表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/7

商業都市 サウスホルン

『銃声の果てに……』の更新もしないといけない……

休憩を終え再び歩きだし、2時間が経過した。


針葉樹が等間隔で植えられている丘を越えると、街が見えた。


侵攻の際に障害となりうる物や防壁は一切無く、ここから見えるのは木造建築物が整然と区画整備されている街並みだけだ。


「あれが通商都市サウスホルンです。 あの大通りに見える巨大な建物が、商業ギルドです」

サーニャが双眼鏡を弄りながら言った。


「あそこでサーニャともお別れか……」と呟いた。


どうやらサーニャに聞こえていたらしくサーニャが、

「そうですね…… でもまたすぐに、会うことができますよ」と返してきた。


「そういえば、一つ聞きたいことが」

「何ですか?」


バックパックの中から、金で刻印がされた例の木箱を取り出した。

「これなんだが……何か分るか?」


見せた瞬間にサーニャの顔色が変わった。

「こ、これを何処で?」

「戦場の跡から」



「はぁ、そのナイフを貸して下さい」少しの沈黙の後(そんなことも知らないんですか?)と言いたげな表情をしながら、サーニャが言った。

「これか? はいどうぞ」

シースごとナイフを彼女に渡した。


サーニャがシースからナイフを抜くと、愛用している黒地で艶消しされているナイフが現われた。

シースにナイフを収めて木箱に入れた。


蓋を閉じると、中で何かが音をたてた。


「開けてみて下さい」

箱を渡され、蓋を開けて中を見るとあのナイフが2セット入っていた。


(さすがにいくら魔法でも物体が増えるという馬鹿げた話は無いだろう)と思い、

「手品か?」 とサーニャに聞いた。


「……私が手品を出来ると思いますか?」 と頬を膨らませたサーニャが言った。


箱の中からナイフを取り出してみたものの、質感・重量・見た目全てにおいて区別がつかない。

もちろんシリアルナンバーも同じく刻印されていた。


「本当に、凄いな」


「これ、貰ってもいいですか?」

「ん? ああ、いいよ」 コピーしたのか、されたのかは分らないが2つも必要無いので快諾した。


(ん……もしかして、銃弾も複製できるのか? だとしたらもの凄く好都合だ)

この世界に高精度の弾薬を製作する技術はあるにはあるだろうが、使える物があるのに試す必要は無い。


「複製出来ない物はあるのか?」

「生物や通貨以外なら箱に入れることが出来ればなんでも出来ると思います」


試しにSIG716 Precision Sniper用のマガジンから亜音速弾を1発取り出し、複製して空のマガジンに込めて街とは反対側の木の幹に狙いを付けて発砲した。


今回は、サプレッサーを取り付けていたので、だいぶ抑制された銃声が響き渡った。



「この木箱は、流通しているのか?」

「かなりの大金があれば買え無いこともありませんが、そこまでして複製する必要が無いので普及してはいません」


「つまり、見られない方がいいと」

「そうなりますね」


木箱をバックパックの中に戻して狙撃銃をスリングで背負い街の入口へと向かった。




― 商業都市サウスホルン ―


衛兵所を通り過ぎて街の中に入ろうとしたら、衛兵が近づいて来た。


「あんたら商人か旅人か? 今この都市に入ろうとしているのなら悪いことは言わない、やめておけ。 義勇兵なら大歓迎だがな」


「一体どうしたんだよ? 義勇兵と言うことは、戦争中か?」

「いや違う、今までの商業ギルドは、利益を略奪しようとする盗賊たちが出ても逃げるだけだった。」


「ほう、それで?」

「その商業ギルドが大きく方針を変更して反撃を行う方針に変えたんだ。 そしたら盗賊団がサウスホルン自体に宣戦布告してきたんだ!!」


「あいつ等、自分達の略奪して得た利益が無くなったからってこの街を2日後に、蹂躙するつもりなんだよ! ああ、すまねぇ怒鳴り散らしちまった」

「取り敢えず入れさせてくれ」


「あ? さっきの話、聞いてたのか?」

「いや、どっちにしろ食材とかの調達をしなければならないからな。 なぁ、地図はあるか?」


「分かった。 これがこの街の地図だ。 銅貨2枚でどうだ?」

ポーチの中から銅貨を探りだして守衛の手に置いた。


「あんがとよ!  ……ここだけの話だが、街の中でも気をつけろよ既に数名潜入しているらしい」

「情報どうも あんたも注意しておけよ。 義勇兵の募集と言うのは何処だ?」


きょろきょろと周りを見渡しているサーニャの方を見ながら

「そうするよ。 商業ギルドの1階窓口だ。 あと、彼女さんにもよろしくな!」と言ってきた。




街に入ってまず思ったことは、襲撃される2日前にしては活気にあふれていることだ。

通りの至る所で露店商や普通の店舗が開かれていて喧騒に包まれていた。

「意外とみんな元気ですね」

「そうみたいだな」


「すいません、用事があるのでここでお別れです。 ありがとうございました」

「いや、こちらこそ助かったよ」


少し離れた時に後ろから声を掛けた。

「サーニャ!」

「何ですか? うわっ」

双眼鏡を投げ渡した。

「え? いいんですか?」

「気に入っていたみたいだしな」

「ありがとうございます!」


そして彼女の姿が見えなくなると、ギルドに向かって歩き出した。


気になる商店の中に入っては出るという行動を繰り返しているうちに、商業ギルドに到着した。


― 商業ギルド サウスホルン支部 ―


商業ギルドの中に入った第一印象は、周辺の建築物と比較して豪華ということだ。

内装やソファーなどが高級感がある物を使っているように見える。


1階の窓口に行き、受付の事務員に話しかけた。

「義勇兵の募集をしていると聞いたのだが……」

「ああ、それですか! それは、あちらの6番窓口でお願いします」


上を見るとここは、2番窓口となっていた。

「すまない」

「いえ、いいですよ。 他の冒険者たちの中には、怒鳴り散らすような連中もいますから」


6番窓口の方を見ると義勇兵募集に対して集まってきたとみられる冒険者たちが集まっていた。

取り敢えず、最後尾に並んで20分程待っていると、隣の男に話しかけられた。

「お前、旅人か? そんなに荷物を持って」

「そうだが、そういうあんたは?」


「俺はここの街で警備の仕事をしているクリスだ。 よろしくな」

「じゃあこっちも自己紹介をしないとな、旅人の岡崎だ。 よろしく頼む」


「次の方、どうぞ」

「おっと、俺のようだ。 また後でな」 そういって窓口の方へと立ち去って行った。


「そこでお待ちの方、こちらの窓口に来てください」 どうやら俺のことらしい。

「すまない、今行く」


「ギルドの使用は初めてでしょうか?」

「ああ、そうだ」

「でしたら、まずこちらの装置でデバイスの認証をお願いします」


あの認識票を装置にかざした。

「あれ? おかしいですね、認証できない…… もしかしてまだ『最適化』を行っていないのですか?」

「……そうだ、まだやっていなかった」


「こちらに手を出してください」

言われるままに、手を出した。

「少し痛みますよ」

受付の青年が、机の中から取り出した小さな針をオイルランプの炎にかざし、消毒して俺の手に少しだけ刺した。

「っ」

「もういいですよ」

認識票の上に針に付着した血液を垂らすと、表面に刻印が浮かび上がってきた。

「はい、終わりました。 これでデバイスの認証とギルドへの登録が終わりました。」

「で、義勇兵の募集についてだが」


「こちらの規約をよく読んでから志願するかを決めて下さい」


~  商業ギルド サウスホルン支部 義勇兵募集要項    ~


・期間

 盗賊団が壊滅するまで


・第一目標

 サウスホルンの防衛任務


・第二目標

 盗賊団の殲滅


・報酬

 盗賊団一人につき金貨1枚(生死問わず)


・支給品について

 要相談


※今回の募集で死亡した場合には遺族に金貨2枚が給付されます。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「遠くから殺した場合もカウントされるのか?」

「ええ、されますが」

「分かった。 志願しよう」


「本人の意思確認のためにここにデバイスをお願いします」

認識票をかざすとサーニャがやったような画面が虚空に表示された。


「近くの長期宿泊で安い宿は、何処にある?」

「ギルド職員用の寮が今現在開いています」

「職員専用じゃ?」

「名目上です」

「じゃあそこにしよう」

「銀貨3枚になります」

銀貨を渡すと、青年は懐から鍵を取り出した。

「ご利用ありがとうございました」


受付職員の青年に地図上に印をつけてもらい商業ギルドを後にした。



― サウスホルン中心部 ―


(この辺りだよな……)

先程から辺りを見渡しているが職員寮らしい建物は見当たらない。


あるのは、高級ホテルのような外見をしている建物しかない。

(……まさか、いやそんな筈は無い。 どう見ても高級ホテルだぞこれは……)


念のために周りの通行人に聞いてみると結局この建物らしい。




― ギルド サウスホルン支部 職員寮 ―


ドアを開けると、受付にクリスが並んでいた。

「お前もここか」

「何故ここにいる? お前も受付でか?」


受付の女性が、

「ここのギルドは、職員が少ないんですよ。 だから職員寮もがら空きで宿屋として開いているんですよ」と言った。


「朝食は、06:30~からで、昼食は別料金です。 夕食は、17:30からです。 と言っても実質、朝昼晩の食事はサービスなんですけどね」

「何だよそれは……」


「まぁ、安全性は確かなんで安心して宿泊してください」


(2024号室と……ここか? 一応ノックをするべきか?)

コンコン

(何も反応は帰ってこない)


鍵を差し込み回した。

鍵自体にも、溝は無いが魔法的な何かで施錠されているらしい。


拳銃を片手にドアノブを回して開けると、絶句した。

(どこの高級ホテルだよ……)

調度品が全て商業ギルドの設備の豪華さを超える一品ばかりだからである。


一通り部屋の中を確認して、壁にSIG716を立て掛けた。

(荷物整理でもするか……)


バックパックの中から、装備品を取り出してテーブルの上に並べ始めた。


――15分後


(終わった。 銃器のメンテナンスでもするか……)

バックパックの横に括り付けられていたライフルケースの中から、DTA HTIを取出し壁に立て掛けた。


~ 現在所持している銃器 ~



・SIG716 Precision Sniper

 半自動式狙撃銃

 サプレッサー装着可能


・M26 MASS

 ボルトアクション式散弾銃


・MGL140

 6連発式グレネードランチャー


・DTA HTI

 ボルトアクション式対物狙撃銃


・MP7A1

 自衛用短機関銃

 サプレッサー装着可能


・P226 Combat TB

 自衛用拳銃

 サプレッサー装着可能

ご意見・ご感想よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ