遺跡マニアによるエジプトツアー選択基準 ③
そして、最近のパッケージツアーに共通している大きな欠点。
それはアブシンベル観光です。
これは日帰り、一泊共通しているものです。
それは出発地であるアスワンとアブシンベルの間の交通手段。
ほぼ陸路。
片道三時間。
往復六時間です。
そしてさらなる残念なお知らせとして、この陸路にはアスワンを離れてから見学する場所はありません。
日が短くなる冬に日帰り観光をした場合、暗いうちに出発、二時間の観光をして暗くなってから帰ってくる。
こうなれば、ランチは粗末な弁当確定で、下手をすれば朝食も同じものということになります。
また、ランチは現地到着後などと謳っていれば、当然観光時間がそれだけ減るということになります。
アブシンベル神殿は「遺跡」を体感するものとしては、ピラミッドと同等、もしくはそれ以上のものが得られます。
行くべきではありますが、この六時間はあまりにも無駄といえるでしょう。
では、どうすればいいのか?
当然空路。
片道三時間かける区間が空路では三十分で到着します。
さらに、アスワンをと飛び立った飛行機はアブシンベルの空港に到着する直前に「上空からアブシンベル神殿を見る」という大イベントがついて来ます。
高くなったツアー料金を抑えるための努力なのでしょうが、何もしないで砂漠を眺めるか寝るかの二択しかない三時間など個人的にはありえないです。
私が探した範囲内ではひとつだけアブシンベルに空路で行くコースを出している会社があありました。
一般的には知られていないようですが、一度だけ利用した範囲で言えば、添乗員も優秀で非常に快適でした。
「グローバル、エジプト旅行」でネットで検索すれば出てくるのではないかと……。
「推理小説風に考える考古学」の番外編です