おまけSS①
WEB拍手用におまけのショートショートを作ったのですが、WEB拍手を設置するいろいろがとっても面倒くさくなってしまったので、本編にねじ込むことにしました。
読まなくてもまったく問題のない、些末なお箸休めです。
リリコ:
「うっわ、これ、例の海外土産っていうチョコレートよね。ママったら、こーんなにもらってきたの?」
タマコ:
「仕方ないだろ? わざわざ買って来てくれたんだ。無下に断るのも悪いじゃないか」
リリコ:
「でも、誰が食べるのよぉ。ユキヤがマズいっていうんだもの、そーとーマズいのよ? これってどこのお土産? どこの国かしら? これ、ナニ語?」
タマコ:
「えーと……どこって言ってたっけ……英語じゃないことは確かだろうね。こんな文字、見たことがないねぇ」
柾紀:
「――おぅ、何やってんだ……げ、まだそんなにあんのかよ、 “ツチノコの穴” 」
タマコ:
「……は? ツチノコ?」
柾紀:
「いや、幸夜がそう言ってたんだけどな」
リリコ:
「ツチノコってなに?」
タマコ:
「えっ、リリちゃん、あんた、ツチノコ知らないのかい?」
リリコ:
「知らない。タケノコの仲間? キノコの親戚?」
タマコ:
「あんた、ホントに知らないのかい? 若さとバカさをアピールしてないかい?」
リリコ:
「ちょっとっ、バカさってナニよっ!」
柾紀:
「……えぇと、ウィキによるとだな……『――日本に生息する未確認動物(UMA)の一つ……鎚に似た形態の、胴が太いヘビと形容される……北海道、南西諸島を除く日本全国で目撃例があるとされる――』だそうだ。……ほれ、絵や模型図も載ってんぞ」
リリコ:
「やっだ、生き物なの? ふーん……ツチノコねぇ。でもこのチョコの形、アレにも見えるわよね」
柾紀:
「あれ?」
タマコ:
「どれ?」
リリコ:
「アレよアレ。ア・レ♪」
タマコ:
「きゃん♪ リリちゃんたらっ! おゲレツなこと言うんじゃないよっ♪」
リリコ:
「――ぃったぁい! んもぅ! ママ、興奮しすぎ♪ その顔で恥じらうって怖いからぁっ♪」
柾紀:
(つぅか……ツチノコって、海外にもいんのか……?)
お粗末さまでした。次話から第2章です!