第十章・後 どげざ
「本当に申し訳なかった!」
目の前には綺麗な土下座があった。
「えっと、あの? リスティナさん…?」
「あのあと、私がちゃんと見送っていれば、あんなことには!」
大きな体を小さく折り畳んで土下座するリスティナ。
魔法使いが授業の始まりを言ってすぐ。魔方陣を書こうとしていたところ、突如としてリスティナの土下座と遭遇することとなった次第だ。
「あーと、そんな、私が不注意だっただけですし、そんなに気に病むことは…」
話している内容は、勿論一昨日自分が暴漢に襲われ、暴行されかけたことである。
――私があそこにいなかったら、別の女の子が襲われていたんだし…。自分は彼に助けて貰えたんだから、この方が良かったんだけど…。
「しかし、このままでは私の責任が!」
が、と土下座から一気に頭をあげたリスティナの鼻頭に赤色土がついていて滑稽だった。
「このままその足で私を踏みにじり、『クソ野郎』と罵ってくれても構わない! 私に罪を償わせてくれ!」
「そんなこと言われても…」
「――僕の方からもお願いします」
それは償いじゃないんじゃないか、という提案を聞いていたところで横からファフナーが話に入ってきた。少し笑ってはいるが、どことなく沈痛な顔付きだ。
「僕の方にも責任がありますし、何か形として謝罪させてもらった方が楽です」
それに、とファフナーはこちらの耳元に口を近付け、小声で、
「リス、昨日は君のことが心配でほとんど眠れてないんだ。昔から責任感だけは強いから、肩の荷を下ろさせてあげて」
笑顔でファフナーが離れていく。訳のわからないリスティナは困惑顔だ。
「なんだ? 二人して私をどう折檻するのかでも話しているのか?」
「リス、だからそれ明らかに償いじゃないよ」
どうしようか、と泣き出しそうなリスティナを見たあと、ファフナーを見て――そうだ、ファフナーと言えば、
「じゃあ、また今度、一緒に服を買いにいきましょう。そのときにご飯を奢ってください。それで良いですか?」
ぷ、と少し噴き出したファフナーとは対称的に、リスティナは不服そうな顔をする。
「本当にそれだけでいいのか…? 私ならもっとスゴいことでも…」
「いいんです! これ以上何かされてもこっちが困ります!」
うう、と唸っているリスティナを、ファフナーが宥めつつ立たせる。
「それじゃ、またあとで。今度の日曜にでも西通り行こうね」
ファフナーはリスティナを撫でながらこちらから離れていく。魔法作製の実習は二人でやるつもりだろう。
「――あの人たちも大袈裟なんだよ、全く」
「わっ…!? ――リットさんでしたか、いきなり驚かせないでください」
いきなり横にリットが現れ、声をあげた。六歳児のクセに驚かせるな。
「もう、リットでいいです。親しい年上に敬語で呼ばれるのも気持ち悪いですし」
ムスリとした表情でリットはそう言う。
――でも、私一応奴隷だし…。
奴隷らしい扱いをこれっぽっちも受けた覚えがないが、奴隷だ。間違いなく奴隷だ。奴隷だよな?
――奴隷が一般人を呼びつけにするのは…
良いのかどうかわからない。だが、目の前の六歳児にはそれは内緒であって…。
――…呼びつけで呼ぶか。
「あ、えっとじゃあ――大袈裟ってどういこと? リット」
やや長い思案にリットは一瞬首を傾げるが、すぐに気だるそうな溜め息をついて、
「『暴行』されかけただけなんですよね? たかだか殴り合いの『ケンカ』で負けそうになったからって、どうして責任どうのこうのの問題になるのか、僕には計り兼ねます」
――『ケンカ』…?
妙な認識の齟齬を感じて思い至るのは、
――…これが六歳児の感覚か…。
それはそうだ。『暴行』の字面が表すのは『殴る蹴る』の『暴行』で、本当だったら下ネタを言うような歳の六歳児に『ああいう』暴行の方が想像できる訳がない。
世間知らずとも言えるし、純粋無垢とも言えて、
――初対面で大人のキスしたり、寝言でキスするキタナイ大人たちとは違うなぁ。
そこまで思って、頭にグルグルと記憶が蘇ってきた。そして、その記憶が鼓動のスピードを速めて…
「――顔が真っ赤ですよ? どうしました?」
リットが心配そうに顔を覗き込んできた。
「大丈夫! 何にも大丈夫!」
「…それならいいんですけど」
本当、こいつが六歳児良かった。詮索されないで済む。
「そんなことより! 課題をしよう! 私、いろいろわかんないから聞いたりするからお願いね!」
はあ、とリットは怪訝な顔をして、少し離れた自分の場所へと戻る。本当、六歳児で良かった。
リットがこっちを見ていないのを確認して、熱い溜め息を吐いた。
――…こんなときに触られたら、意識しない訳がないでしょうが。
思い出しているのは、昨夜の寝惚けた魔法使いのキス。そして、つい先程の、唇にあたった彼の指の感触。
否が応にでも、柔らかい彼の唇の感触がリフレインする。
――私は奴隷であの人が主人! だからこれは普通のこと! 今までがおかしいだけ!
今でもおかしいが。なんだよ、奴隷にするのがキスだけって。普通、監禁陵辱性奴隷だろうが。使用人なら手籠めにしろよ。
――…いっそのこと、あの人に無理やりにでも襲って貰った方が、気持ちの整理もつきやすいのに。
『襲って貰う』とはなかなか変な言い回しだ。
――ああもう! なんで私が、自分の貞操が保たれてることを心配しなくちゃなんないの!?
もう知るか、と考えていたことを頭の隅に追いやる。
――…課題、しないと。
溜め息をついたあと、開いたのは持ってきていた教科書だ。ページは一番最初、タイトルは『魔法陣の書き方』。
――石灰はあるし、書き方は…。
大きく現代語、古語での魔法式や陣の書き方が載っているページの端、おまけの考察として載っているのが、超古代語での書き方だ。
――基本的な構造はどれもほとんど変わらないのか。けど、書く方向とか強さとか…。
本を片手に石灰を撒いていく。円形に基本魔方陣を書いてそれから…
――…どうしようか。
魔法についての知識は、全く持ち合わせていない。実のところ、すぐにでも誰かに一から教えてもらいたいのだが、
――そんなのが聞ける雰囲気じゃない。
魔法使いにしてもリット達にしても、魔法が使えるのは当たり前というのが常々の論調で、困っている内容があったとしても、それは『どう使うか』とか『どうしたらもっと良くなるか』というレベルだ。
――これだから頭の良い奴等は…。
出来ない人間がいるということを想定してないのだろうか。
じゃあ自分には何ができるかというと、
――…まずは一番簡単な『火をつける魔法』でもやってみるか。
基本魔方陣のなかに、文字を――超古代語とか呼ばれているものを書いていく。
――…どこらへんが『超古代』なんだろ。
自分が常日頃使っていたモノを『超古代』なんて呼ばれるのは何となく不思議な気分だ。
魔方陣の中心に『着火』を意味する単語を書き込み、その周りを方向や魔法の強さを表す線や円で埋めていく。もちろん教科書を半ば丸写しだ。
――魔方陣は完成。で、次は発動の方なんだけど…。
鞄から別の本を取りだし、ページを捲る。ハイルディからもらった魔法の入門書だ。
――魔法の発動方法は、と…。
目次から目当ての項目を開いた。三ページという数字が、どれだけ自分が無知かを表している。
――えっと、『魔法の発動は、三段階に別れており…』
『第一段階は魔方陣を書く』それは済んでる。
『第二段階は魔力の注入。第三段階は呪文の詠唱…』
理解できない言葉に、背を嫌な汗が伝った。
――『魔力の注入』…?
読み進めても、それに関する言葉は殆ど出てこない。『尚、魔法の難度、術者の練度によって第一段階、第三段階は省略できる』知るか、こっちはそこまでたどり着いてない。
魔力を注入するとはどういうことなのか。液体のようモノを注射器で流し込むのか。
「どうやって魚を採れば良いの?」に「魚を捕まえればいいんだよ」と返された気分だ。
周りは一体どうやっているのか。
リットの方に行くと、ちょうど何かの魔法をしようとしているところだった。
「リット? 今、質問しても…」
「――集中してるんで、ちょっと待ってください」
静かな声で止められた。
魔方陣の横のリットは、目を瞑りながらゆったりと立ち、微動だにしない。
どれくらい待てば良いのか、と思っていると、突然、リットの体の表面を動く淡い緑の光が現れた。
ぎょっとしつつもその動きを見ていると、光は上から下に、そして足元から魔方陣へと動いていき、魔方陣へ光が蓄積されていっている。
――魔力を、注入か…。
魔方陣が満遍なく光り、リットの体から出される光がなくなると、
「――!」
リットが突然目を開き、そして同時に魔方陣に変化が起こる。
集積されていた光が、オレンジの柱となって立ち上がった。
陽炎のようなその柱は、数秒そこに留まったあと、やる気をなくしたかのように立ち消えた。
「――あ、もういいですよ」
ふう、とリットが一息吐いた。
「今のは?」
「ああ、うん。魔力エネルギーを物質化させようとして、昔からあるそれ系の魔法を使ったんです。作りが荒いんで、ほとんど失敗なんですけど」
リットは、乱れた魔方陣を消していく。
「あ、で、何かようでした? いまなら大丈夫ですけど」
「ううん、いいや。もう解決したし」
はぁ、とリットにキョトンとされるが、おかまいましに自分の魔方陣のところへ戻った。魔方陣は変わらずにそこにある。
――『集中』して、『上から下に』、『足元から魔方陣に』。
コツはなんとなくわかった。
自分の魔方陣を眺め、内容を再確認する。
――方向は前。大きさは極小。
自分がいるところは、生徒が広がっている範囲の外縁部ならしく、魔方陣の前方。つまり範囲の外側には誰もいない。遠く離れた前方にポツンと大きな岩があり、その向こうには小さな丘も見える。
――どんなことが起きるかわからないから、この方向で正解かな。
周囲の安全を確認し、目を瞑る。
――まずは、『集中』…。
自分の中の何かが、体の中央に集まっていくのをイメージする。
――イメージ…イメージ…。
最初はただイメージしているだけの『集中』が、続けているうちに、自分の思考を離れて勝手に動き出す。
勝手に集まっていく『集中』に、もっと多く、もっと早くと意識して送る『集中』を加える。
――あったかい…熱い?
その『集中』の集まる腹の下辺りがほんわかと、次第に熱く熱を持ち出した。
――『下に』…。
もうそろそろ、と集まっていた『集中』を、足の方へと移動させる。それに伴って熱の塊が足へと動く。
――熱い…。
まるで、靴のなかに焼けた石が入っているよう。そのまま蒸し焼きに使えそうだ。
足にある熱の塊を、ゆっくりと前に、魔方陣の方へと動かす。
熱が離れたことで、自分の中に言い様のない『冷え』が出現した。
――気持ち悪い…? がっかり…? いや、なんかこう、もっと相応しい名前がある感覚だ…。
一瞬の思考で思い出す。
――…お腹減った、だ。
無性に、何かが食べたくなるような気持ち。ああ、はやく帰って胃に何かを入れたい。イノシシの丸焼きなんてしばらく食べてないな。
――…今は、魔法のことだけ。
離散しかけた『集中』を、慌てて留める。
――で、このあとは…。
リットはどうしてたんだっけ。えっと、そうだ、確か、
――『目を開く』…?
黒い 視界に、ゆっくりと久し振りの光が舞い込んだ。そこにあった光景は…
――光…?
自分の書いた魔方陣。円形のそれが、満遍なく光り輝いていた。リットのそれは緑に輝いていたが、しかし自分のものは、
――鈍い黄色…でも、これは…。
黄色なんて、この輝きを説明するには生温い。これは、
――金色。
魔方陣は、神々しい金の色に光り輝いていた。
――綺麗…。
その輝きに見とれていた。しかしそれも束の間。
――!? いきなり光が乱れはじめて…!?
金色が無秩序に揺れ始める。
――えっと、そうだ。はやく魔法を発動して…あれ…?
リットはどうやっていた? 本にはなんて書いてあった?――憶えてない。
――え、ウソ。どうやって、えっと、知らない 。私、ここから何するかわからない。じゅもんってなに? どれ? どうすればいいの?
思考は真っ白に、視界は金に染まる。
揺れるだけだった光が、ぐるぐると渦を巻き、暴れ、暴走し、
――誰か、はやく、何を、
怖い。何が? 何が起こっているのがわからない。怖い。
誰でも良い。何でも良い。はやく、これを、これに、これは――
「――止まってよ!!」
爆発音が聞こえた。
ボン、と一瞬で聞こえたとも、遠くまで何度も響いていたようにも聞こえた。
私が認識できたのは、前から凄まじい衝撃で吹き飛ばされたのと、頭から地面に叩き付けられたこと。
視界は揺れて、何が見えているのかもわからない。
「――…きて…さい! 返事…さい…! …さん! 起きて…!」
遠くから誰かの声がきこえる。小さくて聞こえない。
「…さん! 大丈夫で…か!? ああもうこの…」
深呼吸するような息の音が聞こえた。
「早く起きろこのバカ!」
チカチカと視界に星が舞っている。貧血を起こしたように目の前がクラクラとした。
「あ、う、うぁ…リッ…ト?」
「やっと、やっと起きた!!」
リットが、怒ったような泣いたようなよくわからない顔でこっちを見ていた。
――私…気を失って…。
「え、あ…何が起こって…」
土の上に倒れたこちらに、リットが見守るようにして寄り添っている。その向こうに見えた空は、変わらず朝の空。気を失っていたのはほんの一瞬のようだ。
「何って…あんたがやったんでしょうが!」
――うえ、あ…? 魔法が、なんか、どうなって…?
解るのは、後頭部の痛みと、土が焦げたような臭いだけ。
「なんで、『火をつける』だけの魔法で、こんなことが起こるんですか!?」
リットの肩を借りて、ゆっくり立ちあがる。そこには、
――なに、これ…?
私がつい先ほど立っていた魔法陣。それが、
――吹き飛んでる…。
それだけではない。
魔法陣の『火をつける』部分の土が焼け焦げ、赤色ではなく焦げ茶に変色している。さらに、その先の光景は…。
――…なんなの、これ…。
地面が、なくなっていた。
赤い土が縦横それぞれ数メートル、大幅に削られ、土の下で硬い層がむき出しになっている。そしてそれが続く長さは…数十メートル。魔法陣の前一帯の土が抉られ、消え去っていた。
土が焼けた臭いと煙が立ち込め、削られた断面にはチロチロと残り火がこびりついている。
向こうに合ったはずの大岩は見当たらず、丘は半ばまでなくなって いた。
――どうなってるの…?
自分がしたのは、ただの『火をつける』魔法で、だけどそれは失敗して、だけど、だから、なんで?
「そんな魔力の扱い下手だったの? でも、魔法光に異常は見られないし、残光が…って、あれ? 金色? 君って、別に普通の…?」
魔法陣の残骸を検分したリットの声が徐々に疑問を帯びたものになる。そのボロボロになった魔法陣の残りには、弱い金色の光が残滓のように漂っていた。
「――あ、センセー! ちょっとこれ、どうにかなります?」
「…」
そこに、魔法使いの彼が来た。魔法陣の前に立った彼の顔は、驚愕と憤慨と唖然がごちゃごちゃになったような、何ともいえない表情を浮かべていた。
「えっと、あの…すいません。私、手加減 ができなくて…、魔法も初めてだったので、すいません…」
「…なんで、黙ってた?」
――え? 何を?
謝罪に返ってきた言葉の真意がつかめなかった。どうしてここでそんな言葉が来るのか。怒るにしても、「ヘタクソ」とか「マヌケ」じゃないのか。
柔らかい土を勢いよく踏んで近寄ってきた魔法使いが、リットを押しのけ、こちらの肩をガシリと掴む。
「なんで自分が『救世の末裔』じゃないって嘘をついた!? どうして金色の魔法光を出したことないなんて言った!? どうしてそれを今まで隠していた!!??」
一気に捲くし立てられる。全て以前に質問で答えたことだ。
――そんなこと言ったって…。
「私、魔法使ったのは今のが初めてですし…」
「ハァ ッ!!??」
信じられない、と言うように、彼は目を見開いた。綺麗な深い、青い瞳――今は重要じゃない。横のリットも、茫然とした表情でこちらを見ている。
――状況の意味がわからない。なんでこんなことになってるんだ?
「魔法を使わなくて…そんな馬鹿なことが…ありえない…」
「だって、そんな、誰にも教えてもらったことないですし、周りにそんな人もいなかったし、ただの農民だし…」
訳のわからなさに、つい敬語を忘れる。
「だから――魔法なんて、教わるとか農民とかそういうレベルの話じゃないだろ!? 火をつけるのはどうしてた!? 農民なら麦の収穫に使うだろ!? 壁や崖はどうやって越えるつもりだ!?」
そんなの決まってる。
「郷里にいたときは、リンを擦って火をつけてましたけど、最近――奴隷になってからは木屑と枝と板で火熾し機を使ってます。一分あればつきますし。刈入れと脱穀は農具と乾燥法に決まってるじゃないですか。崖なんて自分の足で軽く越えられますよ」
ぽかん、と半開きだった魔法使いの口が全開になる。そんなおかしなこと言ったか? これが都会派と田舎派の違いか?
「そんな、バカな話が…」
ピクピクと魔法使いの表情筋が痙攣し、やや歪んでいる。
「どんな教育水準の低い所でも、人でも、種族でも! 『火をつける』魔法ぐらい使うだろうが!! なんだ、お前の村では誰も魔法を使わないのか!?」
「はい。誰も使ってませんでした、よ…?」
「なんだそれは!? どんな異世界だ!? 外部との接触でも断たれているのか!? 生存できるはずがないだろ!?」
故郷がボロクソに言われている。たかだか魔法を使ってないぐらいでなんで罵倒されなきゃいけないんだ。
「クソ、なんで、ああもうッ!!」
ガシガシと彼は己の髪をグシャグシャと掻き毟る。綺麗な茶髪が乱暴に風に揺れた。
ぐ、と彼は再び顔をこちらに近づけ、こちらの目を見据えた。深い青が近い。
「――だったら君は一体、」
青の奥には、疑念と愛情と、そして何よりの好奇心が眠っていて、
「何者なんだ?」
参考に、少女が書いた『火をつける』魔方陣。
青が基本魔方陣。赤が方向を表す部分。紫が大きさを表す部分。黒は『火をつける』という意味の超古代語。
魔法式となるのは赤と紫と黒。
みてわかる通り、めちゃくちゃ簡単・単純な魔方陣。魔法使いにしてみれば、何にも考えずにできるぐらい。
魔法使いが使ったような魔法は、もっといろいろ書き込まれていて、ペイントで五分じゃ作れない感じの複雑さ。
少女の魔法が失敗した理由は、魔法発動のスイッチとなるものがなかったから。
呪文の詠唱も、「今から魔法使うぜ!」と自分に言い聞かせるためのもの。手をいきなり前に出すとか、身ぶり手振りで代用できるし、気持ちの切り替えするだけでも行ける。リットは「目をいきなり開ける」という動作を意味付けして魔法発動。少女は意味も持たずにゆっくり開けちゃったから失敗。
発動されずにどんどこ貯められちゃった魔力が、行き場を失って揺れ始め、「止まってよ!」で完全に目的を失ったので決壊した。もともと大きな魔力を想定してなかった魔方陣なのに、魔力量の多い少女が再現なく魔力を込めちゃったことも原因。
ひさびさに長い後書き書いたなー、と俺きめぇと思いつつ終了。テスト終わったから更新頻度あげたいなー




