第1章 2話 最強の女武士
第2話、出来ました、次は主人公が天の声から貰った刀に、ついて触れています。
ちょっと書いていたら、自分も張り切り過ぎました。汗
読んでいただけると幸いです。
元スズメバチ事、雀蜂 昌は、今、頭を抱えて座り込んでいた。
...甘味処の前で、
「はぁ、俺はメスなのに何故人間の男などに」
そう、自分のある現象を認められず、ただ座り込む、周りの人はそれを避けながら、不審と思いながらも通り過ぎる。
その時、1人の女性がショウの目の前に足を止める。
「そこの、坊ちゃん、私のお気に入りの甘味処の前でなーにぶつくさ言ってんだい?」
と着物を上半身半分脱いでおり、胸元を包帯で巻いている、サイドテールの花と月の飾りが付いた髪飾りをした。女性が話しかけてくる。
「いや、いろいろありまして、非常に落ち込んでいて、はい」
ともう気が抜けた声で喋るショウを見ている女性は呆れたかのようにため息をつき、再びショウに話しかける。
「何があったが知らんが、とりあえず、団子でも食べて落ち着こか」
と女性に連れられ目の前にあった甘味処に入って行く。
3色団子が目の前に置かれる、まさにスズメバチの人間としての最初の食べ物が団子ときた。
「今日はおごったる、食べな」
と女性は気前よくショウに言う。
「いや、申し訳ない、俺が払いま...」
と思ったが自分はこの世界に来て1銭も持っていない事に気づく、いやそれ以前に荷物も一つも持っていないという、まさに丸腰...いやたしか珍しい色をした刀は腰につけてたな。
「見たとおり、何にも持ってないんだろ本当に何があったか知らないけど、とりあえず腹が減ったら戦は出来ないって、言うし、遠慮せず食べな、まぁ甘い物は頭に言いしね。」
と女性の最後の甘い物に反応したスズメバチ...事ショウ
「甘い物...」
とつい言葉にでた。
「ありゃ?甘い物嫌いだったかい?」
と女性が言うと
「いえ!むしろ大好物です!まさか人間の世界にも甘味が存在するとは!」
とショウは机をたたきそう、叫んだ後団子を口に運ぶ。
「人間?、まぁ喜んでくれたなら奢ったかいがあるよ。」
と少し苦笑いで言った、すぐに
「うぉぉぉぉ!」
とショウが、叫ぶ
「うぉ!どうした急に!」
と驚いた女性はショウに言う
「これは素晴らしい!モチモチしてて甘くて、美味しい!」
とショウは初めて食べる団子に感動する。
「なんだ、さっきからおかしな奴だな、てか団子食べたこと無いような反応して、と今更だがお前...」
とツッコミを入れた後、ショウを上から下まで眺めて
「珍しい服装してるな。」
と女性はショウに言う
「確かに俺が今着ている服はここの人間とは違う服装ですね。」
と人事みたいに言うショウに
「おいおい、お前が着てる服だろ」
とツッコミを入れる。
「所でお前は何でこの村に」
と聞かれた、まぁ普通に別の世界から転生してきたなんて、信じないだろうと思い
「まぁ、ちょっと旅をしていて...」
と少し曖昧な答えを返す。
「ほぉ、珍しい服装に、その、」
と女性はショウの腰にある刀を指さして
「珍しい刀、君戦いの経験は?」
と女性はショウをかなり戦い慣れた人だと思っているようだった。
「いや、その刀はたまたま持っているだけで、戦いの経験は全くです。」
とショウは答える。
「うーん、まだ納得できん!君今から私の道場に来い!」
と唐突な事にショウも慌てて
「えっ!そんないきなり」
と言うが、女性に手を引かれ、連れてかれる。女性は店を出ると同時にお会計の所にお金が入った袋を置いて行く。
「えっ!お客様、ちょっと多いですよ。」
と店員が表に慌てて出た時にはもう2人の姿は無かった。
まさに昔ながらの道場の雰囲気漂う大きな部屋、横向きの額縁に入った紙には、油断は命取りと立派な筆たちで書かれている。
そしてそんな道場で正座で女性を待つショウ。
「一体何故俺はここに連れてこられたのだろう...この刀のせい...」
とぶつくさ文句を続けるショウ、まさか自分が悩んでいる時に何故か勝負をしようという流れになって、ショウ自体はもう頭がぐちゃぐちゃだった。
「待たせたな」
と女性は真っ黒の刀を持って入って来た。
「で、俺はどうすれば」
とまぁ、聞くまでもない質問を女性にする。
「道場と言ったら刀で勝負に決まってんだろ」
と大きく口を開けて笑いながら言う。
ショウはジト目で女性を睨む。
「あぁ、試合の前に自己紹介だね」
と急に真面目な顔をして
「私の名前は花鳥 風月だよろしく。」
と風月は自己紹介をする。
「俺は雀蜂 昌です。よろしく」
と自己紹介をしたら
「よし、終わった所で、刀構えな」
と、真面目な顔から、本気の顔に変わる風月
ショウは思った、全く別人...いやまさにあれは戦いをする武士の顔だと、何故スズメバチである自分が分かってしまうんだと思うくらい、今までに無い緊張を感じた。
「さあ、尋常に勝負!」
と風月は鞘から刀を抜き真っ黒の刃を降った。
まずいと思いショウも黄色と黒の珍しい色をした刀の鞘を抜く
出てきた刃には、ショウも風月も驚いた、その刃は透明な美しい刃をしていた。
その刀でショウは風月の攻撃を凌いだ後、刀を眺める。
「なんだ、この刀なんだか俺が」
蜂だったときの毒針のようだと言いそうになるがゴクリと息を飲み抑える。
「珍しい刀に珍しい刃の色、君とことん面白い奴だな」
そう言ってまた刀をふる風月。
「危ない!」
ショウも必死に攻撃を凌ぐ
「交わすだけじゃ私には勝てないよ!」
と風月は刀から竜巻の様なものを纏いその纏った刀でさらに攻撃を仕掛ける。
「なんだそれ!」
慌ててショウは、その攻撃を避けようとして、動いた。
「あれ?」
と、ショウはいつの間にか風月の後ろに立っていた。
「お前いつの間に!」
と風月はショウが後ろに一瞬で回った事に驚き。
「ショウ、その背中にある羽は...お前も能力者か?」
ショウもなんの事だか分からなく自分の背中を見るとさっきまで無かった透明な羽が生えていた。
「なんだこれは!」
ショウの驚いた姿を見て
「お前、戦いの経験もない、自分の能力も知らない、一体どういう旅をしてたんだ?」
ショウは風月の言葉に同様する。だって本当はこの世界の人間いや人間ですら無いのだから。
「旅の間では戦いも、してこなかったので自分も今、能力を知りました。」
とショウがそう言うと
「まぁ、そうなんだが、まぁいい、でもその能力も珍しい、面白いからこのままマジになっても良いかな?」
と風月は黒い刀を床に突き刺し刀に何か力を加えるかのように手をかざす。
「私の取っておきを見せてやろう」
すると刀を中心に風邪が勢いよく回り初める、ショウも巻き込まれそうになり道場の柱に捕まる。
と、その時
「風月様!何をされてるのですか!」
とバン!と勢いよく扉を開け風月の名を叫ぶ
「爛漫!ちょっと待って今いい所だから」
とあの少女 爛漫 の言葉を無視して続けようとする。
「一大事なのです、最強の武士である剣王・風月の力が必要なのです、」
と爛漫はそう言うと、
「何、一大事!」
と攻撃をやめ、爛漫の方を向く
「やっと止まった、早く、今村の入り口で辻斬りが現れたんです。」
とまさに一大事な事が口に出る。
「そうか、そうだショウお前も付いてこい、お前の能力も役に立つかも知れん」
とこれまた唐突な、でも一大事ならついて行こうと思い
「分かりました」
と答えると
「ちょっと待って、この子は誰?」
と爛漫は言う。
「こいつは旅人で雀蜂 昌だ」
とショウを紹介し続けて
「この娘は、私の一番弟子の天真 爛漫だ。」
「どうも、旅の人、でもこいつも辻斬りの仲間じゃ」
といきなり疑ってくる爛漫
「こいつは大丈夫だ、さっきの稽古が初めての戦いだとよ」
その言葉を聞き爛漫は
「はぁ!?」
まぁ当然だろう、初めてと言うことは素人、まさに風月は素人を連れていこうとしているようなものだ。
「風月、それは無いでしょ、初めてってそんなん、足でまといなだけじゃん!」
といきなり敬語を使わない口調で喋り始める爛漫
「まぁまぁ、こいつさっき刀を持つのも初めてだったのに私に本気を出させるほど面白い技持ってたんだぜ。」
とニヤニヤしながらショウを見る。
すると、爛漫が
「雀蜂 昌って言ったわね、この辻斬り事件が終わったら、私と戦いなさい!いいわね!」
と事件が解決する前提で話を進める爛漫。
「よし、とりあえず辻斬りの所まで案内よろしく」
と急に真面目になる風月。
「そうね今でも他の武士の仲間が必死に戦ってるもの」
と悲しそうな顔をして言う爛漫、きっと沢山の仲間がやられたのだろう。
この辻斬り事件早く解決させないと。
「じゃあ2人とも行くわよ。」
2人も爛漫の言葉に答えるように分かったと言い、走る爛漫について行く。
そして、この辻斬り事件はショウにも大きく関わってくる事件でもあるとは、
続く
読んでいただきありがとうございました!
内容を1部変更しました。前回読んでいただいた方は申し訳ありません。
次回に繋ぐために、この内容で行かさせていただきます。
次回は二人目の主人公の話の予定です。