初めての人殺し、信者増える?
生徒会長が浴場から出て、奴隷服に着替えた後。
彼女は寝室に戻ろうとしたところ、兵士二人に話しかけられていた。
何やら見覚えがあると思ったら、昼間から女子生徒にセクハラしていた野郎共だ。
「二人でいいから女の子呼んで来いよ」
「なんならその内の一人はお前でもいいぞ」
兵士二人は舐めるような視線を生徒会長の体に向けていた。
生徒会長はスタイルがいいだけに、お粗末な布を着ていてもエロイ。
下着は洗うためか、上も下も身に着けていない。
ノーパンノーブラをエロイと思うかは人それぞれだろうが、俺は下着ありの方がいい。
「……お断りします」
「俺達じゃ隷属の腕輪で従わせることはできんが、お前を反逆者だと上に報告すればキツイお仕置きが待ってるぞ」
「報告はどうぞご勝手に。私達に自由はありませんが、奴隷の私が主人でもないあなた方に従う道理もありません」
「じゃあ他の奴を適当に吊るし上げてやろうか? お前はよくとも、他の奴はどれだけお仕置きに耐えられるんだろうなぁ?」
「………………」
「とりあえずお前一人でいいや。お前一人で俺達を満足させられたら、他の奴には手を出さないでいてやるよ」
「おいおい、俺はあの子ともやりたいんだが……」
「まあ待てよ。どうせこいつらはどこにも逃げられないんだ。無理やりするのもいいが、これなら嫌々でも相手してくれるだろ?」
「お前……天才か?」
「やめろよ、照れるぜ」
生徒会長は震えていた。
目の前でゲスいセリフを吐かせたまま、黙っている。
逃げることもできず、ノーと言い続けるか悩んでいるのだろう。
こいつら二人の言うことを聞いてしまえば、これから毎日ひどい扱いを受け続けるだろう。
「……私一人が我慢すれば、他の子には手を出さない。本当ですか?」
「おお、もちろんだ。お前が嫌がったり、壊れない限り、な」
「……………………ぁ」
「聞こえねぇ。なんだって?」
「…………わかりました」
「「おお!」」
「せめて、人がいない所にしてくれませんか?」
「他のところか。確かにここじゃ人が多すぎるし声が響くんだよなぁ。どうする?」
「誰もいないっつったら、干し草置いてる保管所にしようぜ。ベッドにもなんだろ」
「空いてる小屋ないしな……。決まりだ。じゃあ行こうぜ」
兵士二人は左右で生徒会長を挟んで外に歩き始めた。
一人は生徒会長の肩を抱き、もう一人は彼女の尻を撫でまわしながら。
今すぐ兵士二人を闇魔法の実験台にしてもいいんだが、宿舎で倒れられたり、死んだら疑われるのは女子生徒なんだよな。
それに、もう一つ確認しておきたいこともあるし。
すまんが生徒会長、その保管所とやらまでは辛抱してくれ。
三人が目的地に着き、中に入ると生徒会長は干し草の上に倒された。
俺は引き戸が閉められる前にぬるっと中に入った。
兵士が戸を閉めると、おもむろに脱ぎだした。
「これでようやく俺も経験者か。やったぜ。なぁ?」
「ばか。やんのはこれからだろ?」
「だな。ははは!」
生徒会長は涙を流した。
誰も彼女を助ける者がいない。
きっと彼女は絶望したことだろう。
こんな状況になっても、祈った神様が救ってくれないことに。
そろそろいいだろう。
この場所なら兵士二人が死んだところで、生徒達が疑われることはないはずだ。
これからも別の方法で試すが、神に祈っただけでは神が現れないことも確認した。
「そのまま大人しく……おぉ?」
兵士の一人に闇魔法を一つかけた。
念じた魔法は麻痺だ。
彼はなすすべなく倒れる。
「ど、どうした?」
「体が、動かねぇ……」
「病気にでもかかったか? そういや昼も調子悪そうだったよな」
「これは、そんなんじゃ……何も、見えねぇ!?」
続けて盲目になる魔法をかけた。
「おいおいおい、マジでヤバいんじゃねーのか!?」
「……っ、あ、ぁ……?」
さらには声を発せなくなる魔法をかけた。
「くそ、どうなってやがる! 急いで回復術師のところ、に」
兵士一人にかけた魔法と同様、もう一人の男に魔法をかけてやった。
魔法一回でかかる効果時間は短いが、何度も重ね掛けしたら一切動かなくなった。
麻痺を何度もかけすぎたせいか、彼らは呼吸困難になって死んだ。
「何が、起こったの?」
生徒会長は目の前で起こった出来事を呆然と見ていた。
我に返ったのか、男達に何が起こったか確認しようとした。
「触るのはマズイ、かな?」
たぶん脈でも確かめるつもりだったんだろうが、思い直したようだ。
いきなり死んだ奴らに素手で触りたくないよな。
自身には何も異変がないことを確認するように、体を確かめていた。
そして、泣いた。
この状況、そりゃ恐いだろう。
男達が目の前でいきなり苦しみながら死んだのだから、次は自分がそうなるかも、と思ったんだろうな。
と思っていたのだが。
「ありがとうございます、ありがとうございます。神様は、私を見捨てなかった……」
違うぞ?
救ったの俺。
神に感謝しないで?
「このご恩は、いずれ、必ず」
生徒会長はそう言うと、しっかりと保管所の戸を閉めて去っていった。
まあ、別に?
俺のことは認識されないし、俺に感謝してほしいなんて一ミリも期待してなかったけどさ、釈然としない。
さて、ちょっと細工しておくか。
俺は兵士達の服を完全に脱がし、二人が正面から抱き合ってキスするような形で干し草の上に置いてやった。
明日、一番にこの光景を見た奴がどんな顔をするのか、楽しみだなぁ。
ちょっとずつ書き進めていきます。
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