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ラジオ

作者: 栗谷川 明則

夏らしいゾッとするイベントが行われた後の飲み会で、軽く尋ねられた。

「何か不思議な話ね〜?そんな経験無いですよ。」

「うーん。そうそう、知り合いから聞いた話なら一つあるかな?」





暑い日が続き、虫と蛙の鳴き声にイライラする季節

不用品などを集めて転売で生活している20代後半の青年、仮にT君としましょうか

その日T君は、知り合いのおじさんの遺品整理で、儲けになりそうな転売する品物を手に入れ、意外と売れそうなので機嫌良く帰宅していたそうです。

特にマニアに高く売れそうな色々受信できる高性能ラジオは、売るのをやめて自分で使おうかと思うほど美品でしっかりしていて、滅多に出ない物でした。


田舎道なので結構暗い道も多く、ゆっくり車を走らせていた時に動作確認も兼ねて、T君それを助手席において電源を入れてみたら問題なく動いたそうです。自動チューニング機能が付いていたので、オートで聞き流して暫く走っていた所、十字路に差し掛かった時に急に耳障りなノイズが入り始めました。

(壊れたかな?)

「ザ、ザザァ  」

「……左、ザザ、ザッザ、サー左……」

(左と聞こえたか?)

(左は近道だけどな)


何となく薄気味悪いが、左から行けば、道は細いが近道には違いない。そう思って十字路を左に曲がり走り始めた。田舎道の近道なのだから、街灯一つ無く車のライトだけが道を照らしている。


川沿いの道を数分進んだところ、吊り橋近くで、またラジオからノイズが聞こえ始めた。

「ザ、ザザザー」

「   ここ」

「……」

「止まれ!」

大きな声にビックリして、思わずT君はブレーキを踏んでその場に車を止めてしまった。

(一体何だ)

周りを見ても誰一人なく、物音もしない。ラジオからの音楽が流れているだけだ。


(この場所は?)

T君は、ここがどんな場所か思い出した。

色々噂がある場所で、この季節なら肝試しの若者がよく訪れる場所だ。

T君はそんな事には全く興味ないので来た事は無かったが、噂は聞いている。

橋の下を降りた場所がヤバいらしい。

昼間なら綺麗で森林浴も兼ねてリラックス空間だが、流石にこの時間は少し怖い場所だ。


こんな所はすぐに離れようとしたが、車がエンストしたように動かない。

(???ガス欠じゃないよな?)

何をやっても動かない。


T君、知人に助けを求めると1時間はかかると言われ待つことになったが、暇なので噂の場所を見てみようと思い下へ降りてみることにした。


野生動物も出てくるような場所なので、音を出す為にラジオを持って、スマフォの簡易ライトで足元を照らしながら降りていく。普通に考えるならこんな行動はしないが、この時のT君は、どうしても下が気になった。


ラジオからポップな音楽が流れていて、周辺は真っ暗で虫の鳴き声が聞こえ嫌な感じはしない。自分の足音が響いて、他の足音が混じっているような気がしてくる。それが少し開けた場所に出たら一変する。

(空気が重い、何も無いのに妙な圧迫感があるな)

T君少しドキドキしながら、様子を伺うが何も無い。ラジオの音だけが響いている。

(……)

(ここには長居したくない)


「ガリ、ガガッ、バリ」

ビク!!

またラジオから異音が聞こえてきた。

その途端ライトも消え、耳鳴りと目眩に襲われ思わずその場にしゃがみ込む。


何分そうして居ただろうか、重い空気も消え、ラジオも電源が落ちていた。


T君憑き物が落ちたように、ライトをつけて車まで急いで戻ると、助けを待って無事帰宅できたそうです。


その後ラジオは点検して何事もなく売れたそうです。特にクレームも無かったそうです。

ラジオが悪かったのか偶然か、少し不思議ですね。

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