親ホッホロー。昨夜も巣で寝たのは子ホッホローだけだったようだ。
果たしてナワバリを守りきれて親ホッホローは帰ってくるのか??
しばらくすると、ベランダ付近に「ホッホー、ホッホー!」と強く鳴く声が聞こえてきました。このな鳴き方はどうやら警戒や威嚇の時の鳴き方のようだ。
声が聞こえると、静かだった子ホッホローが「ヒヨヒヨ」と鳴き始める。
ややあって、背中の黒っぽい鳩が来て、餌をやってる模様。子ホッホローが懸命に首を伸ばし、羽をバタバタさせて応えているようです。
この背中の黒っぽい鳩は、昨日プランターに入って来ようとしていた大きい鳩を必死に追い返そうとしていた鳩だ。
この背中の黒っぽい鳩と、背中が白くて細身のハトがツガイのようだ。
と、そこに、大きい鳩(恐らく侵入者)が飛んで来ました。
すると背中の黒っぽい鳩が、飛び立ち、追いかけまる。いつの間にか、背中が白くて細身のも加わって、二羽で侵入者を追いかけて飛びだした。
どうやら、昨日のナワバリ争いの結果は子ホッホローの親の勝利に終わったようで、親は今は侵入者に対してかなり優位な立場のようだ。
しかし、侵入者も諦めていないらしく、ウチのベランダが見渡せる向かいのマンションの屋上からこちらを窺っています。
親ホッホローは、侵入者を警戒し威嚇しながら子ホッホローの世話をして、実に大変そうです。
写真は今日の子ホッホロー。大きさがウズラよりやや小さいくらいになった。
プランターが狭くなってきたからか、座ってる向きが変わった。
2013 6 29
昨日、仕事を終えて帰宅すると、ベランダに親ホッホローが来た。
縄張り争いはとりあえず、一段落したようだ。しばらく巣には行かず、警戒するように「ホッホ!ホッホ!」と鳴いている。
しばらくすると、巣に入り、子ホッホローに餌を与えていた。
子も「ヒヨヒヨ、ヒヨヒヨ!」と鳴いている。大きくなってきたからか、子の泣き声も大きくなってきた。
…うーん、これだけ大きい泣き声だと、隣の住人にウチに鳩のヒナがいるのがバレてしまう…
そうなると今年度から団地の管理組合の常任理事をやっているぼくは顔が立たない…困った。
親ホッホローがゴハンをあげ終わると、また、巣に侵入してきた鳩が飛来した。
親も追いかけて飛び立つ。
その後も何度か攻防があり、結局、親は、日が落ちてかなり暗くなるまで巣の周りで警戒をしていた。
そうして、辺りがほとんど見えなくなる頃、親は飛び立っていった。
警戒しては餌をやり、餌をやっては警戒する… 親は大変だ。
かなり羽が生え揃っている!! 一日でかなりの成長だ!!
2013 7 1
今日は、朝から雨、
子ホッホロー達の鳴き声もかなり大きくなってきた。
こんな雨の日は、さすがに親ホッホローもゴハンを持ってはこないだろう…
そう思っていると、暗い雲の向こうから、雨空の中を鳩が飛んできた。
まっすぐにベランダまで来て、ご飯を与えている。
うーむ、あんなに小さいのに、今日はまるで、ジェット機の翼。
親はありがたいなぁ、と思う。
さて、雛たちは普段はヒヨヒヨと鳴いているのですが、最近、親鳥がゴハンを持って来るとその声はまるで悲鳴のように「ヒョー!ヒョー!」と鳴くようになりました。
2013 7 2
ホッホローもかなり大きくなってまいりました、特に羽の成長がいちじるしく、羽を広げると巣がイッパイになるほどです。
以前は親が餌を持って来るとヒヨコのような羽を広げて「パタパタ」だったのが、いまでは羽の長さもボリュームも増して「ヒョー!ヒョー!バタバタ!!」と騒がしい限り。
これは恐らく、ベランダが隣合ってる部屋にはバレてるはず…
管理組合常任理事としては肩身が狭いです…
ベランダで卵を見つけてちょうど一と月
2013 7 3
今日は結構な雨。ちょっと外出しただけで、傘をさしていてもズブ濡れになりそう…
なんか警報も出ている模様。
でも… べランダにはこの雨を切って親ホッホローが来ているのです。
羽音がして、「ホッホ、ホッホ」と呼びかける声の後に、
子ホッホローの「ヒィーョ!ヒィーョ!」と餌をねだる声がします。
…この雨の中、親鳩はどうやって餌を見つけてくるのだろう??
子鳩は今まで雨なんて濡れた事なんて一度もなくて、親が来たら当然ゴハンはもらえるものと思ってるんだろうなぁ…
尾羽も伸びてきて、少しずつウズラっぽさも無くなってきています。
親ホッホローがんばれ!
昨夜、両親から電話があったのですが、パスタを茹でている最中だったので、サッサと切ってしまったのを反省しています。
しかし両親は、なぜいつも何か茹でているときに電話してくるんだろう??
2013 7 4
今日のホッホロー。縄張り争いが今日も繰り広げられていました。
侵入しようとする別の鳩、入れまいとする親ホッホロー、激しく争うその横で「ゴハンくれ」の鳴き声をあげる子ホッホロー。
大変な騒ぎでした。
夕方には抗争は一段落したのかゴハンをもらっていました。
横向きのは小さい子ですが、向こう向きの子の尾羽の長いこと!!
2013 7 7
子鳩は威嚇も板に付いてきました。
なんだか、ちょっと、顔だけトリの妖怪のようです。
伸び上って、羽を逆立てて、嘴を鳴らし威嚇してきますが可愛らしいです。
2013 7 11
今日、仕事から帰ってきて、「さて今日のホッホローはどうしているかな… と、巣を覗いてみると…
巣がカラッポ!!
巣立ちには日にちも足りないし、羽も伸びていなかった…
そういえば… 最近カラスがやけに頻繁に近くに来ていて、時にはベランダの手すりに止まることもあった…
ネットで調べてみると、カラスは鳩のヒナを捕って食べる事がよくあるらしい…
…なんてこった!!!
エアコンの室外機の裏を見たり、ベランダはくまなく探して見ました。しかし、小鳩はおらず、諦めて部屋に入ると、羽音がして、親鳩が来ました。
「ホー、ホー」と呼び掛けの鳴き声を出しながらベランダじゅうを歩きまわって、小鳩を探しています…
それを見ると悲しくなってきて、
早く巣になっていたプランターを片付けて、気持ちにキリを付けよう、巣がなくなれば親鳩も諦めるだろう、と思いました。
そこで、プランターを動かすと…
プランターと壁との僅かな隙間に一羽だけ挟まっていました!
泣きも動きもせず、しゃがんでブルブルと震えています。
カラスにやられてケガでもしているのでは、と掴みあげて巣に戻してみましたが、足も羽も異常は無さそう…
カラスが来たとき、暴れた拍子にストンと隙間に落ちたのでしょう。
ショックのためか、威嚇も鳴く事もできずに固まっていました。
それで親鳩も見つけられなかったのでしょう。
巣に戻してしばらくすると、親鳩がやってきて小鳩を見つけ、ゴハンをあげていました。
そのあと、親鳩は、もう一羽を探しているのか、しばらくベランダをウロウロと歩き回って、飛び去りました。
とりあえず、ホッとしましたが、このままではいずれまた、カラスの餌食になるでしょう。
2012 7 12
虫が嫌いな方には失礼します。
残った一羽がカラスに捕られないよう工夫をしてみました。物置下の空間なのですが
カゴ、プランター、バケツで防壁を作り、プランター裏の通路を小鳩がやっと通れるくらいにかなり狭くしてあります。
上からは抜けられないよう、植木鉢やポリタンクを重ねる工夫もしました。
カラスはかなり頭のいい鳥です、それでもカラスが小鳩を取ったら、もうその時はカラスの勝ちとしか言いようがないですね。
要塞を作って小鳩をいれたものの、親鳩が来ません…
あまりに手を入れてしまって親鳩が警戒してしまったのでしょうか…
このまま、餌をもらえないと死んでしまうかもしれない…
ペットショップに行って、「ハトの餌」を買って、ナグリとすり鉢で細かく挽いて、スポイトに水を入れて、
小鳩を左手で持ち親指と人指し指で嘴をこじあけ、餌と水をやります…
かなり嫌がりましたが、食べさせる事ができました。
一安心して部屋に入ると腕が痒い…
見ると、鳩を掴んでいた左手に、手のひらから肘のあたりまで、ビッシリとダニが蠢いています!!!!
ウゾウゾ、ウゾウゾと蠢いています。あわててシャワーを浴びて、体を洗い、上がると、
親鳩が来て餌をあげていました…
無駄な努力でしたが、これが一番だからいいんでしょう。
2013 7 17
一羽のヒナがカラスに捕られてから、毎日。気が気ではありません、
外でカラスが鳴いては小鳩を気にし、帰宅してはバリケードが破られていないか気になります。
小ホッホローは、あまりにも警戒心が無さすぎて、ぼくが捕まえようとしても逃げもせず、威嚇のつもりかちょっと体を膨らませるだけで、アッサリと捕まってしまいます。
そりゃ、そうなのかもしれません、カラスに襲われるまでは、怖い事なんて時々、ぼくが覗く程度。
後は親鳩にゴハンを運んできてもらってヌクヌクとしているだけなんですから。
そんな小ホッホローを捕るなんて、カラスは許せん!
…しかし、野生で暮らしているカラスも食わなきゃなりません、カラスにも可愛い七つの子がいるのです。
ほぼ一週間ぶりに写真を撮りましたが、もう雛って感じじゃないですね。
若鳩って感じです。雛の名残が頭の黄色い産毛とまだ赤い嘴に見られます。
早く翔べますよう、強くなりますよう!
2013 7 20
昨日からベランダの、巣の付近でバタバタと力強い羽ばたきの音が聞こえるようになった。
子ホッホローの羽ばたきだろうか?
もうかなり尾羽もスラッと伸びて鳩らしくなっている。翼もかなり大きいので、狭い中で羽ばたくと羽が傷付かないか心配。
親バトも定期的にご飯をやりに来ているのだが、すぐには巣に入らず、ベランダの手すりで餌をやる
昨日、親バトが来てしばらくして、覗いて見ると、二匹の鳩がいた。小鳩が出てきたのだ!!
覗いているぼくに気付いたのか、一羽はサッと巣へ隠れた。
今日も親鳩が来て、しばらくベランダの手すりに止まり、まずは警戒の鳴き方。 そのあと、ご飯の時に鳴くような、呼びかける声で、鳴きはじめた。
すると、小鳩も巣の中から、「怖い怖いよ~!」というような悲鳴に近い返事をしばらく返していた。
鳴き声が無くなり、カーテンの陰からそっと覗くと、小鳩が出てきて、二三度、力強く羽ばたいて、その後、サッと巣に隠れた。
まだ嘴が小豆色なのが小鳩らしいところ。
親バトはそのあとを追って、巣へ。
きっとご飯を与えているのだろう。
親バトは鳴き方で、小鳩に危険か安全かを知らせつつ、小鳩が出て、飛ぶ練習をするとご褒美にご飯をあげているようだ。
写真は、よく見ると、親鳩に呼ばれた小鳩がプランターの陰から覗いている姿が見えます
1013 7 24
今日は朝から、遠くで親鳩が鳴いている、呼びかけるように。
見ると、団地の向かいの棟から親バトが呼びかけている。
小鳩はちょっと顔を出し、また引っ込む。
親鳩がベランダまで来る。
小鳩はまたちょっとだけ顔を出し、引っ込む。
業を煮やした親鳩が巣に入り、餌を与えている。小鳩の甘えた「ヒィーヨ!ヒィーヨ!」という声が巣の中から聞こえる。
ちょっと甘えん坊過ぎないか??
もっと飛ぶ練習をしろ!!
2012 7 22
今日も午前中から親鳩が来て、向いの棟の踊り場の庇から呼びかけている。
しかし子鳩は巣から出てこず、親バトがベランダまでやってくると、やっと巣からオッカナビックリ出てくる感じ。
昨日までは、バタバタとちょっと羽ばたくともう練習をやめて巣に帰っていたが、今日はバタバタ、バタバタ、バタバタと三回ほど羽ばたいて、ベランダのサッシの下半分、スリガラスごしに見ると体が30cm程浮いている。
ちょっと飛べてる!!!
そのあと、「ヒヨヒヨヒヨ」と親鳩に甘える声がして
覗いてみると、毛づくろいだろうか、親子で睦みあっている。
ウットリ見てたら、小鳩と目が合い、小鳩は巣に逃げ帰ってしまった。
親鳩がその後を追って巣の中へ。
餌をもらっているらしい。
2013 7 24
猫に朝5時に起こされて、そのまま寝むれずにいた。
すると、ベランダの手すりに親鳩が来て、小鳩を呼んでいる。小鳩が答えて、ベランダで飛ぶ練習をする羽ばたきの音が聞こえた。
少しして… 親鳩が向かいの棟の屋上に飛んだ。
すると、そのあと、不器用に「バタバタバタ」とスゴイ羽音を立てながら後を追ってベランダ屋上に飛ぶ鳥影が…
小鳩が飛んだ! 向かいの棟まで。
しばらく二羽は屋上で佇んでいたが、親鳩が促すように「ホー、ホー」と鳴きながら隣の棟へ飛び移ると、
やはり
「バタバタバタ!」と大きな音を立てた小鳩がついていった。
棟の屋根を一つ一つ越えていき、やがて二羽とも見えなくなった。
鳩は巣立った…
さて、掃除だ掃除とベランダにあるものを移動する…
…スゴイ量の鳩の糞だ! 臭いも尋常じゃない、養鶏場のような強烈な臭いだ!
バケツに水を汲み、乾いて床に貼り付いた糞をブラシで擦り落とす。午前中とはいえ、結構な暑さに、臭い… 気が遠くなりそうになるのに堪えて何とか床をキレイにした。しかし、臭いが染みついて落ちない。
イズミヤに消臭リセッシュを買いに行く。
しばらく風にあてて、リセッシュを吹いてみて、それから、入り口を塞ぐためにスノコか何かを買いに行こう…
午後三時、そろそろ消臭作業にかかろうと思っていると、バタバタバタとウルサイ羽音がベランダでした。
見ると、小鳩がキレイになった巣のあった場所にチョコンと立っている。
困るなぁ…
そう思って手で追ってみるが、逃げる様子もなく、チョコンと立っている…
また、帰ってきてしまった…
2012 7月25日
今朝も猫に五時に起こされた。
昨日、親ホッホローと飛び立ちながら、また帰ってきたホッホローは、清潔になったが、もうすっかりガランとしたベランダで夜を明かしたらしく、トボケタ顔でウロウロしている。
と、マンションの隣の棟に親ホッホローが現れた。
さかんにこちらに向かって「ホーホー!」と呼びかけている。
やがて、こちらのベランダに来ると、子ホッホローに呼びかけ、促すように隣の棟に飛んでいく。
子ホッホローも、それに続いた。
「バタバタバタ」と、不器用そうな大きな羽音。力一杯羽ばたいているが、羽音の割には大層遅い速度で隣の棟にたどり着いた。
隣の棟の屋上で、子ホッホローは不器用な羽音を立てながら、飛んでは降り、飛んでは降りを繰り返し、親はそれを見ている。
「そんなにバタバタと大きな音を立ててカラスに見つかるなよ」
と思う。
やがて、親と子は棟から棟へ飛び移り、見えなくなった。
午後、スノコをイズミヤで買って来て、ハトが巣を作っていた場所を塞いだ。
おしまい。