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教師

母から貰った手紙を握りしめ、私は職員室へ急いだ。隣には今彼。

「ねぇ辞書の方が良かったかなぁ」

「知らねぇよ。そんなこと」

私は壁に飾ってある絵画を見ながら、先生を待っている。そして、渡り廊下の鉢植えに目線を落とす。

「どうした?宿題も持ってこないで、二人して仲良しだなぁ」

私は鉢植えをじっと見つめ、その視線を先生のグレーのスーツについた皺に映す。

先生は窓の外を見渡して、こう呟いた。

「部活、やらないのか?」

私は持ってきた手紙を開くと、少しだけ恥ずかしいと思う。何故ってそれは、ダサい金縁の付いたシールで封をしてあったから。

先生は相変わらず、外を見たまま微笑を浮かべているる

「先生、顧問もやっているのになぁ…」

少し困った先生の顔を見て、私は内心ほっとする。

彼氏がどうでも良いという顔をして耳打ちしてくる。

「千鶴。こんな奴ほっとこうぜ」

私は日に焼けた鉢植えに誰か水をやらないかなぁと思いながら、手紙を押し付けて足早に帰るとする。

母からの手紙には、どうせ立派な説教しか書いてないだろうからね。

じゃあね。先生さようなら、幸せになってね。

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