真夜中のネゴシエイター
思ったより、えっちにならなかったです。
形状か名称がなくちゃ 愛することはできない
あとかた残らずに消えたんだ
墓標に咲いた花ならば 胸に抱いて死ねるなら
添い遂げられたと笑えるだろう
そんな病んだ想い おしつけてくだけじゃまだ
こんな腫れた頬に 口づけるキスもなくて
おれは真夜中
月灯りひとつで 照らしきれる闇を
もてあます犬 音もなく吠えるけど
狼にはなれずに まるめこまれた牙をして
交渉への糸口をさがす
未来がないなら せめて懐かしく悼む過去を
せがめば わがまますぎが過ぎたのか
踊りをやめた踊り娘と 舞台をおりた道化なら
惜しまれながらとも言えたのかも
今夜やまぬ雨に 折れた傘を突き立て
明日も晴れぬ空に 輝かない星 数えて
おれは真夜中
月灯りひとつが 照らし尽くす闇を
彷徨える犬 影だけと群れるけど
狼にはなれずに 縄張りなき街だから
交渉への余地などないまま
えっちな解釈も、できると思います。