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佐藤は姉の変わった趣味に洗脳されて可愛いがズレている

「こんにちは!ギルド長いますか?」


「まぁシュクルさん今日は早いですね。ギルド長はまだいらしていませんよ。あら?その可愛い動物は何かしら?ぬいぐるみ?」


ギルド長はいなかった。昨日もどうせ飲んだくれていたのだろう。まだ夢の中に違いない。


「キュルル~」


「まぁ可愛い!本物の動物なのね!あら?私の所に来てくれるの?可愛い~やわらかい!」


「あいつ⋯⋯」


何がキュルル~だ。受付のお姉さん(サラさん)に抱いてもらってニヤニヤしやがって。顔をお姉さんの胸に擦りつけてんじゃねーよ。シュクルは核心した。あいつは正真正銘、ド変態アニマルであると。


「サラさん、この動物は何だか知っていますか?見た事あります?」


「う~ん?わからないわ。鑑定できる人に聞いた方がいいわね。でもすごく可愛いわ~シュクルさんのペットなの?いいわね」


「マジで違います」


シュクルは森で魔鹿に植え付けられた卵を見つけた話から、今朝までの出来事を話した。


「う~んでもシュクルさんが拾った感じよね?そうしたら飼い主として最後まで責任を持って世話しなきゃ駄目よ?一度人の手で育てられた野生動物は簡単には自然に返せないの」


「ああぁ、こんな事になるなんて、そんなつもりではなかったんです⋯⋯」


「後ろめたい事をした人はみんなそう言うのよ。ほら見て、この子が悲しんでるわ」


「クゥーン⋯⋯」


何て事だ⋯⋯このエロ魔獣の飼い主?私が?


「ふわふわだし、大人しくてとっても可愛いわ。ピンク色なのね~シュクルさんみたいじゃない」


「?!」


今あいつが!エロ魔獣が私にニヤリと笑った気がする!!


「サラさん絶対そいつは危険です!」


「もうシュクルさんは何を言ってるのよ?そんな訳ないでしょ?」




「お?シュクルじゃないか。元気か?」


「サムズンさん!聞いて下さいよ!あの魔獣絶対変なんです!」


よい所に副ギルド長が現れた。サラさんはエロ魔獣の見た目の可愛さに騙されているが、サムスンさんなら可愛いの意味も分からなそうなので神髄を見極めてくれるに違いない。


「派手な生き物だな。まさかシュクル、お前が動物をピンクに塗ったんじゃないか?駄目だぞ?あと俺の名前はサムソンだろうが」


「塗ってませんから!本当におかしいんですよ!確認して下さい!」


サムソンさんはエロピンクに近づき、触れようとした。


「チッチッッ(クソ)」


「?!」


おぉぉぅい?!今あのエロ魔獣の心の声が聞こえたぞ?!気のせいじゃないよな?!


「サムスンさん!そいつが『クソ』って言いました!」


「はぁ?シュクル⋯⋯ただお前が言いたい俺への悪口じゃねぇか?」


「違いますよ!サムスンさんはジジイですが、クソはつきません!ただのジジイです」


「⋯⋯」


謎生物は鑑定が出来るギルド員のマキシムさんが来たら鑑定してもらう事になった。




「この子ですか?確かに見た事ないですね。随分と色が派手で可愛いです」


マキシムさんが出勤してきたので鑑定を頼んでみた。サラさんもサムソンさんも、ギルドに来た暇なおっさん達も興味津々である。


「鑑定。⋯⋯え?精霊?だそうです」


「はぁ?違うと思いますが?精霊が卵で産まれるとは思えませんし、エロ精霊なんて存在はアウトでしょう。こんなの淫獣ですよ」


世界の神聖なる精霊達にあやまって欲しいレベルだ。


「しかし鑑定結果は精霊です。私より詳しい鑑定が出来る人ならもっと詳しく調べられると思いますよ」


「精霊なんて本当にいたんだな。初めて見たぞ。恐れ多い存在だと思っていたが、この子は可愛いな」


「え?サムズンさんは可愛いの意味が分かるんですか?どうせアレでしょ?『女子はみ~んな可愛いな~グヘヘ』的なノリですよね?とりあえず毛玉と女子の服は可愛い~って言っておけば正解だろ?みたいな」


「⋯⋯シュクル、俺だって可愛い物くらい分かるぞ」


「じゃあ昔流行った乾燥地帯を転がっている草の塊、タンブルウィードは可愛いですか?処女好きな変態ユニコーンは??足の長いフクロウは?」


「はぁ?草の塊が流行るのか?そんな物も足長フクロウも可愛くねぇだろ?でもユニコーンは凄いだろ?」


「ブー!正解はタンブルウィードの後ろのサボテンが可愛いですー 足長フクロウもUMAぽくて可愛いですー ちなみにユニコーンを選んだあなたは!幼女趣味のロリ変態ですー」


「⋯⋯理不尽だな」


シュクルは変態アニマルの出現によって、朝なのに深夜のハイテンション並みとなっていた。

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