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佐藤もシュクルも被食者

『こらシュクル!変なオジサンについて行ってはダメだぞ?』


『はぁ』


ドッジの授業後にそう脳筋教師に言われた。だが放課後はいつも変な脳筋オジサンにギルドへ連行されてますがね。 私はギルドへ向かう道を歩きながら考える。


やっぱりよく考えるとおかしくね?私の周りが一風変わったおっさん過ぎる。こんなに可愛らしいウサギ獣人の女の子なのになぜだ?


ギルド行くぞ!→可愛いカフェに行きましょう♪

筋肉イジメて鍛えるぞ!→刺繍を沢山して技術を高めましょ♪

ここで剣を突き刺せ!!→ここに切り込みを入れてお肉の下ごしらえしましょうね♪


のはずだよな。あれ?でも⋯⋯

カフェより酒屋、刺繍は出来ないし、料理はペペロンチーノしか作れない。

変わったおっさんは私だった。だから女の子のお友達が一人もいないんだ⋯⋯ 女の子のお友達が欲しい。でも私と話が合う子はいるのだろうか。



「あら?お嬢さん可愛いわね。何か困りごとかしら?」


「あ、いいえギルドに来ただけです」


ギルド前で綺麗な獣人のお姉さんに声をかけられた。背が高くて耳が丸いな。一体何の獣人だろう?ゴージャスな香水の香りがする。


「あらそう?ではお先にどうぞ」


「はい、ありがとうございます」


お姉さんは優しくギルドの扉を開けてくれた。


「ギルド長!お帰りですか?!」


「ただいま~みんな変わりはないかしら?」


この獣人のお姉さんはギルド長だった。ギルド長って獣人の女性だったんだ。


「そ。そうですね~?!」


受付のお姉さんが私を見ながら焦っているがなぜだろうか。


「どうしたの?まぁいいわ。サムソンはいるかしら?呼んでちょうだい」


ギルド長のお姉さんは階段を上がって行ってしまった。さて私は今日も訓練場へ行くかな。



「遅いぞシュクル!深腹筋の鍛えが甘いのか?」


「サーセン!ギルド長にお会いしたんすよ」


ギルド長に会ったせいにしているが、全くギルド長に時間を使っていない嘘つきシュクル。


「へぇ?どんな肉だった?ギルド長なんだからすごい仕上がりだろうな」


「大人な女性でした」


「へぇ~女性かぁ。きっとすごい女傑なのだろう」


確かに女性でギルド長なんてかっこいいよな。きっとすごく強いんだろうな。


私と先生はいつものように訓練を始めた。


「この槍に魔力を纏わせてあの藁人形の腹直筋に攻撃だぁ!!」


「はい!!」


「そこは下すぎて腹直筋じゃないぞ!!だが鍛え方のよくわからない弱点だ!ある意味いい攻撃だ!」


「はい!」


「おい!!お前ら今日も何してんだよ!シュクルは俺の股間に何か恨みでもあんのか?!」


またサムソンさんが来たが⋯⋯


「あらさっきの子だわ。獣人なのにすごい魔力じゃないの。それに好い狙いに好い攻撃だわ」


「アザス!」


ギルド長もいた。やはりギルド長侮れんな。私が始めから股間狙いなのに気づいていたようだ。


「槍を貸して?見本を見せてあげましょうね」


「ギルド長止めませんかぁ!?」


サムソンさんが止めるが私はギルド長への好奇心が沸いたのですぐさま槍を手渡す。


「行くわよ!フン!」


――ドゴ――ン!!!――


藁副ギルド長が消えた。地面の大穴が開いた。


驚くべきは魔力攻撃ではなくて完全に物理攻撃だった事だ⋯⋯ただ槍を投げただけ。


「あぁ!もうどうするんですか!穴埋めるのも大変なんですよ!」


「あ、私が戻します」


私は父と同じで土魔法も出来るようだった。赤ちゃんの時に見た、父が畑をモコモコ耕していたのはやはり魔法だった。土魔法で土をモコモコやわらかくし、風魔法で空気を含ませてふかふかの土を作ると食物がよく育つらしい。だが⋯⋯


「え?シュクル何で泥団子を作ってるんだよ。穴塞げって」


「サンソンさん静かに。集中しないと失敗します。まだ魔法が上手く使えないんですよ。この団子を穴に入れて平らにすればいいですよね?」


私は魔法初心者なので出来る事が少ない。


「もー!ジュール先生も手伝って下さいよ!」


「魔力を使うと疲れるんだ。体力はすべて筋組織の向上に使いたい!」


「はぁ~。もう泥団子早く動け!」


泥団子はノロノロ動いて穴へ落ちていった。その後を足で踏み固めて終了。


「あなた好いわね。私と獣王になる旅に行きましょうね」


「獣王?」


「あなたはどの動物が一番強いと思う?」


いきなり何の質問だろう?だが強い動物かぁ多分大きい方が強いだろうな。アフリカゾウとか?北なら白くまとかが強そうかな。でもカバのアタックも怖いし海ならシャチとかも恐ろしい。


「私は虎の獣人なのよ。虎こそ獣王だと思わない?ライオンではないのよ。あんな頭がデカいだけの下半身がひ弱そうなヤツはクソだとあなたも思うでしょ?」


「え?はぁ」


え?怖い。獣人の中にも派閥とか種族抗争があるのか?捕食者側のいざこざに、被食者なげっ歯類を巻き込まないで欲しい。


「じゃあ行きましょうか。大丈夫よ頂上から見る景色は素晴らしいのですから」


腕ロックされた!いやいや、今からどこへ行くんだよ!よい子の学校帰りなんですけど?!


「せ、先生!」


「いいな!筋肉修行の旅なんて青春だな!シュクルの筋組織も旅立ちを喜んでいるぞ!」


喜んでねーよ!生徒が拉致られるの教師なら止めろよ!


「サムスンさん⋯⋯」


「俺は言ったよな?目立つ事はするなって。それにギルド長が帰ってくるから、ここで変な修行するのを止めろともな」


そういう意味だったのかぁ――――⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯ 


私は虎獣人のギルド長から獣王への道修行?に強制連行された。

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