目覚め
誰かが呼んだ、
知らない名前だ、
もう少し寝させてくれ
確かにあの魔獣に殺され、僕は死んだ。ここが死後の世界ならもう少し寝させてくれてもいいだろう・・・と思いながら目を開ける
ハテ?天井が見える?死後の世界・・・じゃないよな?
声を出そうにも声が出ない。
「あら、目が覚めたの?」
見慣れない女性が話しかけてくる。碧い瞳に金髪ブロンドの美しい女性だ。
いやというか誰?
そう思った
「戻ったぞー、お!ソーマ起きたのか、ほらほら~パパでちゅよ~」
スポーツ刈りの筋肉質の漢が猫なで声で話す。
オッサンのそれはかなりキツイ・・・
じゃねーよ?!
どういう状況だ?全くわからない。不意に鏡に赤ん坊の姿が映る。あれ?何だこの赤ん坊は?なんでこっちを視てるんだ?というかガッチリ目が合っているんだが?
とりあえず寝ようこれはきっと夢だ、夢に違いない。
「ソーミャァ~またおねんねでちゅか~(ハート)」
痛いオッサンが話しかけてくる。
僕は決心した。
瞼をあける、鏡をみる。頬を触る、
そして僕は、、、
泣いた
~
いや全く理解出来ないんだが・・・ここはどこ?
私はソーマ?why?
なんで僕、赤ん坊になってるんだ?
意味がわからない。
「ソーちゃんご飯ですよ~」
美人な母(僕は認めていない)がアレを押し付けてくる。
無理無理!キツイ!中身が思春期の青年にはキツイんだが・・・まぁ腹は減るから頂くしかないが・・・
「うんうん、いい飲みっぷりだ、まるで俺を見てるようだ」
意味がわからない。というかお前みたいなゴリマッチョに僕は将来なるのか?
泣くぞコラ
まず食事をしながら状況の確認だが女性のほうがカーラ、漢(男ではないな)のほうがダレル
そして現在の僕(赤ん坊)がソーマ(男)だ
「あらぁもうお腹いっぱい?」
「男の子はたくさん食べなければ駄目だぞ!」
二人の声が響く
しかし、満腹からか眠くなってきた僕は容易く意識を手放した
と思ったら
いきなりゴリマッチョの父が僕の身体をもつ、
なんだ?何をする気だ?
次の瞬間僕の身体が宙へ空へ浮いた、
「お空綺麗・・・」、
その言葉(発することはできないが)とともに僕の意識は闇へと堕ちた