休日の良い子の過ごし方
五節 休日の良い子の過ごし方
7時57分
ベットの上で百々に押し倒されるような格好に俺はなってしまった。いや、なってしまっていた。何で?その問いに答えてくれる自分はいなかった。いや、答えは分かっているが答えたくない自分が8割を占めているだろう。
そもそもなんでこんなことになったんだっけ?なってんだっけ!?
それは数時間前に遡るぅかなぁ?いや、厳密には5分ほどの出来事で、それに至るまでが数時間?、なのかも?
「ふんふんふふーんふん・・・・・・」
土曜日、百々が鼻歌を歌い上機嫌で俺の家に向かっていたそうだ。
「今日はよー君にいっぱい本を紹介しなきゃ、きゃー楽しみだぁなぁ〜」
百々がそんな迷惑めいたことを呟きながら歩き、派手なオレンジ色の屋根が目立つ俺の家が見えてきたらしい。屋根の色のことは突っ込まないぞ。
「早く行かなきゃ」
テンションを高く保ち、百々は俺の家に向けダッシュした。このときの時刻、午前7時32分
インターホンを押し、百々は、誰かが出迎えてくれるのを待った。
「は〜い」
その声と同時にドアが開き、俺の母が顔を出した。
「あら、艶ちゃんじゃない、ほら上がって上がって〜」
「はい、おじゃましまーす」
そしてこんな感じの会話を交わし、百々は家に上がると、すぐによー君はどちらにいますか?と丁寧に聞いたそうだ。
「あぁ、陽ならまだ寝てると思うわ、起こしてくるわね〜」
階段を上がろうとしたとき、百々それを止めた。なぜ止める!俺がその場に居れたのなら、居たのならこの突っ込みは必要不可欠だったろう。
「良いですよ、お母さん私が起こしますんで」
百々は、にこりと笑い、俺を起こさないように、そーと階段を上ってきたそうだ。なぜ起こさないような足取りで俺の部屋に入ろうとする!
「艶ちゃん、陽とどうゆう関係なのかしら」
艶、そんな母さんの一人ごとまで盗み聞きしたのか!!お前は脅威の地獄耳だな、おい!
まぁこのくらいにしておこう
母さんはそう言うと、残っている家事を済ませにリビングに戻っていったそうだ。
このときの時刻、午前7時48分