「一話 最悪な出会い」
この物語は作者の実体験をもとに書かれたストーリー
この物語は大嫌いから始まった、中学三年生のちょっと甘酸っぱい恋の物語である。
一話 最悪な出会い
四月六日 桜は満開に咲き、冬が終わり新たな春が始まったことを伝えてくれるように感じた。
俺の名前は「小迫 龍也」初めて会った人は珍しい苗字だというけど、自分は珍しいとは思わないし、だからどうしたとも思う。そうお察しの通り俺は少しひねくれているらしい。
「おはよっリュウちゃん‼」
「ぐはっ‼痛ってぇ…」
「びっくりしすぎだよ~♪」
この楽しそうにしてるのは「広瀬 遥」幼稚園からの腐れ縁で俺の初恋の相手である。
「いつにも増してテンション高いな、そんなにクラス替えが楽しみか?」
「当たり前じゃん!今年最後の中学生活だよ??」
相変わらず元気である。
「おはよう、りゅうや!」
「おう、おはよう」
こいつは同じ部活で親友の「川西 亜希」こいつの腹立つところは、バスケ部のエース、成績優秀、コミュ力お化けetc...挙げるとキリがないぐらい完璧なのである。
「今年こそは三人同じクラスになるといいな!」
「お前と同じクラスになると女子全員おまえのこと見るから嫌だわ…」
なんて冗談を言いながら掲示板に貼られているクラス替えの表を見た
「やったぜ!りゅうや、俺たち同じクラスだぜ!」
嬉しそうにあきは言った
「俺のこと大好きかよ」
「私だけクラス違うー」
「ド・ン・マ・イ」
俺とあきはハモらせながら言った
「も~、うるさい、バカ‼」
そんな他愛も話をしていたら、かすかにチャイムの音が聞こえた
「やばい、遅刻する~じゃあまた後で」
と言いながら、はるは先に行ってしまった。
俺もあきと一緒に教室に上がった。
「よしっ!全員そろったな、今年担任を務めることになった「原 和彦」だ。おまえらは受験生だからな!今年一年楽しみましょう。よろしく」
クラスでは「当たりの先生じゃない?」「やった!川西くんがいる」なんて話をして
いたが、この時の俺にはどうでも良かった、はると同じクラスになれなくて相当落ち込んでいたからである。
「一時間目は理科で移動教室だぞー、遅れるなー」
落ち込んだ気持ちを起こして移動した教室の席に座りこんだ
「おいおいりゅうや~大丈夫かよ(笑)」
こいつは二年のとき同じクラスの「真戸部 光」
「うっせ、はぁ、灰色の受験生かよ、」
「ドンマイ~」
(デジャブだと感じたが、気のせいだろう)
キーンコーンカーンコーン
「よーし、席着けぇ」
授業が始まり、隣の席の人と話し合う時間がもうけられた。俺の隣の席は「平賀 沙耶」という目つきが悪く、愛想がない雰囲気が出ているやつだった。俺はあまり話し合いをしたくなかったのだが、仕方なく喋りかけた。
「ここはこうした方が良いと思うんだけど…」
「で、平賀さんはどう思う?」
「やめてあげて」
俺は何を言ってるのか分からなかった
「ん?」
「だから、はるが可哀想って言ってんじゃん」
俺はこの言葉の意味を考えた、
考えた結果、多分こいつは、はるに好意を抱くのをやめろと言いたいのだろう。はるの事好きなのは隠していたつもりだったのだが、案外ばれていたらしい
初対面で一言目からこんなこと言ってくるとは、
(こいつやべぇぇぇぇぇぇ!!!!!!)
と思ったが心の奥にしまっておこう。
(とりあえず誤魔化しておこう)
「えっと…俺なんかしたっけ?」
「とぼけないで、はるに近づくのをやめろって言ってんの」
バンッッ!!!!
「俺の勝手だろ!」
叩いた机の音と俺の声が教室中に響きわたる
(つい、強く言ってしまった。)
「は?うざっ!きもっ」
すかさず平賀は言い返してきた
「「そこ!授業中だぞ!!」」
「すいません…」
「お前のせいで怒られただろうが」
「は?あんたのせいでしょ」
キーンコーンカーンコーン
「きりーっつ、気を付けぇ、れーい」
「ありがとうございましたー」
「とりあえず、はるにこれ以上近づくなよ、」
「誰がお前の言うことに従うか」
(はあ、なんで授業でこんなに疲れないといけないんだ…)
こいつとはこれからも仲良く出来る気がしない。
(いや、むしろ仲良くしたくない!)
初めまして、ゴッドアザラシと言います。
この物語は僕の実体験をもとに書いています。
ツンツンしてたけど可愛かったあの子…
懐かしいなあ…(笑)
この作品を通してそんな思いを皆さんにも感じてほしいと思います。