第18話:エレシア花畑
改稿
・第17話の金髪の美少女の容姿の部分に『猫耳』を追加。大事な特徴を書き忘れておりました。
遅れて申し訳有りません‼︎
そして、今回も短めです。
「いやー、食った食った。」
「うん、おいしかったね!」
ラーメン屋を出た後、ダイキとソフィアは次なる目的地に向かっていた。
次に向かうのはエリシア花畑だ。というのも、王城でダイキがおすすめスポットのリサーチをした際に、みんなが言っていたのが、このエレシア花畑だった。
王都の端の森にあるそうだが、風車や清らかな小川もあり、とても綺麗な風景のところらしい。
□その頃、セレナは□
セレナは、商人ギルドに来た客が忘れ物をして行ったのに気付き、急いで届けに行っていた。そのため、ダイキ達とも出くわしたのだ。ダイキ達と出くわし、立ち話をしてしまったせいで、そのお客さんは見失ってしまったが。
セレナが商人ギルドに戻り、カウンターにつき、しばらく客が来ないとわかると、一旦奥の部屋に入って行った。
そこで、セレナは不自然なことに気づく。
「ん、なんだか机が少し荒らされているような?」
もしやと思い、セレナは資料を部屋の隅々まで確認する。すると、一枚だけ見当たらない書類があることに気がついた。
「しまった! 留守の間に誰かに盗まれたんだ。しかも、よりによって機密情報の大事な書類を…」
□■□
「着いた。」
中心街から結構な距離を歩き、坂を登り、ようやくエレシア花畑につくことができた。
ソフィアも少々疲れた様子だったが、花畑に向かう道中で気になった店を見つけると、ダイキとソフィアで寄ってみたりなどして、楽しみながらここまで来ることができた。
「すごいよ! ダイキくん、見てみて‼︎」
先に花畑を目にしたソフィアはダイキに早くと促した。
その姿はとてもはしゃいでいるように見え、ダイキは心から楽しんでもらえて良かったと思えた。
ソフィアより一足遅く坂を登ってきたダイキはその圧巻さにソフィア同様感激した。
「ホントだ。凄い良い景色だなぁ!」
それもそのはず、花畑は森の中の開けた野原にあり、そこは赤青黄色、その他にも様々な綺麗な色の花が可憐に咲いている。それだけでも十分綺麗だというのに、綺麗なせせらぎの小川、ゆっくりと回る風車までついている。
まるで、北欧の田舎にあるような雰囲気の花畑だ。
ダイキ自身もとても気に入ったが、ソフィアもかなり気に入った様子。
「ダイキくん、この花少し摘んでいっても良いかな? お姉さま達にも見せてあげたくって。」
「良いと思うよ、たしかここはもう誰の土地でもないって聞いたし。」
そう、ここには昔誰かが住んでいたようなのだが、今ではもう誰もいない。風車も無人で回っており、その老朽度合いからもいつ壊れてもおかしくないらしい。
ソフィアはさっそく花を摘み始めている。
青髪の美少女がこの綺麗な花畑の真ん中で花を摘んでいる。これは絵になる。ダイキに絵心があったならば、今すぐにでも描きたいような夢のコラボだ!
それからしばらくして、ソフィアはダイキの元に戻ってきた。
「ダイキくん、私頑張って作ってみたんだけど、良かったらつけてみて。」
ソフィアは花で作ったブレスレッドをダイキの手首に通した。
「………。」
「あ、ごめんね…もしかして花とかそんなに好きじゃなかった?」
ダイキがうつむいて黙り込んでしまったため、ソフィアはもしかすると自分の作ったブレスレッドのせいで機嫌を損ねてるのではないかと、不安になった。
しかし、それは全くの逆。
「いや、そういうのじゃないんだ。俺、こんなに嬉しく感じたプレゼントって初めてで。ソフィア、ありがとう‼︎」
「そ、そんなに上手く作れてなかったかもだけど…」
ダイキのあまりの喜びように、ソフィアも照れ笑い。
「ソフィア、お礼に俺からも!」
ダイキは花のブレスレッドをした反対の隠していた手をソフィアの前に出した。
「花の王冠。幼稚園の頃、女子達が作っているのを思い出してね。ソフィアに似合うんじゃないかと。」
ダイキは王冠のように丸い輪っかにした花飾りをソフィアの美しい青髪の上にそっと優しくのせた。
「ダイキくん…ありがとう‼︎」
ソフィアは嬉し涙を浮かべている。
「そんなに泣いてたら嬉しいのか悲しいのかよくわからなくなっちゃうよ。ほら、笑って!嬉しい時には笑うのが1番だ!」
「う…うん。」
溢れんばかりのその笑顔は花畑と比べ物にならないくらいの美しさだった。
心地い風が吹き、花びらが舞う中、その花畑の中心で2人は笑い合った。
次回も夜10時投稿予定です。
とはいえ、間に合わない可能性大なのですが…




