妹
祝10話v(≧∇≦)v
何となく、自分の趣味で書いてたらここまで来ました。これからもご愛読よろしくお願いします。
十節 妹
「陽兄ー」
誰かが俺を呼んでいる声がした。陽兄、こんな呼び方をするのはもちろん千香だ。というか、妹以外にこんな呼び方をされたらなんか危ないような気がする。
「何?」
晩飯を口に詰め込んだまま、俺はもごもごせず応えた。なかなか器用だと自分では思ってる。
「私の同級生に鬼頭 流里『キドウ ルリ』って子いるんだけど、その子すっごく優しいんだよ」
「へぇー、でそのプチ情報をなぜ俺に?」
俺は口の中にあったものを飲み込み唐突な情報の真意を聞いた。
「陽兄との会話の話題がなかったから、苦し紛れに」
はにかみながら、我が妹は酷いことを言ったような気がする。
「お前、話題がないからって全然顔も知らない奴のこと言われてもさっぱり、過ぎるぞ!」
「んじゃもう、寝る、オヤスミー」
「おやすみー、てあっさりすぎだろうが!」
もう、さっぱり、あっさり、とても食べやすそうな話題だった。
「陽兄ー」
また誰かが俺を呼んでいる声がした。
「今度は何?」
厭きた、厭きてしまった。正直めんどくさい。
「その子、明日陽兄に会いに来ると思うからそのときは優しくしてあげてね〜」
「意味分からん、それがホントなら来たとき困るから軽く特徴言っといて」
「特徴・・・・・特徴・・・・・・?」
なぜ最後にクエッション?友達なんじゃないの?苦し紛れの友達なのか!?悩むなよ!
「あっ!」
「思い出した?」
「うん、その子ね〜自分のこと俺って言うの」
「俺?」
「そう、んじゃオヤスミ〜」
「・・・・・・俺?」
この会話かよ・・・忘れてた・・・・飯の途中に言われると忘れちまうじゃんかよ。どうするべきなんだ・・・・・・・
酷く憂鬱な気持ちだった。
まだまだ書くぞ〜